ひとり親パパと娘のふたりきりな日常の話 その9
こんちわ。
東京で映像クリエイターをしている
1児のシングルファーザーのKENと申します。
シングルファーザーになるまでのお話はこちらから
幼稚園が始まり、5月になって僕がこの頃参加した映像サークルで少しだけ気持ちを前向きにできるようになりつつあった6月、元嫁から連絡があった。
「養育費が払えないので保険を解約します」
とのことだった。
元嫁に保険をかけていた
結婚してた頃、僕は元嫁に保険をかけていた。
なぜ僕自身ではないのか?というと、僕が糖尿病を患っていたからだ。
糖尿病について雑な説明をすると・・・
糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの量が減る病気だ。
食事や甘いものを食べたりして血糖値が高くなると、糖分が血管を傷つけてしまい、色々な病気の原因となってしまう。
そこをインスリンが調整してくれているわけだが、糖尿病はそのインスリンが減ってしまうので色々な病気にかかりやすくなるため、保険にも有利な条件で入ることができないのだ。
なので健康な元嫁に貯蓄型の保険をかけて万が一の時に娘が受け取れるようにしていた。
ちなみに、僕自身にも一応保険はかけていた。それは掛け捨てなので本当に僕が死んじゃった時のための保険。
養育費の取り決め
離婚の話し合いの時、当然養育費の話し合いもした。
元嫁はヨガの修行のため仕事はできず、養育費は払えないと言っている。
それだと家事育児をしながら仕事もする僕には到底受け入れられない。
時間が大幅に取られるのでは仕事だって選ばざるを得ない。
フリーランスの僕は生活の保証をしてくれる人はいないのだから収入に不安が出てくる。
そんな事を言っても元嫁がどうにかしてくれるわけもなく、
結局、当初元嫁が提示していた
毎月2000円x12年
という条件を交渉の末
(元嫁の貯金が尽きる1年間は)毎月1万円を支払う
という条件にまで引き上げた。
ただし、
僕が元嫁に
毎月2万円を払う
という謎ルールが登場した。
これはなにかというと、
僕が元嫁にかけている貯蓄型保険(2万円)を僕が毎月払う
というものだ。
意味がわからない?
僕も意味がわからない。
結婚時から僕が払っていた元嫁の保険を、離婚後も継続して払う。
そして満期になったら解約して、戻り金を養育費としてまとめて払う。
というものだ。
ええと・・・それ払っているのは僕だよね?
そもそも
元嫁は養育費を毎月払うつもりはなく、いまある彼女自身の貯金を一括して払いたかったようだ。
でもそれだと僕は感情的に納得できなかった。
なぜなら一括で支払うというのは彼女の少ない貯金ではあまりに足りないし、(だから12年x12ヶ月で割ると「2000円」だったわけだ)
僕にはそれがまるで手切れ金のように思えた。
確かに僕との縁は切れるが(といいつつ名字は今も僕の名字のままだ)
娘との縁が切れるわけではない。
実の娘に毎月成長を願って養育費を払うのがせめてもの親の義務だろう。
だいたい月1万円というのも本当は許容できないのだけど、それは元嫁が引っ越したばかりで仕事もないだろうから我慢しての金額だ。
住み着いて将来的にきちんと定職についてお金を稼ぎ、それに応じた養育費を払ってもらうのを前提としていた。
だから金額の変動が記入できない公正証書は出さなかったのだ。
それでも僕はあえてこの条件を飲んだ。
しかしその約束も反故にされ、一方的に保険を解約してきた。
怒り心頭
まあ僕としては保険代として元嫁に毎月2万円を送金する手間は省けたのではあるが、それにしてもその保険を払ってきたのは僕だ。
そして違約金の発生する満期前に、しかもほぼ無断で元嫁は保険を解約した。
僕はもう元嫁とコンタクトをとるつもりはないので、元嫁の実家にも相談しながら説得してもらった。
怒りに我を失っていた僕はいよいよ元嫁を訴えることを考えた。
約束を反故にされた事、少ない金額で手切れ金としようとしていること、働く義務があるのにその努力をしないこと。
色々思うところがあるけど、僕が最もやりたかったことは
嫌がらせ
だった。
家庭裁判所を通して元嫁の収入元を特定してそのような通達が行くようにしたかった。訴状が届くようにしたかった。
これによって元嫁が働いているであろうヨガ団体メンバーの会社や、彼女が共同で住んでいるヨガ団体にも知れ渡り、その不義理が団体内で問題になる事を期待した。
あわよくば団体ごと訴えてすべてを公にさらしたかった。
利他を説き、世界平和を訴え、ガイア保護(笑)を叫ぶ団体が個人の不義理でゴタゴタする様を見てみたかった。
どういう申し開きをするのかな?
