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食わず嫌いは良くないかも……と思った話

昨日、帰宅すると、郵便受けから小さな箱がはみ出していました。どうやら薄い箱のため、奥まで入らなかったようです。取り出してみると、母宛てで、JAの年金口座を持っている人への粗品のようでした。

中身は歯磨きセット。歯ブラシ1本と歯磨き粉が2個。いつも使用しているものよりも、少し高級な医薬部外品です。

「こんなん要らんわ。使ったことないやつやし」

そんな風に言う母に疑問を感じます。どんなものでも初めてのときは使ったことがありません。しかも、たかが歯磨き粉です。食べ物の好き嫌いなら理解できるのですが、歯磨き粉なんてどんなものでも良いような気がします。

じつは、私は極度の食わず嫌い。しかし、歯磨き粉は色々な商品を試してみたいと思っています。強いていうなら、塩入りの歯磨き粉だけはどうも相性が悪い気がしましたが。

私は基本的に見た目と匂いを重視するため、食べられないものが多いのですが、やはり食わず嫌いは良くないですよね?

剣道においても。


二刀や上段をやった方が良い理由

剣道は一刀中段が基本です。もはや議論する余地もないでしょう。しかし、私は最近、「みんなが二刀や上段をやれば良いのに」と思うことがあります。みんな食わず嫌いなだけなのではないかと。

多くの剣道愛好家は「上段やってみたい」とか「二刀やってみたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。しかし、色々なできない理由を考えて、実際にはやったことがないという人ばかり。

市村さんも言ってます。

できない理由を考える前に、できる方法を考えてくれ。

リコー創業者 市村清

考えましょう。そして、挑戦してみましょう。

私自身は二刀も上段もやってみて「う~~ん、左足の踏み込みは無理。背も低いしなぁ……」と思い、上段は諦めました。しかし、実際にやってみて諦めるのと、やらずに諦めるのとでは月とスッポン、いや太陽とモグラくらいの違いがあります。

上段が楽しいと感じられたら、もう少し取り組んでみましょう。左足の踏み込みができないなら、右足踏み込みの上段や左右を逆にした上段も可能です。

いや、そこまでしてやりたくないわ

というのなら、二刀をおすすめします。とにかく、色々なことをやってみた方が良いでしょう。それはなぜか。私が二刀や上段をおすすめする理由は下記の3点です。

  • 選択肢を増やせる

  • 新たな楽しみとなる

  • 新たな発見がある

もう少し詳しく説明しましょう。

そこには選択の自由がある

何事も、ある程度の自由度があった方が良いでしょう。剣道しかしていない人は、なかなか他の武道やスポーツの技術的な部分は理解できません。また、剣道以外の競技についての魅力も深く理解できないでしょう。

私は剣道しかしていないので、野球やサッカー、ゴルフについては最低限のルール程度しかわかりません。アメフトやラグビーに至っては、ルールすらもわからない状態です。

もちろん、ニュースになっていても理解できないことも多いのが事実。しかし、知らずに生涯を終えるのは実にもったいない話です。多くの選択肢があった方が、あなたの人生そのものが豊かになるでしょう。

剣道だけをするにしても、ある程度の選択肢があった方が良いとは思いませんか?そんなときの選択肢として「二刀」「上段」があれば、楽しさ倍増です。

二刀や上段は新たな楽しみとなる

私は基本的に飽き性なので、一つの事を兀々こつこつと続けることは苦手。自分が設定した目標に向けての努力なら続けられますが、残念ながら今のところ、これといった目標がない状態です。

話は変わりますが、私は若い頃、スノーボードに取り組んだことがありました。ただ、リフトで山に登り、上から下に降りるだけの単純な行動がなぜか面白く感じられたことをよく覚えています。

しかし、ある程度うまく滑れるようになると、飽きてしまいました。何の目標もなく、ただ滑っていただけだったのが大きな要因でしょう。

一方、一緒にスノーボードを始めた友人のヨッシーは、級を取り、インストラクターになったそうです。(会っていないので詳しくはわかりません)スノーボードを始めた頃は私の方が上手かったのですが、いつの間にか追い抜かれていました。

目標のある人とない人の差がこれほどまで明白に出ることは少ないかもしれませんが、目標を持つことの重要さがよくわかるでしょう。

現在、私は小中学生に剣道を少しだけ指導し、自身の稽古にも細々と取り組んでいる状況です。しかし、目標がないので稽古にハリがありません。

そんなときこそ、二刀!!

できないことが多く、動画を見て研究をしたり、素振りをしたりするきっかけになりました。稽古をするたび、明らかに出来なかったことが出来るようになります。

新たな挑戦は成長を感じるきっかけです。日々の成長ほど楽しいことはありません。そして、二刀に取り組むことで、一刀の稽古につながる新たな発見もありました。

二刀に取り組むことで得られる新たな発見とは?

示現流では「一の太刀を疑わず」または「二の太刀要らず」というそうです。つまり、一撃必殺。示現流だけでなく、剣道では「一太刀ひとたちにて斬る」ことが求められます。

高段者になると「小手面という技はない」と耳にしますが、一太刀ひとたちで相手を斬らなければならないので当然です。そして、二刀や上段をしてみると、その理由がよく理解できるでしょう。

無駄打ちは命取りなのです。

片手なので、打った後に擦り上げられたり、いなされたりしたら……。
もう成す術がありません。したがって、より高い精度で打突の機会を見極める必要があります。

しかも、打突の好機である「相手の技の起こり頭」を狙わなければなりません。しかし、そうやすやすと打ってくる人はいないでしょう。つまり、自ら攻めて相手を誘い出す必要があります。

上記は私自身が二刀に取り組んで最も勉強になった部分です。今までいかに適当に打っていたか、いかに我慢ができていなかったかが良く理解できました。

昇段審査前に「我慢という宝の地図を手に入れたい」と思われるのなら、二刀や上段に取り組んでみるのも良いと考えます。選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。

また、二刀では一刀におけるが顕著に現れます。右手打ちであったり、足の引き付けであったり。そういった癖を見直す点においても、有効な手段です。

さぁ、やってみよう!

二刀や上段は目立ちます。そして、好奇の目で見られることも多いでしょう。さらに、二刀や上段に長く取り組んでいる方からは「ヘタクソはやめろ」と思われるかもしれません。(完全なる偏見ですが)

しかし、それでもなお、やってみましょう。日頃の稽古会でも意外と重宝されること請け合いです。

「昇段審査でいきなり二刀と当たって砕け散ったわ」

とならないためにも、もう少し多くの二刀や上段の人と稽古するべきでしょう。数年前までの中央審査では二刀との立ち合いはカウントされませんでした。しかし、今は二刀も一刀と同じように扱われています。

つまり、「どんな相手でも対応できるように稽古しておけ」と。

さあ、あなたも今日から何か新しいことに取り組んでみましょう。二刀?それとも上段?まずは小刀を作るところから……


えっ?今の目標ですか?
二刀で公式大会に出場することです。とりあえず来月の市民大会。そして、来年は県の大会(シルバーのやつ)にも出場して入賞を目指します。


頑張りますので、メンバーシップ登録をお願いいたします。

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