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【アニメレビュー】 響けユーフォニアム3

こんにちは、ケンです!
今回は、テレビアニメ『響け!ユーフォニアム3』のレビューをしていきます。

全体的な感想を一言で述べると、綺麗なフィナーレを迎えるようにまとまった完結編になっていました。

ここでは、全話を一通り見て感じたポイントを中心に語っていきます。是非、最後までよろしくお願いします!

⚠️出来る限りネタバレしないように配慮しますが、やむを得ず内容に触れることがあります。予めご了承ください。

作品概要

京都アニメーション(以下、京アニ)が制作しており、北宇治市にある高校の吹奏楽部の物語になっています。

高校3年生になった黄前久美子は、吹奏楽部の部長として全国大会金賞を目指して仲間たちと必死に練習します。そんなとき、強豪校から転校してきた黒江真由が加入したことで波乱の展開になっていきます。

部長としての大変さ

『響け!ユーフォニアム(以下、ユーフォ)』は、吹奏楽部の人間関係をリアルに描写しているのが特徴です。これまでも、部員同士で争いが発生したり、本番直前で想定外のトラブルに見舞われてきました。

3期では、久美子が部員たちをまとめるのに苦戦します。後輩からの悩みを聞いたり、交換ノートで幹部同士の連絡を取り合うなど、部活動ではよくある光景が登場しました。

久美子たちが使っていた交換ノート [1]

また、後に語るオーディションの件で久美子と麗奈が今までにない感情のぶつかり合いになってしまい、このときは見ているだけでも胸苦しくなりました。

ここで、私のエピソードを少し語ります。私は中学から高校の5年間、アンサンブルクラブ(オーケストラの部活)でトランペットをやっていました。そこで、同じトランペットをやっていた女子生徒が高校2年生では部長を務めていました。

彼女はスケジュール管理などで困難に直面し、先生に厳しく叱られて泣いてしまった様子も目撃しました。そのため、アニメを見ながら部長としての大変さを強く感じ取ることができました。

個性豊かな部員たち

1期からのメンバーは勿論、初登場の新入部員も個性的でした。中でも、僕のお気に入りが釜屋姉妹です。

姉のつばめは「特別編アンサンブルコンテスト」以降、出番が大幅に増えました。久美子たちと情報共有したり、同学年の部員が持っている悩みを聞くなど、物語のキーパーソンといっても良いぐらい見せ場が多かったです。

妹のすずめは明るく元気で、姉思いの性格が好印象でした。その気持ちが行き過ぎてしまい、サンフェスでドラムを担当してもらうよう久美子に相談を持ちかけることもありました(後に、つばめが自身の希望で別の担当を選んでいたことが判明)。

左がつばめ、右がすずめ [2]

さらに、高校を卒業した先輩たちも登場していました。特に、オーボエの鎧塚みぞれが発表会で演奏している場面を見れてすごく嬉しかったです。

みぞれ!! [3]
みぞれの同級生たちも! [4]

繊細な吹奏楽

ユーフォのもう一つの特徴はなんといっても、吹奏楽の演奏シーンです。今作でもその魅力は健在で、キャラの動きと楽器の音が見事にシンクロしていました。まるで、登場人物が目の前で生演奏しているような臨場感がありました

麗奈のトランペットはやっぱり素晴らしい [5]

「ディスコ・キッド」や「ムーンライト・セレナーデ」など、吹奏楽の世界では有名な曲がいくつか出てきました(ちなみに、私は両方とも大学の吹奏楽団で演奏した経験があります)。

また、コントラバスの二重奏など、挿入曲の演奏バリエーションが広く、聴いているだけでも楽しかったです。

ソロを巡って

本作の最大の見どころは、やはり最後のソロオーディションでした。

大会系のアニメでは、優勝を目指して頑張るシーンを描かないと、ご都合主義になってしまう印象を受けます。そのため、ただ金賞を取るだけではどうしても物足りなく感じるでしょう。しかし、そこにひねりの展開を加えたのが、流石京アニだなと思いました。

それが、黒江真由の存在です。彼女は強豪校から転校してきた高校3年生で、久美子と同じユーフォニアムを担当します。

母親のように美しい黒江真由 [6]

今回は府大会、関西大会、全国大会ごとに3回オーディションを行い、ソロも各パートから一人ずつ選抜します。

地域によって異なりますが、ここでは3大会の道のりで進みます [7]

そして、全国大会のソロオーディションでは、ユーフォニアムのみ2回行い、部員の多数決で決めることにしました。これは、1期にあったトランペットのソロ騒動を思い起こすものになっていました。

全国大会で吹くソロを決めるオーディション [8]

私がアンサンブルクラブや吹奏楽部を経験したからわかることですが、2人の音をじっくり聞いてみると微妙な違いがあります。音程や柔らかさ、息遣いなど、細部までこだわった音の凄さにびっくりしました。

最後に久美子がソロを吹けば、主人公としてはハッピーな展開になるように思えますが、現実はそう甘くありません。オーディションの結果が判明したときは、実力主義の部活における厳しさを鮮烈に突きつけられました。

しかしながら、久美子が悔しさを乗り越え、部員たちを鼓舞するリーダーシップを発揮した姿には、私の内なる弦が深く響きました。

さいごに

やや急ぎ足なところもありましたが、無事に物語が完結してよかったです。

8月には新しいキャラソンCDが発売されるなど(久美子と秀一のデュエット曲には驚きました!)、放送終了後もまだまだユーフォが盛り上がりそうです。
これからも、久美子たちの活躍を見守っていきたいと思います。

今回は以上です。
そして、次の曲が始まるのです!

画像引用元(ヘッダー、[1]〜[8])
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会2024

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