筋トレ好き東大生が一年間継続して感じた全身法のメリット・デメリット
概要
この記事では筋トレ初心者が一年間全身法でトレーニングを継続した際に感じた全身法のメリット及びデメリットをまとめました。
私の全身法ルーティーン
胸:ベンチプレス、インクラインダンベルプレス、ディップス
背中:加重懸垂、自重懸垂、ベントオーバーロー、Tバーロー
肩前:ミリタリープレス、ダンベルショルダープレス
肩中:サイドレイズ、ケーブルアップライトロー
肩後:ケーブルリアフライ、ケーブルフェイスプル
この5つの部位を1日3~7セットずつ行い、脚の疲労具合に応じてそれぞれ5~10日に一回スクワットもしくはデッドリフトをそれぞれ追加していました。腕のトレーニングは嫌いなのでほとんど行っていません。
慢性的に疲労が溜まっていると感じた場合は約3日完全にオフを設けることで対処しました。
成果
このトレーニングルーティーンを一年間続けることにより、
スクワット:170kg→210kg
ベンチプレス:120kg→150kg
デッドリフト:240kg→315kg
total:530kg→675kg
(※全て換算値)
と、大幅に記録を伸ばすことに成功しました。
この間に、身長約180cm体重は90kg前後と、大幅には変化していません。
メリット
まず、最も大きな点としては、追い込む必要がないという点です。
僕自身がきついことが本当に大嫌いであるため、追い込まなくてもいいということは精神的に非常に楽でした。また、フォームを崩しにくいため、怪我リスクを軽減することができた気がします。
次点で、その日の気分や予定、身体のコンディションに応じてトレーニング内容を変更できるという点です。
例えば、予定が立て込んでいて週3回しかトレーニングができないとします。その場合でも、全身法の場合は大きな刺激を3回入れることが可能です。この場合、分割法を採用していた場合は週1回しか刺激が入れられず、効率的に筋肉に刺激を入れることが難しいです。
最後に、ボリュームを楽に稼ぎやすいという点です。1日一部位では最後の方のセットではどうしても疲労が溜まり、扱う重量やRep数が落ちてしまいます。しかし、全身法では、毎日ある程度フレッシュな状態でトレーニングを行うことができ、ボリュームを効率よく稼ぎやすいです。
下記の研究でも、週3回で1セッションで全部位を鍛える"TOTAL"方が週1回の"SPRIT"よりも大きな筋肥大効果が示唆されています。
これは研究例の一例に過ぎず、他にも高頻度トレーニングの優位性を支持する論文はここ10年あたりで非常に多く出ています。
デメリット
エフェクティブレップを大きく稼ぎにくいという点です。
エフェクティブレップとは、(筋肥大に)効果的なレップ」のことで、限界近くまでREP数を稼いだ時の最後の数レップのことです。
例えば、ベンチプレスが1セットでギリギリ10回上がったとしたなら、諸説ありますが6~10REPあたりのことを指します。
僕のように追い込まず、余力を残したようなトレーニングを行うと、総ボリュームは稼げますが、エフェクティブレップは非常に稼ぎにくいです。
例えば、ベンチプレスを100kg15回ギリギリできるのに12回でやめてしまうようなセットを組むので、エフェクティブレップ分の3回が稼げず、その分の筋肥大効果を得ることができません。
また、精神論にはなりますが、普段のトレーニングから追い込まない癖がつき、結果的にトレーニング強度が下がってしまうこともデメリットの1つです。
脚トレを熱心にやる人とやていない人では、脚以外の部位のトレーニング強度が下がってしまうという話と同じでしょう。
最後にこれは感覚的な話になるのですが、全身法に関する文献は週3回前後のものは非常に多いのですが、それ以上のものは少なく、週5~7回全身法で行った場合、効果があるのかということが未知数で、エビデンスが確立されていない点です。
理由としては、被験者で週5~7回トレーニングできる人が少なく、いた場合にも怪我などのリスクが高いためでしょうか。
全身法に向いている人、そうでない人
以上より、全身法と分割法がどのような人に向いているか記してこの記事を締めたいと思います。
①少ない労力で最大限の筋力向上・筋肥大効を味わいたい人
②トレーニングができる時間が不規則な人
③気分屋の人
は全身法をお勧めします。僕の場合は①が主に、③が一部該当します。
逆に、
①追い込むことが好きな人(Masochism気質な人)
②苦痛を厭わず最大限筋肥大効果を得たい人
このような特徴の人は、スプリットルーティーンでガンガン追い込んで、エフェクティブレップをしっかり稼いでいくのが得策と言えるでしょう。
僕の場合は追い込むのが嫌いな上、そこまでして筋肉を大きくしたいとも思わないのでスプリットルーティーンを組まない方がいいのではないかと考えています。
以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。