4年後に気付いたこと
おはようございます。
介護写真家の凸けんです。
お気づきでしょうか?
今日のトップ画像は昨日と同じ写真です。
なぜ2日続けて同じ写真を
トップ画像に使ったのか?
それはこの写真を見て
ある事に気付いたからなんです。
写真を撮ったのは平成30年4月。
今から約4年前の写真です。
写真に写っている方は
いつも仲良くさせてもらっている
同僚のケアマネジャーの
青山さんのお母さんです。
実は青山さんのお母さんは
認知症という病気を患っています。
認知症という病気を
ご存知の方は多いと思いますが
記憶が消えてしまっていくという病気です。
症状が重くなると自分の夫や妻
そして子供など大切な人の顔も
分からなくなってしまう人もいます。
それだけ辛い病気です。
青山さんのお母さんもやはり
少し前のことを忘れてしまっている
様子でした…
☆☆☆☆☆☆☆
トップ画像の写真は
私の娘がすべり台で遊ぶのを
青山さんのお母さんが
見守ってくれている所を
撮影したものです。
この写真は温かくて好きな写真で
今まで何度も見返してきたのですが
今回noteに投稿したことで
ある事に気付くことができました。
この写真は温かくて好きなのですが
実は少し違和感を感じていました。
すべり台と青山さんのお母さんとの
スペースに不自然さを感じていたのです。
その不自然さに今回noteに投稿した後に
自分のnoteを見たことで写真に感じていた
違和感の理由に気付くことができました。
青山さんのお母さんは
娘がすべり台を滑って地面に着地した時の
スペースを確保してくれていたのです。
娘がすべり台から滑ってきて
地面に着地した時にケガをしないように
見守ってくれていたのです。
娘の安全を守ってくれていたのです。
認知症になると色々なものを
奪われてしまいがちです。
火の始末ができないからと
料理することを奪われ
手や指などを傷つけてしまうからと
ハサミや針などを奪われ
子供をケガさせてしまうからと
子守りをすることも奪われ
若かった頃の生きがいだった
役割りの多くを奪われてしまいます。
でも認知症になっても
できることは沢山あるんです。
料理だって
縫い物だって
子守りだって
できるんです。
何十年と長年の間
やり続けていたことは
ずっと身体に染み付いているんです。
ただちょっとだけ
忘れたりすることもあるから
そこだけ支えてあげればいいのです。
青山さんのお母さんは
この写真でそれを証明してくれました。
私の娘の安全を守りながら
娘を楽しく遊ばせてくれました。
しっかりと子守りをしてくれていたのです。
それを証明するものもあります。
私が遠くから写真を撮っていることです。
青山さんのお母さんの行動に
信頼を持てたからこそ自分は
安心して遠くから写真を撮れたのです。
危ないと思ったら
写真なんか撮れなかったと思います。
その時はそんな事に
気がつきませんでした。
でもこの写真を見て
振り返ると説明がつきます。
青山さんのお母さんは
認知症になっていても
私の娘の命を守ってくれていたのです。
☆☆☆☆☆☆☆
昨日の夜
青山さんに電話をしました。
明日のnoteでもう一度
この写真を使わせてほしいと。
そして
お母さんが認知症を患っていることも
noteで伝えさせてほしいと。
青山さんは一瞬のためらいもなく
2つ返事をくれました。
こういう事はリアルに
伝えることが大切だからと。
何も隠しごとする必要もないと。
そんなありがたい言葉を頂きました。
約4年間パソコンの中で眠っていて
表に出ることのなかった写真が
こんな形で表に出すことができて
とても嬉しい気持ちで一杯です。
そして奇しくも
青山さんのお母さんは
2月4日に98歳の誕生日を
迎えられたそうです。
偶然にもこのタイミングで
青山さんのお母さんの事を
noteで伝えることができたのも
何かの力が働いたのかもしれないですね。
98歳の誕生日
おめでとうございます。
100歳の誕生日を迎えるときは
ぜひ写真を撮らせてくださいね。
自分もそれまでの約2年の間に
写真の腕も上げておきますから。