【世界最大級の高山湖】キルギス🇰🇬イシク・クル
キルギスのイシク・クル州について調べました。
キルギス、どんなイメージでしょうか?
以前から中央アジアに興味はあったものの、
自分がキルギスについて知っていることは
・ビシュケク(首都)
・遊牧民(が住んでいそうなイメージ)
という浅はかなものでした。
イシク・クル州には、琵琶湖の9倍もあるイシク・クル湖があります。
(滋賀県のように、州が湖を囲うような形です)
北はリゾート、南は自然という感じです。
湖だけでなく、3,000〜6,000m級の山々の壮大な景色が広がっています。
景色が美しくて行ってみたくなりました!
では、まずはキルギスの基本情報から書いていきます。
①キルギスの基本情報
以前はキルギスタンという国名でしたが、現在はキルギスです。
英語では「Kyrgyzstan」と表記されていることが多いように思います。
日本国籍を有していれば、60日以内の滞在であれば無査証で入国できます。
②イシク・クル州の基本情報
イシク・クル州はキルギスの東側に位置しています。
北側はカザフスタンのアルマトイ、東側は中国の新疆ウイグル自治区と接しています。
州都はカラコルです。
イシク・クル湖の東側にあります。
州の人口は約46.4万人です。
イシク・クル州は行政上重要な2都市と5つの地区で構成されています。
イシク・クル湖
イシク・クル湖は面積6,236km2で、琵琶湖の約9倍以上の大きさがあります。
100万年以上存在している「古代湖」の1つです。
また、
・世界で7番目に深い湖(668m)
・世界で10番目に貯水量の多い湖(1,736km3)
・世界で最も貯水量の多い塩湖
・世界で2番目に大きな高山湖(標高1,607m)
→アジアでは1番
という湖でもあります。
ちなみに、
・世界一深い湖はロシアのバイカル湖(1,642m)
・世界一貯水量が多い湖ロシアのバイカル湖(23,610km3)
・世界一大きな高山湖はチチカカ湖(ペルー / ボリビア)
(バイカル湖、すごいですね。)
カスピ海は?と思われた方もいるかもしれません。
私もそう思いましたが、現在カスピ海は事実上、海となっているようです。
たしかに名前には海が入ってますけどね。笑
地形として考えると湖だと思うのですが、海の定義がよく分からなくなります。
イシク・クル州への行き方
まず、首都のビシュケクまで飛行機で行きます。
その後は電車か乗合バスに乗るのが良さそうです。
①飛行機
日本から直行便は無いので、乗り継ぎが必要になります。
価格と所要時間から、中国南方航空で行くのが行きやすそうです。
行き:火、木、金、日
帰り:火、木、土
にすると、比較的乗り継ぎが少なく、所要時間を短くできるみたいです。
下の表の便は、上記の曜日のみの運行です。
(※2024年2月20日現在、2024年5月下旬あたりのフライト情報です)
北京大興→ビシュケク(CZ5067)という便もあるのですが、同日の日本→北京大興の便と時間が合いません。
なので行きはウルムチ経由の乗り継ぎ2回になっています。
②鉄道
首都のビシュケクからイシク・クル湖の西側の都市、バルイクチ(Balykchy)まで鉄道が通っています。
素晴らしい景色とのこと⛰️
行く機会があれば自分はこれに乗ってみたいです!
