人生を変えた「産後の不調」
家事・育児・生き方が不器用なビリ主婦が2年かけて中国医学と薬膳を勉強し「国際中医薬膳師」を取得するまでの道のり。
なぜ薬膳を学ぼうと思ったの?
これ、よくいろんな人に聞かれました。私の20代を知ってる人は「英語を使う仕事をバリバリやっていく」と思った人が多いと思います。(20代と30代を綴った記事こちら♪)
しかし、人生なんてそんなもの。自分も他人も想像すらしていなかった方向に進む。だからいつだって前へ進むことに意味があるし、その先には進んだ者だけが見れる景色があるのかな…なんて思うこともあります。
というわけで、薬膳・中医学・漢方を本格的に学ぶきっかけになった出来事についてお話しします。
ターニングポイントとなった「産後の不調」
一番大きなきっかけになったのは2人目の子供を産んで数ヶ月くらいのときでした。
じわじわと感じ始めてきた体調不良。
どんな体調不良だったかというと・・・
・正午ぐらいになると襲ってくる疲労感(両手をつかないとキッチンに立ってられない)
・だるい
・四肢の冷え
・気分の落ち込み・不安
・貧血とめまい
・ため息が止まらない(笑)
最初は「疲れているのかな…」と思い深く考えないようにしていました。
しかし、小さい赤ちゃんを抱っこしながら感じるクラクラ。娘の七五三参りの朝に限って、ひどいめまいで起き上がれない…。こんな不調にたびたび悩まされました。
そして出かけるのが怖くなったこともありました。
本当は休むのが一番。それは自分でも分かっていました。
しかし実家は遠すぎて頼れない。
電車で1時間の距離に住む義母は頼めば来てくれるけど、その前にオモチャが散乱した部屋を片付けなきゃと思うと気が重い。その一方で私の足元をチョロつく3歳児と0歳児。横になろうもんなら、上に飛び乗ってきて、おもちゃでツンツンされる始末。
近所のママ友ちゃんとおしゃべりするのは唯一の気分転換だったけど、このきつい状態を全部話せたのは1人くらいだったかなと思う。あまり思い出したくないという気持ちもあったから。
なんとかだましだましやって来たけれど、不安感はひどくなる。ネガティブな感情がまとわりつきつらい。
だめだ。これじゃだめだ。ちゃんと治そう。
やっとこの状態がおかしいことに気づき心療内科へ行きました。
お医者さんには今の状況や体調を全て話しました。当時の私はなんとなく顔も青白かったし、見るからに疲れていたのでしょうね(笑)。問診を終えると先生からこう言われました。
「漢方飲んでみる? もしかしたらそっちの方が効くかもしれない」
「はい? かんぽう?」
葛根湯しか知らなかった私は、漢方で本当に効くの?と半信半疑でした。けれど体調が辛いとそんなことも言ってられない(笑)!
こうなったら先生を信じてみることにしました。
「わかりました。飲んでみます!」
そして処方された漢方は
「当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん)」
ここから私の漢方ライフが始まったのです。
2週間後に見えてきた変化
さて当帰芍薬散を服用して2週間後、段々と体に変化が出てきました。
一番分かりやすかったのは・・・
正午くらいから襲ってくる疲労感が嘘のように無くなったこと!
そして貧血やめまいも激減したことで、気力まで回復してきたこと。
じわじわと効果を感じていくというよりは「あ、そういえばキッチンに両手つくことがなくなった!」って、ふと気付いた感じです。
その時に初めて
「わ、改善してきてる!漢方薬ってすごい!」と思えたのです。
漢方で頭がいっぱいの日々
初めて漢方の効き目を感じたことで段々と私の興味は漢方薬へ向き始めました。!
「葛根湯しか知らなかったけど他にどんな漢方薬があるの?」
「なぜ当帰芍薬散を処方されたの?」
「なぜ当帰芍薬散が効いたの?」
そしてで漢方について書かれている本をたくさん図書館で借りてきては読み漁る日々でした。
痛みや不調に対症療法をするのではなく、不調の根本的な原因をきちんと見つけ出し、そこから改善していくという中医学の発想はとても私の心にしっくりきました。
湧き出す好奇心! 勉強をスタート
独学で勉強をしてみたものの覚えたのは代表的な漢方薬の名前と、せいぜい体には「気・血・水」がありそれが体調と深く関わっているということ。
なんとなく生活の中で意識していても「私の知っていることはきっとまだまだ表面的なことをちょっとかじっただけ・・・」と思っていました。
もっともっと中医学・漢方を深く勉強して日々の生活に役立てたい!私の好奇心は止まりませんでした。
色々と調べた結果、食べ物一つ一つにも薬と同じ効果がある「薬膳」があることを知りました。
これだ!
この知識をきちんと身につければ家族や周りの人が体調不良になっても何か解決方法を見つけてあげられるかもしれない! そして私と同じような不調を抱えている人の役に立てるかもしれない!
すぐさま、学べる教室があるか調べました。
すると隣の芦屋市で薬膳を教える先生がいらっしゃることが分かったのです。すぐに先生とコンタクトをとり、通わせていただくことになりました。
勉強してたどり着いたのは?
知識豊富な先生の熱いご指導には本当に感謝しています。そしていつ以来?っていうぐらいの猛勉強の結果、国際薬膳調理師の資格を取得することができました。
そこからさらに勉強を続け、半年後には国際中医薬膳師の資格も取得。
今思うとあの体調が一番辛かったとき、心療内科の先生が漢方の治療を提案してくれなかったら、私はきっとこの道を辿ることはなかったでしょう。そう考えると、人との巡り合わせや神様のお導きってちゃんとあるのかな…と感じます。
とは言っても、これはゴールではなくまだスタートライン。これからも学び続けてさらに自分の知識を深めて行くつもりです。そして私と同じようにカラダの不調で困っている女性を救うことができたらいいなと思っています。
これが薬膳を学ぶきっかけ〜資格取得までのストーリーです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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