我が家の自給おつまみ。
朝6時、僕は畑に行く。そして食べ頃の野菜を必要なだけ採って戻る。
今日のおつまみは「きゅうりのスパイス和え」、昔若い頃にインドの列車の中で食べた。太いきゅうりに旨そうなスパイスと塩をかけて、仕上げにライムを絞って渡してくれた。今でもあの味が忘れられない。自分なりに調合したスパイスをかけて、レモン汁を垂らしてかぶりつく。
旨い。。あの味とは違うが旨いものは旨い。
またある朝は枝豆を2株ほど収穫して、プチプチと豆の部分を茎から引きちぎる。塩で揉んだ後に茹で上げる。もちそのままでも最高だが、僕はもうひと手間かける。フライパンに胡麻油を熱し鷹の爪を入れる、そこへ茹でた枝豆を入れて煽ったあと、仕上げに醤油を垂らして香ばしい香りを付けていただく。
ごま油と醤油の焦げた香ばしい香りがたまらない。
またある朝は長芋を掘る。皮を剥いて、糠床に入れておくと夕方には立派な長芋の糠漬けが出来上がる。長芋の浅漬けはコンビニにも売ってるぐらい旨くて人気だ。
そう、我が家のおつまみは全て畑から自給している「自給おつまみ」だ。
なぜかって?
ひとつは「旨い」から。野菜の食べ頃は畑で整う、決してスーパーの棚でも倉庫の中でもトラックの中でもない。熟した方が旨いものもあれば、未完熟時が旨いものもあるが、それは畑という大地から野菜を離した瞬間が総じて旨いのだ。
もうひとつはお金で左右される事にもう飽き飽きしているからだ。円安・物価高・戦争・コロナと最近は私たちの家計に直接影響する物事が襲いかかる。全てをお金で買えると過信してサプライヤーまでグローバルに繋がり過ぎた末路っぽいが、かと言ってこの仕組みは当面止まりそうもない。
だから自分で「生産手段」を持つことにした。お金を介さずに必要な物を手に入れる事が出来る手段とも言える。そうなると、円安も不況もコロナも関係ない。唯一、天候だけは天にお任せしなくちゃならないが、それ以外は自分で自給できる。
今日も畑を見ながら、今日のおつまみはどうしようか考える。それはもちろん来年のおつまみ計画も思い浮かべながらである。