お金持ちな月

太陽を見たことがありますか？

薄曇りのお昼間に空を見上げれば
おそらく
太陽を見る
ということは可能です

最近太陽をはっきりと見た人は
いますか？

今、見てしまった人は
後悔しているでしょう

ごめんなさい
誤ります
眩しいですよね

あなたって
行動派
きっと魅力のある人です

太陽はすごい温度でゴーゴー燃えています
表面が爆発を繰り返し繰り返しているんです　　　　　

明るくて暖かい、なんて言えるような
素朴なものじゃないですね

なぜそんなものが明るく暖かいのか

絶妙な
距離がそうさせています

月は満ち欠けするのを知っていますか
何と奥深い魅力の持ち主なんでしょう

月は自分では光りません
おそらくは太陽がなければ
そこにあることすら
誰も
知らないでしょう
確かにあるのに
ある、といえないし
証明できないのです

私達は太陽とは違います
いくらかカラフルな洋服を着ることはあっても
電飾をほどこしても
自分から光ることはありません

太陽に程よく照らされて始めて
誰かに存在を知ってもらうことができる
そういった意味で
月と似ています
細かい分子のかたまりです

月の欲しいものは何でしょう

月がひょっとして
お金を手に入れたいと願ったら
たくさんお金を持つことができるでしょう
魅力的な月は
自分へのご褒美だと
大満足で得意顔

けれども
月は気がついたのです
お金をたくさん持つことは
とってもたいへんだなーと

いくらか自分の魅力で
たくさんのお金を持ったとしても
そのたくさんのお金のせいで
太陽に照らされた
自分の姿は
変わってしまっている!と

そして
月は
お金をプレゼントすることにして　
自分の本来の姿をまた
輝かせることにしました
プレゼントといっても
分けてしまえば
ほんの少しずつ
でも
それを受け取った人たちは
うっとりと
月を毎晩見上げます
好感度は上がっていくのです

本来の姿となって
息もしやすくなっていました

どうやら
頑張って使い果たしたエネルギーの分だけ
お金があれば
良さそうでした

私たち無名の
ただのかたまりは
夜の月に憧れます
昼間の太陽に感謝します


太陽のようになってしまったら
遠くにいかなければ
たいせつなものを焦がしてしまうし

モノををたくさん持つと
本来の姿を見失うかもしれません

それぞれの座標

絶妙な距離で
ありのままの
自分でいるコトが
私にとって
今日を豊かに
魅力的に生きるということです

降り注ぐ暖かな
陽の光を
今日も
みんなと分かち合いたいです

お金持ちになったら
きっとそんなことを思いそうです