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USCPA合格体験記⑪:FARその2-英語で勉強(解答)するよう頭を切り替える

本当に重要だと思うので繰り返しになりますが、アビタスの問題集を解説まで全て覚えきってしまえば合格ラインに届くので、ネットに転がっている "妙な" 解説記事のような「重要ポイントのまとめ」とかは不要です。僕も、そのような記事の執筆者の大半たちも、USCPAの試験を1度か2度しか受けていない「素人」なのですから、プロである予備校の教材を使うべきです。

noteをいくつか見ていたら有料記事まであるようですが、絶対に買わないようにしましょう。購入したわけでもないのにこんなことを書くのはおかしいという考えもあると思いますが、上記の通り、所詮素人の感想文なのですから、お金を出して買う価値はないと思います。そんなものを使って勉強するより、予備校のテキストを覚えることに時間を使い、お金は気分転換に美味しいものでも食べるのに使いましょう。

でも勉強のストレスとか心の準備とか実際の雰囲気は教材だけでは分かりませんから、勉強する過程で感じたこととか、試験当日の心構えとかなら、書く価値はあると考えていますので、その程度のものとして読んで頂けるといいかなと思います。

FARはこの試験で最初に勉強する科目であり、もっとも分量が多い科目です。今回は以下の④と⑤についてと、実際の試験について記載します。
①久しぶりの試験勉強開始ということで、まず勉強の習慣を確立するのに時間がかかる
②会計や複式簿記の概念を学ぶ(思いだす)のに時間がかかる
③英単語を覚えるのに時間がかかる
④英語で勉強(解答)することに慣れるのに時間がかかる
⑤そもそも分量が多い

④英語で勉強(解答)することに慣れるのに時間がかかる;
多くの人は、英語「を」勉強したことはあっても、英語「で」勉強したことはあまりないと思います。英語を勉強するというのは、文頭から順を追って読み進め、言っていることを文法的に正しく理解するということです。
中学校くらいからひたすらこの勉強法に馴染んだ僕ら日本人は、英文を見ると、脊髄反射的に逐語訳してしまうことが骨の髄まで染み込んでしまっています。英文を見ると、最初の方から順番に日本語訳をしないと気が済まない体になっています!

具体例を挙げるため、以下の例題を用います。本記事を読み進める前に是非トライしてみてください(簿記3級レベル)。

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※この例題は、ecoslymeさんのブログから拝借しました。出元はAICPAのサンプル問題とのことです。

脊髄反射的に逐語訳してしまうというのがどういうことかというと、上記の例文をみて、
「Lind社の給与費は10,000ドルで、隔週で金曜日に支払われて、それは10営業日分の給与だ。土日はお休み。最後の給与支払いは6/18だった・・・」
のように読み進めることです。この問題をみた多くの人がそうしたのではないでしょうか。

でも、英語で勉強する、英語で解答するというのは、ちょっと違います。正当を導くのが目的なので、一番最初にやるべきなのは、
この問題では何に答えなければならないのか?
を確認することです。

上記の問題を見た瞬間、読むべきなのは以下の文です。

What amount should Lind report as salaries expense in its income statement for the month ended June 30?

これは最後に出てくる文であり、質問文です(問題なのだから当たり前なのですが。。。)。
質問に答えるのが試験なので、質問を最初に読まないと、自分がどんな質問に答えるのかを理解しないまま、そして読んでいる問題文が質問に答えるために必要な情報かどうかもわからないまま、問題文を読むことになります。
大事なのは、最初に質問文(最後に出てくる)を読んで、答えるべき質問を理解した上で、問題文(質問文に対するヒントの可能性があるもの)を読んでいくことなのです。

こう考えると、質問文が聞いているのは salaries expense すなわちIS(PL)であり、BSではないのですから、
The last payroll was paid...the month-end balance…was $14,000.
というのは、当月のexpense(IS項目)を答えるにあたり必要がなく、読み飛ばしたり、英語の意味がよく理解できない場合には放置してもよい部分だと分かります。

これを理解していれば、上記の「The last payroll was paid...」(最後の給与支払い時に未払給与/現金という経理がされているのだろうな)とか「the month-end balance…was」(月末の給与日計上前の残高を言っているのだろうな)という部分は簡単に読み流せます。
また、ここにもし難しい英語表現が入っていた場合には、その理解に手間取り、ただでさえ時間がないFARの試験時間を浪費することになりますので、思い切って読み飛ばしてしまうこともできます。
上記の例題は問題文が短いからまだ良いですが、長い問題文の場合には、最初の方に読んだ情報を忘れてしまったりして、最悪の場合は最後の質問文を読んだ後に全文を再度読み直すことになったりします。

こうなると、時間時間内にきちんと全問解答することは不可能です。

英語で勉強することや英語で解答することというのは、今まで中高大で習った「英文解釈」とはまた違うものだということを理解しないと、無駄な時間を使ってしまいます。FARは本当に時間がありませんので、少しでも無駄な時間を省けるように準備すると良いと思います。
※当然ですが、正確な英文解釈が不要という意味では全くありません。

⑤そもそも分量が多い;
分量が多いです。。。という以外にありませんが、本当に分量は多いです。毎日のページ数を決めるなどして、スケジュールを作らないとだらだら長引くと思います。
毎日2時間、という決め方だと多分終わらないので、例えば6ヶ月後の受験を目指すのであれば第1クールにかけられるのは3〜4ヶ月なので、毎日新規ページを◯ページ進める、それが終わるまで何時間でもやる、といった形で、

日々の新規ページ数を決めて、終わるまで寝ない

というのがいいと思います。

次回は、FARの模試と本番について書く予定です。

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