【マーケット考察】2023.10.14
米国株式相場はまちまち。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比39.15ドル高の3万3670.29ドルで終了。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は166.99ポイント安の1万3407.23で引けました。ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比2787万株増の8億5545万株。
米10月 #ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値は63.0と、9月68.1から予想(67.1) 以上に低下し3月来で最低。消費者調査の内容悪化により、ダウ平均はマイナス圏に沈む場面もあり、ナスダックも序盤から下げ幅を拡大しました。
米連邦準備制度理事会(FRB)が注視している同指数の1年期待インフレ率速報値は3.8%と予想(3.2%) 外に9月3.2%から上昇し5月来の高水準。5-10年期待インフレ率速報値は3.0%と、予想(2.8%) 外に9月2.8%から上昇しました。
一方で、米9月 #輸入物価指数 は前月比+0.1%と、伸びは8月+0.6%から予想以上に鈍化しました。前年比では-1.7%と、8月-2.9%から改善も、予想以上の下落率。
昨日のマクロ経済指標から、(1) 消費鈍化による成長減速、(2) 輸入物価は鈍化しているものの高インフレの長期化と 、(3) #スタグフレーション 懸念が強まりました。期待インフレ率の上昇で米国債相場は伸び悩み、10年物米国債利回りは4.58%から4.63%まで上昇しました。
取引開始前に、注目のJPモルガン、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ の大手銀3行が7-9月期決算を発表し、 #純受取利息 ( #NII )が予想を上回り、ポジティブな反応を見せていました。
それでも、JPモルガンのダイモン最高経営責任者(CEO)は、「底堅い労働市場などがインフレを高止まりさせ、さらなる金利上昇を招くリスクがある」と、シティグループのフレーザーCEOは「支出が減速しており、消費者の警戒感が高まっている」との見解を示すなど、米経済の先行きを警戒する発言が出ていました。
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