しかし毎日の運行ではなく、夏限定のようです。
運行情報はホームページに掲載されるようですが、掲載と異なることもあるようで…
もし電車に乗る場合は、運行情報をしっかり確認する必要がありそうです。
以下の情報もありましたが、変わる可能性ありです(特に価格と出発時刻)
Price: 150 som〜(約250円〜)
Time: 4 hours
出発時刻:7:40
電車はBishkek2駅より発車します。(2なので、Bishkek1駅もあります)
ちょっと注意ですが、Google Mapsで『Bishkek 2 』駅と検索すると、間違った場所が表示されます(2024年2月現在)。
間違って表示される駅はアラメディン駅という駅らしいです。
正しい場所は、『Bishkek Railway Station』と検索すると表示されます。
こちらの方が明らかに中心部にあり、玄関口という感じがします。
③乗合バス(marshrutka)
もう一つはマルシュルートカという、旧ソ連構成国でよく見られる乗合バスです。
実際乗った人によると、まずはビシュケクからマルシュルートカでBokonbayevoへ行くのがおすすめだそうです。
Bokonbayevoから各地域への乗り合いタクシーが頻繁に出ているので、この村を拠点にするのが良いとのことです。
ビシュケクのバス乗り場は『Western Bus Station』です。地元の人は『Zapadnyi』と呼んでいるそうです。
マルシュルートカには時刻表がありません。
満員になったら出発するそうです。
料金は250soms(約420円)、所要時間は約6時間、走行距離は約400kmです。
③イシク・クル州の見どころ(湖東)
Karakol(カラコル)
イシク・クル州の州都で、キルギス第4の都市です。
正式にはプルジェバリスクという名前です。
(しかし、カラコルと記載されているwebページの方が多いのと、覚えやすいので以後もカラコルと書きます)
1869年、カラコルにロシア軍の基地が建てられてからカラコルは発展しました。
1888年、ロシアの探検家であり地理学者のニコライ・プルジェヴァリスキーが、腸チフスのためカラコルで亡くなりました。彼の名誉を称えて、カラコルはプルジェバリスクに改名されました。
カラコルはイシク・クル湖の近くにあります。
イシク・クル湖はソ連時代、魚雷の試験場としても使用されました。当時は軍関係者やその家族もカラコルに住んでいたそうです。
Holy Trinity Church(サボール・スヴャトイ・トロイツィ)
カラコルで有名な教会です。1869年に建設されたものの地震により倒壊し、1895年に再建されました。
その後、教会以外としても使用された時期もありましたが、ソ連崩壊に伴う独立後に修復されて現在に至ります。
Dungan Mosque
1907年から1910年にかけて、ドンガン人によって建てられたモスクです。
(ドンガン人:主にカザフスタン、キルギスに居住する中国系ムスリムの民族)
モスクにはドンガン文化を象徴するカラーである、赤、緑、黄色が使われています。
赤は悪霊からの保護、黄色は繁栄、緑は幸福を意味します。龍や不死鳥の装飾も施されているそうです。
現在はドンガン人の礼拝所だけでなく、カラコルのコミュニティの場となっているそうです。
マツノキ
ここは観光地ではなくホテルなのですが、泊まってみたいと思ったので書きました。
部屋、食事、サービスなど、非常に評判が良いです!
オーナーは日本人なんだそうです。
Pristan'-Przheval'sk
カラコルの北約9kmの位置にある村です。
ここには旧ソ連時代の都市型集落が残っているそうです。
村の名前は前述のニコライ・プルジェヴァリスキーから付けられています。
彼の記念碑や博物館があります。
Animal market
毎週日曜日の朝だけ開催されるマーケットです。
家畜が販売されています。朝の10時に終了です。
キルギス文化を体験できる良い場所だそうです。
カラコル中心部から北に約2kmです。102番のマルシュルートカに乗るか、徒歩でも行けます。
ここで自分用の馬を買い、馬に乗って田園地帯を散策することもできるそうです。
(最後、馬はどうしたら良いのでしょうか…)
Altyn Arashan
カラコルから10kmと比較的近いハイキングスポットです。
素晴らしい風景で有名です。
Altyn Arashan valleyの標高は約3000mで、温泉もあります。
カラコルから12kmほど東にあるTeploklyuchenkaという村からスタートします。
350番のマルシュルートカに乗り、運転手に目的地を伝えると降りる場所を教えてくれます。
Ala-kul
Alakul湖は標高3560mにあります(富士山とほぼ同じ!)。
最も良い景色を見るためには1日以上のハイキングが必要とのこと。
250somの入場料が要るそうです。
Karakolからのトレッキングだと3日かかるそうですが、ベースキャンプまで車で行けば日帰りが可能です。
トレッキングガイド
・CBT Karakol
キルギスのトレッキングに詳しく、装備に関するオプションを多数持つツアー業者です。
