0304 “15歳からのリーダー養成講座”—まずは自分を知ることから
良書。今まで読んでいた啓発本を、まとめてかみくだいて、具体的に書いてくれている。
受容体としての自分のステータスを伝えておく。アラフォーで、ベトナムハノイの工場勤務、購買部マネジャー。20人ほどのベトナムスタッフの部下をよりよい人生に導くことが主軸。その中で工場改善、世の中改善のため、他部署との連携を模索する日々。
主なささった内容をふまえた自分の解釈を以下にまとめる。
まずは”自分を知る”ことから
“あの人は嫌な人だ”, “なぜみんな動いてくれないのか?”,”なぜ指示と違う返答がくる?”人間社会の活動の中で、こういった感情がうまれることがある。自然なことだ。
筆者は少し立ち止まってみる必要をとく。これらは外的要因、環境要因だけではない。自分の何が原因なのか。客観的にメタ的にとらえる冷静さが求められる。
脳の癖、習慣的にしていること、話し方、伝え方、言葉の選び方、タイミング、表情。求めるレベルや内容に執着がありすぎやしないか。尊重の気持ちをのせているか。安易な決めつけ、バイアスがかかっていないか。
自分への内省、認知は、ひととおり終わっていると思っていた。しかし、少し角度を変えると新たな自分の見つけ方がわかる。ひきつづき、自分を知る
会社の成長は最上位目標で決まる
いかにみなが共通して追い求められる”最上位目標”をたてられるか。これが会社が世の中に残る理由につながると筆者。大きく同意。普遍性と一定の具体性を期待したい。
個人間の対立時にもいえる。利害対立があっても、ひもといて大きく包んでいくと、共通した上位の概念、目標が見えてくる。この発想は大好き。
確固たる目標。ある人はそれを”North”という。別のインテル元CEOのアンディ・グローブの”HIGH OUTPUT”でも、たしか、安易な妥協ではなく、共通の目標をさぐる道を解いていた。
ファクト・チェック力が必要だ
ここで現代の情報の話。すでに世界的な問題としての情報の氾濫。不確かな情報による弊害も大きいだろう。
完全に正しい情報とは言い切れずとも、情報の入手先と、うらをとるファクト・チェックのプロセスは常に意識すべし。
特に会社での情報扱い。規模が大きいグローバルな組織は、言語バリアも手伝い、よりファクトチェックのプロセスをふむ重要性がます。”めんどくさいという気持ち”があるのなら、その内なるネガティブな気持ちを退ける必要がある。
アサーティブな話し方とは?
アサーティブな話し方とは、”相手の言い分をいったん受け入れてから、自分の言いたいことを伝える”という基本姿勢。
ケイト・マーフィーの”LISTEN”を読んで以来、聴く力の重要性を強く意識している。特に相手と自分の”話す”と”聴く”の比率。基本的に自分の”話す”を40%以下にしたい。
引き続き、聴く力を高めたい。
自分に好意的でない人を大切に?
相手に言葉がなかなか伝わらない。どうしたらいいか。常に仮想すべきは、”自分に好意的ではない人へどう伝えるか”。と筆者。
こういった逆説的かつ芯をとらえた考え方にしびれる。好き、嫌い、危険、安全、など本能的な判断かもしれない。が、自分と相手の関係性のなかには少なからずバイアスがある。
“そんな相手にも理解してもらえるようにするには?”という想定をもってコミュニケーションを図ることは、合理性がある。結果として、自信となり、関係性も改善されることになる。
最後に
目次を見返して、ささったところを解釈してみた。自分の思いを確信に変えてくれる筆者の言葉もあった。リーダシップとは?なんたるか。筆者の切り口はとてもわかりやすかった。
追伸:
“○歳からの×דという本が濫立している気がする。マーケティング論からすると、ターゲットは、その著書名にある”○歳”ではないと思う。現にアラフォーの自分がその手の本を複数もっている。
さらにこの “○歳からの×ד という表現は、○歳でも易しく理解できるよという印象に加え、次の時代を担う若い○歳に、よりよい時代を築いてほしいという願いのニュアンスを感じる。
そんなタイトルだと思った。