かかったな、ステージの魔法
想像してみてください。およそ300席もある会場のステージに立って、「外国語」でスピーチをする自分を。大人の皆さん、どうですか?
観客席全員が自分一人に注目をするあの空間、客席からステージを見るのと、ステージから客席を見るではものすごく大きな違いがあるんです。違いがあるどころか、共通点はゼロですね。
初めてステージに上がる人は、まず間違いなく顔をあげられません。ましてや英語でスピーチなんて……
挑戦したことのない人は、まぁ尻込みしますよ。当然です。
でもね、ケタ外れの練習をして、思いきってステージに上がり、えいっと顔をあげてスピーチをし始めるとかかるんです。
ステージの魔法に。
めちゃくちゃ楽しい。なぜ楽しいのか説明できないんだけど、そして「楽しい」という形容詞が合っているのか分からないんだけど、とにかく楽しいんです。
私は生徒たちにこの魔法にかかってほしかった。
そしてECCがそのチャンスをくれました。
「ECCジュニア中学生英語暗記暗誦大会」
年に一度のチャンスです。でも、各学年1人ずつしか出場できない。かなり貴重な機会です。絶対に無駄にできない。
各学年、1人ずつ声を掛けました。「教室代表として出てみない?」
結果的に出ることを決意した3人でしたが、覚悟を決めるまで葛藤があったことでしょう。
夏休み中も相当練習に時間を費やしました。自宅でも自分の発表の様子を動画に撮り、講師とやり取りをする日々が続きました。
さて当日。まずは中学1年生。小さい頃からコツコツと実直に物事に取り組み、小学生時代は本の音読発表も感情を込めて完璧にこなしてきました。私が彼女に声をかけた理由の一つはそれです。
でもさすがに当日はかなり緊張していました。
さあ本番。彼女の良さが出た素晴しいステージでした。
感想を聞くと「めちゃめちゃ楽しかったです!」
おうおう、かかったな、ステージの魔法に。
そして、常に落ち着いた、柔らかい口調が特徴の2年生。彼の努力も凄まじいものでした。動画のやり取りの中で私が指摘したところは、次の動画でもう治ってる。全力で取り組んでいる姿に、本番前から感心していました。
そして、本番。
表情から緊張が伝わりました。でもあの練習量なら緊張に負けないだろう。そんな思いで見守りました。
……あれ?……ん?
話し始めた途端表情が柔らかくなってきて、楽しんでいるのが分かりました。そして、やってくれました。練習の時にはなかった身振り手振り。本番だけでいきなりやったんです。プロンプター席でニヤける私。やられたわ(笑)。
どうだった?と聞く私に、食い気味に「めちゃくちゃ楽しかった!!」
でしょうね(笑)。アドリブで身振り手振りできるんですから。
そして3年生。彼はなんと学校のスピーチコンテストにも出場が決まっていました。他にも色々抱えていたのに、ストイックに練習をし続けました。
彼は、私が指摘する内容を理解するのがもの凄く早い。そう、「話が早い」。私がステージのイメージを伝えると、次にはもうできている。指導している私が楽しんでしまいました。ごめんあそばせ。
はい、本番。
「何かあったら助けてやる。心配しないで思いっきりやってこい。」と送り出しました。
そして、本当に思いっきりやってきました。長く通ってくれている生徒さんですが、あんなに声を張り、大きく表現する姿を見るのは初めてかもしれません。最高のステージでした。
どうだった?
「いゃ〜気持ち良かったです」
3人とも見事にかかりましたね。ステージの魔法。一生とけない魔法。
この魔法は、ずっと君たちを応援し、自信をつけてくれる最高の武器になります。大切にしてほしい。
来年は誰を魔法にかけようか。あ〜もう、楽しみでワクワクしちゃう。
3人の当日の様子はInstagramで。
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