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サックスストラップ「hooki」がとてもいい理由を分析してみました。

こんにちは!サックス奏者角口圭都です!みなさん、サックスの演奏、楽しんでいらっしゃいますか?
今回は、最近使い始めてとても気に入っているストラップをご紹介するとともに、なぜこのストラップがいいのかを分析してみましたので、ぜひ最後までお読みください。ただ、合うか合わないかは個人差です。

ドイツ製ストラップ「Hooki」(ホーキ)

人間工学に基づいて設計されたという、hookiストラップ。
はじめて見た時はその形状と色に少し抵抗感を感じます。
そして、初めて装着した時は今まで感じたことのない感覚にとても戸惑いました。それもそのはず。公式HPからの引用です。

従来のサックスストラップでは、楽器全体の重量が首にかかります。 首は前に引っ張られ、ストラップは横方向の動きも抑制します。これは「人間工学的災害」です。 Hooki は首の負担を軽減し、呼吸にプラスの効果をもたらす全く新しい演奏ダイナミクスを生み出します。 ハンドリング、動きの自由度、トーンの発達。

https://hooki.eu/en/

まさにこの通りで、首の負担が軽減され、首の痛みはもちろんなくなりました。首が解放されて音色も向上。舌根も解放されるので舌が動くようになりより速度の速いタンギング&繊細なタンギングに。そして加齢とともに動かなくなっていた運指にもとてもいい影響がありました。神経と筋肉を圧迫していたので、やはり指の動きも鈍くなっていたようでした。

第7頸椎を境に、影響を受ける骨と筋肉が変わる

公式HPには、人間工学に基づいて設計された、とあります。具体的な内容も掲載されていました。

敏感な頸椎は第7椎骨より上の部分です。 7番目の椎骨がすべての違いを生みます。ストラップが首を前に引っ張ります。椎骨は互いに向かって移動します。これは、関節や姿勢に損傷を与える可能性があります。胸椎は第 7 椎骨の下から始まります。椎骨はより厚く、より良い棘突起があり、より大きな重量を運ぶことができます. フックは肩の筋肉の上に座ります。その結果、体重の力は強い胸椎によって支えられます。これにより、より重い重量をより簡単に長時間持つことができます。 首に負担がかからないという事実は、演奏のためのまったく新しい動きの自由を開きます。

https://hooki.eu/en/der-7te-wirbel/
(一部意訳しています)

公式HPに掲載されていた画像です→

①黄色い骨の部分で支えるので、首への負担が軽減されるようです


②https://kigyou-pt.hatenablog.jp/entry/thoracic-spine
③第一胸椎から第一肋骨にかけてで重さを支えている?https://kigyou-pt.hatenablog.jp/entry/thoracic-spine
④ストラップによって押さえつけられる筋肉の種類が変わりますね
https://kizuki-lfp.com/3348

首にかけるストラップ
従来の首にかけるストラップは、第7頸椎から上に重みが掛かります。一番上の画像①でいうところの頭から肩までの赤い部分で、最近よく聞くストレートネックになる部分ですね。おそらく頸椎だけで支えていることになりますね。
④筋肉の画像を見ると、ストラップが当たるところに肩甲挙筋や小菱形筋があります。私、こないだまでここがガチガチでした。


hooki
hookiは、頚椎ではなく、第1胸椎に重さが掛かるようになっています。胸椎で支えると、胸椎から体の前に伸びている肋骨、そして胸骨で重さを支えられるようになります。
骨一個より明らかにたくさんの骨、しかも大きい骨を使えています!これが、hookiを使った時に、楽器の重さを感じない理由のような気がしています。
また、パッドが当たっている付近の筋肉は、大菱形筋となり、首から下げるストラップで使う小菱形筋・肩甲挙筋よりも大きな筋肉で安定感がありそうです。
特に肩甲挙筋は、タンギングやアンブシュアを作るために使う口周りの筋肉と密接しています。ここがフリーになるのはとても良いことです。


私の使用感


CDロマンスをレコーディングした2021年初頭ごろから、吹きすぎたり疲れがたまってくると、寝違えた時のような「ビキッ」という鋭い痛みが首中に走るようになってしまいました。前後左右どこにも首を動かせなくなって、見えないコルセットをしているような感じで。最初は本当にただ寝違えただけと思って放っていましたが、1週間たっても1か月たっても治らない。おそらく筋肉が炎症しているのに、ずっと楽器を吹かなければならなくて自然治癒が追い付かない状態だったんだと思います。
忙しいピークを過ぎて1か月くらいしてやっと痛みと不動から解放されるのですが、またシーズンがやってくると、再発。なるべく首を動かさないように固めて過ごしていました。

昨年2022年8月にも同じ症状になり痛みに耐える生活を送っていました。ずっと首が痛い。私はもともとスポーツはしない代わりに、柔軟したり、なるべくたくさん歩いたりとそれなりには体作りはしていました。でもこの時は、普段のストレッチ・運動に加えてマッサージ行ったり薬を飲んだりしても全然治りませんでした。
そんな時に、”サックスを吹いていると、どんどん肩こりになって痛みに耐えられない”、という生徒さんとたまたまhookiを試奏してみたら、これが結局ドンピシャでした。
最初は重さや圧迫による不自由さからあまりにも解放されてしまって気持ち悪かったです。指は自分の指じゃないみたいにするする動くし、楽器が軽く感じて持ってないような気になり楽器を落とすんじゃないかとひやひやしたり、そもそも着用の仕方は合ってるのか?という疑問もあり。

そんな中でも使っていくうちに日に日に馴染んてきて、気が付くと首の痛みからも解放されていました。疲れてくると時々痛みが出そうになりますが、怒涛の2022年下半期を乗り越えられたのはhookiのおかげかなと思っています。

みなとみらいピアノフェスにて。意外と目立たない。


hookiは常に売り切れ

ここまで絶賛してきたhookiですが、マジで手に入りません。
日本の代理店はドルチェ楽器ですが、ドルチェのサイトをみてもS~Lまですべて売り切れだそうです。

どうしても欲しい方は、予約しておくか、メルカリで1週間に1回くらい出るので目ざとく注目しておくか、ですね。

ドルチェだと2万くらいで、メルカリだと大体15000~18000円が相場かな。


サイズ

私はS&Mどちらも行けます。身長163CMです。
最近はSサイズでソプラノ~テナーまで吹けています。(バリトンは吹く機会が無いのでわかりませんが行けそうな気はしています。)
公式HPにもサイズ表が乗っていました。
ソプラノ~バリトンすべてで使いたいときは大きめを選んでおいた方がよさそうな気がしました。
ドイツサイズなので、ちょい大きめかなと思います。

最後に

公式HPにもありましたが、小さな子供でも重さの影響を最小限にして、長時間のサックス演奏にも対応できるようなストラップです。
重さを人間工学を使って分散させているので、まだ体のできていない子どもさんには本当に楽だと感じられると思います。
実際に、高校生カルテット一人づつに試してもらったところ、聴き手も本人も音の変化に驚きました。わかりやすくいい音になって音量も増しました。
首の細い女子学生には特に効果大!でしたね。
サックス演奏で体に支障をきたしている方、体の使い方で何か不具合を感じている方にはぜひ一度試してみていただきたいです!

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