【館長の独り言vol.03】見聞図書館が手厚いフォローができる理由
見聞図書館が始まって、早いもので1か月半が過ぎました。
たくさんの方に関心を寄せていただいているようで、本当にありがたい限りです。
さて、今回は「見聞図書館はなぜ手厚くフォローできるのか?」というテーマで書いていきます。
ぶっちゃけ、見聞図書館が収益を追うような一事業だったら、とっくに赤字です。それも大赤字(笑) もしも私が事業部長だったら、今ごろ社長など経営陣から確実に大目玉を食らっていることでしょう。
それくらい見聞図書館のやり方は、ビジネス的に見て非常にコストパフォーマンスが低いのです。他のメディアではライターさんに対してなかなか手厚くフォローアップできない。その理由は、実際に見聞図書館を始めてみて強く感じているところでもあります。
見聞図書館が手厚くフォローできる理由
見聞図書館は、ご存じのとおり、有志による企画です。副館長の本田もみじさん(@osaka_writer)と企画について計画を練っていたとき、事業化するつもりもなかったので、お金を絡ませずにやろうということになりました。
それもあって見聞図書館では、取材ライター・編集者・取材に応じてくださるご協力ライターさん、誰にも報酬をお渡ししていません。(もちろん、浜田も本田も報酬を受け取っていません。)
お金が絡むといろいろと大変なこともありますし、まず第一に収益を考えなければならなくなります。できることなら関わる人に報酬をお渡しできるのが一番いいのでしょう。けれど、たぶん、それをすれば今ほどのフォローはできなくなります。
その理由は、フォローアップにかける時間的・労力的コストと利益が圧倒的に見合わないからです。簡単にいってしまえば、見聞図書館のフォローの仕方は『ライターになるための専属家庭教師』に近いのです。
なので、あえて見聞図書館では、金銭的利益を追わない非営利という形で企画を実行しています。
ただ、やはり関わってもらうからには、何かしら還元できるものがなければ、参加・協力してもらうメリットがない。貴重な時間を割いてもらうのですから、タダでその時間をくださいというのは、それこそ搾取に他なりません。
そこで見聞図書館では、ライターの取材スキル向上とライター同士の繋がりの強化という点を重視することにしたのです。
見聞図書館がフォローする範囲
一般的なメディア案件だと、編集者からフォローしてもらえるのは原稿に対してのみ。いわゆるフィードバックと呼ばれるものですね。
見聞図書館では、原稿へのフィードバックはもちろんのこと、以下についてもフォローアップしています。
・メールの書き方
・取材アポイントの取り方
・質問案の作成
・取材の仕方
・原稿の起こし方
・原稿制作の構成~執筆
・取材対象者への原稿のチェック依頼 など
これだけで見ても、フォローの範囲が一般的なメディア以上。そこまでメディアはしてくれないという部分まで手を伸ばしています。これは、見聞図書館での経験をしっかりと次に活かしてもらいたいから。
そう思う背景には、いろいろなところからこんな声を聞いているからです。
「取材アポのメール一つ、まともに書けないライターがいる」
「取材時間を目一杯使っているのに、原稿に必要な材料を集められないライターがいる」
「相手の話を聞いているつもりなのに、深い話を聞き出してこられないライターがいる」
「インタビュー記事なのに、音声をただ起こしただけの使えない原稿が上がってくる」
ここに挙げた声は、ほんの一部です。けれど、どれも取材ライターとして活躍していくには必要なスキルばかり。
こうした声を聞くたびに、私は悔しくなります。
全く関連のない他業種からライターになった人には、新聞社や出版社、広告関係などで基本から学んできた人との差を埋めることはできないのか?と思うからです。
私も新聞社や広告会社などで働いた経験はありません。全くの他業種からライターに転身したクチだからです。それでも、取材ライターとして継続的にお仕事の依頼がある。この差は何かといえば、フィードバックを受けてきた量と実体験の差だと思っています。
つまり、圧倒的なフィードバックと実体験を重ねれば、新聞記者や広告会社出身でなくても、取材ライターとして活躍していけるのです。
見聞図書館のフォロー内容は完全オーダーメイド
見聞図書館でフォローする範囲は、ライターさんのスキルや経験によっても異なります。その人に必要だと思える範囲でフォローしますので、人によっては執筆した原稿だけにフォローが入ることもあれば、メールの書き方から全てにおいてフォローが入ることもあります。
文面だけでは伝わりきらないと判断した場合には、ZOOMやSkypeで話もします。
見聞図書館がここまでするのは、関わる全てのライターさんにとって有益な場にしてほしいし、どんどん利用して自分の糧にしてほしいから。それが巡り巡って、私たち見聞図書館に関わる人みんなの価値になっていくと思っています。
無報酬だからといって、他のメディアと同じことをしていたら、何のための見聞図書館なのかわかりません。報酬が出せないのであれば出せないなりに、報酬以外の部分で何かを掴んでほしい。だから、見聞図書館では、それぞれのライターさんに合わせたフォローをしています。
★参加・取材ご協力ライターさん募集中★
見聞図書館では随時、参加・ご協力いただけるライターさんを募集しています。
●フィードバックを受けたいライターさん
●取材経験を積みたいライターさん
●記名記事が欲しいライターさん
●取材を受ける側になってみたいライターさん
●自分の存在を広く知らせたいライターさん
※見聞図書館では、人柄に焦点を置いた記事づくりをしているため、お仕事についてのみお話を伺うわけではありません。
<参加・ご協力条件>
●無報酬に同意いただける方
●オンライン取材に対応いただける方(対面取材はしていません)
●ライター活動をしている方(本業・兼業・副業不問)
ご参加いただけましたら、期間無制限で何度でも取材にチャレンジしていただけます。
参加・ご協力のお申込みやお問い合わせは、館長・浜田までご連絡ください。
浜田Twitter:@Mika_Ham1977