元読書嫌いがやった3つの読書克服ポイントとおすすめ本紹介
はじめまして。kemoと申します。初投稿になります。
はじめに
最初に申しあげますと、私は別段たいした読書家ではありません。
現在は月に3冊から多くても8冊程度の本を読んでいますが、それもここ1年でのお話で、それまでは年に1~2冊程度のビジネス書を読むのが精一杯でした。
というのも、以前の私の本嫌いは厄介なレベルで、幼少期は母親による本の読み聞かせを嫌がりよく怒られていました。
その後も図書館に通うなどといったことはなく、小学生~高校生の読書感想文は毎年、8月31日になっても終わらず泣きながらイヤイヤ取り組んでいた記憶があります。活字嫌いでもありました。
そんな自分でもなぜか「小説を読んでみたい」という憧れの気持ちはずっと持っていました。
大した内容ではないかもしれませんが、少しでも読書嫌いの方々の克服の参考になれば幸いです。(※この記事でいう読書とは「小説」のことを指します。ご了承ください)
読書嫌いを克服できた3つのポイント
1.読書への「ゆがんだ固定観念」を自覚した
先述した通り、私の場合は「読書=読書感想文」という嫌な等式が出来上がっていたため、小説を手にとって開いてもはじめは活字を見ただけで不快に感じるレベルでした。
それは、私の場合「読書=誰かから強制させられた義務=〇〇すべき」という長年の思い込みがあったからだと思います。
他にも…
積ん読(買って、読まない本を溜め込む)は悪いこと
ベストセラー本は絶対面白いのだから、楽しめないのは自分の読み方のせいだ
出来るビジネスパーソンは年に何十冊の本を読んでいるから、自分も真似しないと優秀になれない
読みだしたら一字一句丁寧に読み、どんなにつまらなくても途中で投げてはいけない
本は1度に1冊ずつしか読んではいけない
読むからにはしっかり読もうと意気込む
これらの固定観念のせいで本を開くたびに苦しかったです。しかし少しずつ、これらはすべて無視してもよいのかもしれないと気付きました。そこでまずは、「自分はそういった価値観を持ってるな~」と頭の隅においておくことから始めてみました。
時間はかかりますが、もしここで紹介したものに思い当たる節があれば、まずは少しずつ崩していくと楽になっていくかもしれません。
2.読書へのハードルを下げた
とはいえ、まだ活字嫌いが治ったわけではありませんでした。
そこで私が次に手を出したのは、プロのナレーターが朗読した本をアプリで聴けるサービス「Audible」です。
初めのうちは作家さんの名前がわからないので、とりあえずレビューを参考に、あらすじが面白そうで、かつランキング上位のものを最初に選んでみました。
私の場合、それは宮部みゆきさんの『火車』で、三浦友和さんの渋いナレーションと圧倒的なストーリーに思わず聴き入り、小説というものの面白みに初めて触れられた作品でした。面白すぎて1周15時間ある本作を2周したほどです。
それをきっかけに他作品も通勤や勤務中に少しずつながらで聴いていきました。
活字を目にしなくても、ストーリーをながらで聴けることが自分の中のハードルを下げ、そして私のなかで聴けば聴くほど「小説アレルギー」が徐々に薄まっていった感覚がありました。
3.価値観の変わる本に出会った
Audible生活をゆっくり約1年ほど続け、徐々に活字への嫌悪感が無くなってきたところで自然と少しずつ本屋に行くようになりました。
とはいえ何を買っていいかわからないし、せっかく買っても読めないことが多かったです。今思い返すとそれはまだ「読書への義務感が抜けてない(この時の場合は『買ったら必ず読みきらないといけない』)」などが残っていたからだと思います。
しかしたまたま買った本の中に読書人生を大きく変えた本が含まれていました。自分にとってそれは村田沙耶香さんの『コンビニ人間』でした。
内容は省きますが、読書を趣味にしようと5年経ち、この本を読んで初めて脳を直接鈍器でぶん殴られるような衝撃を受けました。「小説ってこんな形もあるんだ」「こんな面白いんだ」と読んでる間鳥肌が立ち続けました。
この時におそらく私の中で、小説=苦行というイメージが小説=エンターテインメントに変わったんだと思います。
オススメの本紹介
色々書きましたが振り返ってみると、読書嫌い克服に一番効果があったのは3.の「価値観の変わる本に出会った」ことだ思います。もちろんこれには運が必要だと思いますが、諦めず、長く色々な本に触れていたことが出会えた要因かもしれません。
探し方に関しては、Audibleや本屋に限らず、YoutubeやSNS、各レビューサイトの紹介で見つけたり、有料の選書サービスを利用するのも面白いです。
また本を数読んでいくと、少しずつ自分の好みや好きな作家さんが出来たりして、より本を選ぶ力が身につき、更に好みの本に出会いやすくなっていっている気がします。
あくまで私基準で恐縮ですが、ひとつひとつが短めで読みやすい、おすすめの作品を紹介させていただくと…
さくらももこ著『もものかんづめ』(笑えるエッセイ)
青山美智子著『お探しものは図書室まで』(感動の短編集)
望月麻衣著『満月珈琲店の星詠み』(お腹が減る短編集)
森絵都著『カラフル』(笑いと感動の、短め長編青春劇)
結局名作ばかりですね。やっぱり長く売れている作品、ベストセラーから攻めていくのも王道で良いかなと思います。
さいごに
どんな方法であれ、本と長く接していると私のようにある時ふと素敵な本に出会うこともあるかもしれません。私自身は克服するのに5年間なぜか意地になっていましたが、本来趣味は作ろうとするものじゃなく、いつの間にかなっているものですよね。
色々書きましたが、ゆったり付き合っていくのが最短の方法かもしれません。休み休み、他の趣味があればそちらの合間に触れるところから始めると良いと思います。
読書嫌いで悩んでいる方の少しでも参考になればと思い書かせていただきました。あんな活字嫌いが今読書を趣味にして思うことは、読書はとても楽しいなということです。
すでに30代に入り、本当はもっと早くに克服したかったですが、しかし今からでもたくさんの名作に出会えると思うとワクワクします。
ここまで読んで頂き本当にありがとうございました。