人材活用に私的な感情が強すぎると
先日、「最後のロシア皇帝ニコライ二世の日記」(保田孝一、講談社学術文庫)を読み、色々考えさせれるものがありました。
ニコライ2世はロシア帝国の最後の皇帝であり、最後は家族とともに射殺された悲劇の皇帝でした。
そこに至った要因は複数あると思いますが、その一つに「近づけるべき人を遠ざけ」、「遠ざけるべき人を近づけた」ことがあったのでは、と感じるのです。
「近づけるべき人を遠ざけ」は大蔵大臣などをつとめたウィッテであり、「遠ざけるべき人を近づけた」は怪僧として有名なラスプーチンです。
両方とも極めて私的な感情から遠ざけ、そして近づけました。人間として避けられない面もありますが、リーダーが人材を活用する時に私的な感情が強すぎると、道を誤るもとだと感じます。