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【練習録音の話 第5報】編集について

 前回までにご紹介したように、オーケストラや吹奏楽団の練習について、録音と録画を別録りしたら、それらのデータを編集し、ひとつの動画データにして聞ける状態にする必要があります。

 今回は、私の実施している編集について、ご紹介したいと思います。

1. 編集内容

 録音や録画した素材を編集するというと、良い感じに聞こえるようにリバーブをかけたりミキシングをしたりということを想像されるかもしれません。

 しかし練習録音の場合は、ありのままの演奏を客観的に確認することが目的なので、良い感じに聞こえるような編集は不要となります。

 よって私は以下の3つのみ実施しています。

  1. 録音と録画の同期

  2. 練習部分以外のカット

  3. ノーマライズ(全体的な音量調整)

これらについて、順番に紹介していきたいと思います。

2. 録音と録画の同期

 指揮者の後ろ側に設置したリニアPCMレコーダーで録音したデータと、上手奥側に設置したビデオカメラで録画したデータを同期させて、最終的な練習録音録画データとしています。

 このときビデオカメラで録音されたデータについては、ビデオカメラの設置位置からしてバランスが悪いので削除しています。

 音声データと録画データの同期には、いくつかの方法があります。

2.1 ビデオカメラへのマイク音声入力

 ビデオカメラにマイク入力端子がある場合、そこに直接マイクのケーブルを繋げるというのは、構成としてはとてもシンプルです。

 ただし、練習録音の場合は、リニアPCMレコーダーとビデオカメラとの距離があるため、楽団員がケーブルを足に引っかけてマイクやビデオカメラが倒れて壊れるというイメージが容易に思い浮かぶので、私は怖くてこの手段は取れません………><

2.2 タイムコードによる同期

 タイムコードとは、複数のカメラや録音機材の同期をはかるためのシステムの名称で、ビデオカメラ、リニアPCMレコーダーとも、タイムコード対応機種である場合のみ使える方法となります。

 有線またはBluetooth接続で複数の機材を繋げて、時間情報を共有することで、録音録画時点で同期が取れるため、最近の業務用の機材だと、この機能が積まれていることが多いです。

 ただ………私のビデオカメラは、家庭用ビデオカメラの上に機種が古すぎて対応していないので、タイムコードは使えません^^;

2.3 編集アプリの同期機能の利用

 私の使っている編集アプリには、ビデオカメラの録音録画データと、リニアPCMレコーダーなどの録音データを、自動的に同期する機能があります。

 しかし私の使っている編集アプリだと、結構、同期の処理に時間がかかり待たされる上に、頻繁に失敗。

 さらに1時間までのデータにしか対応していないため、現在は使っていません。

2.4 編集アプリを用いての手動で同期

 ビデオカメラの録音録画データの音声波形と、リニアPCMレコーダーの音声波形を、編集アプリを用いて、時間軸を拡大して、目視で合わせ込んでいく、というなんともアナログな方法です。

 様々なハイテクな同期方法がある中で、現在、私が取っている同期方法は、この「手動で同期」です。なんだかんだ言って、一番、速くて確実なので。最初、使い慣れないうちは、少し時間がかかるかもしれませんが、1ヶ月もすれば慣れると思います。

3. 練習部分以外のカット

 練習部分を録り損ねないように、練習の少し前から録音と録画を始めるようにしています。そのため無駄な部分は、あとから編集アプリでカットしています。

 ついでに録画データと録音データをそれぞれフェードイン、フェードアウトをさせるようにしています。

4. ノーマライズ(全体的な音量調整)

 録音データ全体の音量を自動で確認し、再生時に割れない範囲でできるだけ音が大きくなるように、調整してくれる処理です。作業としては、編集アプリでワンクリックするだけ(^-^)

5. コンプレッサーについて

 最大音量付近の音量を緩やかに下げ、その分、全体の音量を上げることで、小さい音も聞きやすくできるコンプレッサーという処理があります。

 結構、多用される機能のひとつですが、私は現時点では「ありのままの演奏を客観的に確認する」という練習録音のコンセプトから、使用していません。

 ただ一瞬の最大音量のため、全体の音量が下がっていることになります。そのため再生時はそれなりにアンプの音量を上げる必要があるというのも事実なので、今後、日和ってコンプレッサーを使い始めるかもしれません^^;

 ただ録音時点でコンプレッサーをかけることは失敗するリスクがあり怖いので、編集時点でコンプレッサーをかけたいところです。しかし現在、私が使用している編集アプリではコンプレッサー機能が搭載されておらず、利用できないという事情もあります。<既に廃版となっていたプロ版には積まれていたらしい

6. 編集アプリ

 そんなこんなで、現在使用しているのは、Filmora 13という動画編集アプリとなります。

https://filmora.wondershare.co.jp/ad/filmora-video-editor-software/

 (今は使っていないけど)録音の同期機能があり、比較的動作が軽く、また価格も高くないことから選択しました。

 ただ週2日ある楽団の練習録音を編集するのに、かなり頻繁に編集アプリを使っている状況の中、動画への変換&ネットへのアップがマルチタスクや予約でできず、結果、PCの前での待ち時間が長くなってしまっているので、今後、見直して行く可能性が高いです。

 以上、練習の録音録画の編集について、紹介させて頂きました。


 なお、録音録画に関して、私はプロでもなく、また専門的な教育を受けた訳でもないので、もし、間違った解釈をしているところとか、なにかお気付きの点があったら、遠慮なくご指摘下さい(^-^)

 また少しでも興味を持って頂きましたら、スキやコメントを頂けると嬉しいです(^O^)

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