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キラルスイッチ医薬品に関する研修問題  これをなぜ作ったか 

みなさま、お仕事でお疲れのことと存じます。今回はキラルスイッチ医薬品のことについて書いてみたいと思います。お付き合いくださると幸いです。


有機化学が苦手

薬学部では必ず有機化学を勉強します。でも実際、薬局で有機合成をすることもありませんし、専門用語や人名反応もだんだん忘れていってしまいます。わたしは有機化学が苦手で、義務的な学習の域を越えられず、成績も振るいませんでした。今でも苦手意識があり、コンプレックスの一つになっています。

化学構造式を作成するためのアプリ

何かの拍子で化学構造式を書くためのソフトを見つけました。これから何かの役に立つかもしれないし、苦手意識を克服するためにそのソフトをダウンロードしてみました。今は時間に追われることもないし、気軽に構造式を書いてみようと考え、しばらくパソコンの画面に向かっていました。時間はかかりましたが、徐々にきれいな構造式を書けるようになりました。タイトル画面をみていただきたいのですが、化学構造式を青バックで白抜きにすると星座表みたいじゃないですか!

キラルスイッチ医薬品について

またしばらくすると光学異性体も構造式で書くと理解しやすかいなと思って、タリビッドとクラビットの関係性を書いてみました。

この関係性と同様の薬の組み合わせがあるので、これは研修問題になるのでは?と思って作ることにしました。教科書や文献を読んでいると、シストランスとか、ジアステオマーとか、懐かしい単語が出てきました。大学時代の友達に質問したりして、ようやく研修問題らしいものが出来そうです。今は光学異性体とは呼ばず「鏡像異性体」と呼ぶんだよと教えてくれました。さらに片方の異性体を取り出した新しい薬のことを「キラルスイッチ医薬品」と呼ぶそうです。

サリドマイドの薬害

問題を作っている途中、サリドマイドの薬害のことを思い出し、鏡像異性体が関与していたと思って調べてみました。片方の鏡像異性体が催奇形性を示したはずだと。文献を調べると、片方だけ服用しても、からだの中でラセミ体に戻ってしまうらしく、意味をなさないようです。結構有名な話のようで、関連する図書にも書いてありました。自分が恥ずかしくなってしまい、やっぱり有機化学をきちんと勉強しておけばよかったと後悔しております。

研修問題を作ってみる

もう少ししたら研修問題をアップするので、ぜひトライしてみてください。ここまで読んでいただいた皆さんは、きっと正解できると思います。楽しみにしていただきたいです。

しらけん

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