「祈ることが養育費」として主張するのかな?
こんな事を想像しながら僕のなかにドス黒い笑いが込み上げていた。
まあ実際にはそんな事にはならないし、弁護士が間に立って淡々と事務処理して終わり。ということなんだろうけど。
一応の解決
僕が元嫁の兄経由で訴えることも視野に入れていることを伝えると、元嫁は譲歩し、保険の戻り金と貯金、さらに毎月1万円振り込むことで合意を得た。
はっきりいって毎月1万円ぽっちなんて高校生のお小遣いレベルで全然足りないし、もっと頑張れと言いたいところだけど、そこは我慢した。
結局の所、損得で考えるとよくわからない。
保険が満期前に解約されたことで損は出ているが、一方で元嫁の貯金が当面の養育費として出たことと、毎月1万円の振り込みで考えると多少は怒りも収まった。
それに、これ以上追求しても「無いものは無い」ということで意味がない。
養育費の問題と算定表の問題
LINEのオプチャやTwitterなんかを見てみると、養育費が払われないケースや揉める事も多いようだ。
子どもを育てなければならないひとり親としては実際生命線にだってなる。
かつて養育費相談の窓口と話した時、担当の人は
養育費は子どものミルク代である。
これを出さないのは子どもを飢えさせているのと同じだ。
と言っていた。
僕もそう思う。
実際、家事育児をしながら仕事までするのはかなりの負担でもある。
精神的にもかなりキツイ。
誰かが、「子どもに癒やされるからやっていけるでしょ?」みたいなことを言っていたが、んなわけあるか。
親だって子育てだけのために生きているわけではない。
仕事だったり趣味だったり自己実現を目指しているのだ。
それでも子育ては人としても社会としてもやらなければならないことだ。
経済的にも時間的にも精神的にも色々な折り合いをつけながら家事育児に仕事をしているのだ。
何もかも放棄して自分だけ悟りの修行だの世界平和だのガイア保護だのちゃんちゃらおかしい。
自分の肉親ですら守れなくて何が世界平和だ。
そのくせ自分は毎日の食事や日用品などの社会経済や国の社会保障のお世話になっているのだから笑えない。いや、笑うしかない。
養育費の算定表にも問題はあると思う。
たしかに病気や怪我で物理的に動けない人から請求することはできないが、まだ若く健康な人にはきちんと義務を果たさせる必要がある。
算定表の額が低すぎて
「ああ、働かなくてもいいんだ」
と思わせてしまっていると思う。
変な話、算定表の額が働かなくても良い言い訳に使われていると思う。
本当の本当に最低の金額なのに、それさえクリアすればオッケーだと思われている。
んなわけあるか。
年金の支給額から差っ引くとか、健康保険から差っ引くとか。
かなり強引だけど、不倫だったりDV野郎だったり、不義理をするような人間ならそのくらいしても良いのではないかと思う。
そんな連中の生活なんぞより
残された小さな子どもの今の命の方がよっぽど大切だと思う。
ミルク代と同じ。というのはそういうことだと思う。
養育費の問題、ひとり親の人たちはどうやって回収しているんだろう?
まともな神経の相手ならしっかり払うべき人は払うんだろうけど、DVするような人間や宗教にハマってしまうような人間から一体どのように回収できるというのだろうか。
司法の考え方からすると、取れないところからは取れない。とするのだろうけど、結局年金や税金、健康保険なんかはきっちり取っているわけだから、これはもう政府も残された子どもの事なんてなんも考えてないと思われてもしかたがないと思うのだけど。
その辺どうなんだろう?
詳しい人がいたら教えてほしいです。
次回は幼稚園での日々の話か、参加した映像サークルの話かどちらかを書きます。
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