・Destination Karakol
同じく、カラコルのツアー業者です。
マップも手に入るそうなのでトレッキングの詳細は業者に聞いた方が良さそうです。
Jeti Oguz Rocks
カラコルから南西約25kmの、Jeti Oguzという村の近くにあります。
Jeti Oguzには『seven bulls』という意味があり、7頭の雄牛に見えることからこの名前が付いたそうです。
④イシククルの見どころ(湖南)
Fairytale canyon "Skazka"
奇妙な岩の風景から名前が付いたそうです。長い年月をかけて浸食された結果、驚くべき形になりました。
時には万里の長城のように見えたり、蛇、龍、寝ている巨人、城など、様々な物に見えるそうです。
トソル(Tosor)という村から4km程なので、比較的簡単にアクセスできます。
Tosor
Fairytale canyon "Skazka"へ行く際の拠点になる小さな村です。イシク・クル湖の南岸にあります。
キルギスの首都ビシュケクから、カラコルまで向かうメイン道路沿いにある村です。
レストランやバーは無く、特別な何かも無いようですが、何も無いからこそ感じる雰囲気というものがありそうです。
ここからのイシク・クル湖は綺麗です。
Bokonbayevo
キルギスの伝統文化である、フェルト作りのワークショップがあります。
このワークショップは2014年に、UNESCOから賞を受賞しています。
参加費:700som(約1200円)
時間:1時間
最低開催人数:5人
https://destinationkarakol.com/wp-content/uploads/2017/10/SouthShore_Brochures.pdf
Kyzyl-Tuu
遊牧民の伝統的住居であるユルト(yurt)を建てる体験ができます。
ユルトはテント式の住居で、こんな感じです→🛖
参加費:1,300som(約2,200円)
時間:1時間
最低開催人数:5人
この他に、ユルトの世界チャンピオンがユルトを建てるところを見学する企画もあります。(世界大会があるのでしょうか?チャンピオンは13分で建てれるそうです)
参加費:グループで8,000som(約13,500円)
時間:15分
リンクはフェルトのワークショップと同じです(1番下にあります)。
⑤イシククル州の見どころ(湖北)
Cholpon-Ata
イシク・クル湖のリゾートタウンの中で最も有名です。
かつてシルクロードのキャラバン隊がここを通過していました。
今は主にCIS諸国の人々が訪れるそうです。
綺麗なビーチと透き通るイシク・クル湖が有名です。
ベストシーズンは夏です。
museum of petroglyphs
チョルポン=アタで最も有名なオープンエアーの博物館です。
42haの敷地に数千のペテログリフがあります。
ペテログリフとは、岩石などに絵や文字が刻まれたものです。
ここには3000年以上前のペテログリフもあるそうです。
Rukh Ordo Cultural Center
2002年に建てられたオープンエアな博物館です。
複数の文化や宗教を織り交ぜた場所になっています。
イスラム、カトリック、正教、ユダヤ教、仏教を表す5つのチャペルや、数多くの彫刻、絵画などが展示されています。
Bosteri
こちらもリゾート地です。
大きな観覧車があり、イシク・クル湖を一望できます。遊園地もあります。
巨大なウォータースライダー?のようなものもあるようです。
Tamchi
チョルポン=アタに比べると小さな村ですが、ここもリゾート地です。
ファミリー層に人気のビーチリゾートだそうで、比較的安価に滞在できるみたいです。
Balykchy
湖北の項目に書きましたが、西側の方にある町です。
人口は国内7番目の約5万人です。
首都ビシュケクから電車でイシク・クルへ行く際には、この町の駅が終着駅になります。(その後、マルシュルートカ等に乗り換え)
旧ソ連時代には産業の中心と交通の要衝として栄えましたが、ソ連崩壊後は大規模な産業施設が閉鎖してしまい、経済基盤を失ってしまったそうです。
個人的には気になる町ですが、産業の町だったこともあってか、観光情報はほとんど出てきませんでした。ビーチはあるみたいです。
バルイクチはキルギス語で漁師の意味らしいので、イシク・クル湖で取れる魚料理を楽しめるかもしれないですね。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
たくさん書いてしまいましたが、まだまだ他にも魅力的なところがあり、全部は書ききれませんでした。
イシク・クル州だけでこんなに見どころがあるので、首都のビシュケクや他のエリアの観光も含めると、キルギス観光は2週間あっても足りないような気がしました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また素敵な町を探していきたいと思います!
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