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《お念仏だより#115》順彼佛願故とは
先日の「てらギャラ」で
結縁交名を書いて
いただいた方に
記念の限定御朱印を
お渡ししたところ
そこに書いてある
「順彼佛願故」とは
どういう意味ですか?
というおたずねを
何人かの方から
いただきました。
説明します。
「順彼佛願故」は
唐の善導大師が著した
「観経疏」に出てきます。
法然上人が、
浄土宗を開宗したのは、
「観経疏」に出会ったからです。
特に次の一文は、
教えを端的に表しており、
「開宗の御文」と
よばれます。
一心専念弥陀名号
行住坐臥不問時節久近
念念不捨者是名正定之業
順彼佛願故
読み方は、
一心に専ら弥陀の名号を念じて、行住座臥、時節の久近を問わず、念々に捨てざる者 、これを正定の業と名づく。彼の仏の願に順ずるが故に
意味は、
いついかなる時でも一心に「南無阿弥陀仏」とお念仏をとなえる。
これを毎日繰り返していくことが極楽往生を叶える確かな修行となる。
なぜなら私たちがお念仏をとなえて極楽に往生することこそ、阿弥陀仏の願いに他ならないのだから。
この、最後の一文が
「順彼佛願故」
なのです。
「彼の仏」とは
阿弥陀如来のこと
「願」とは、
阿弥陀如来の願で
我が名を呼ぶものは
誰でも極楽に
往生させるという
阿弥陀如来の
固い決意のことです。
つまり、
南無阿弥陀仏と
称えることは、
阿弥陀如来の願に答える
唯一の方法なのです。
南無阿弥陀仏