小説仮面ライダーブレイドの完走

拙筆ですが、初めて書いてみます。一応、本編と劇場版は視聴済みです。
読んだ第一印象を徒然なるままに書いていきます。

方舟編1

最初は、登場人物の名前が一致しませんでした(笑)
どういう世界観なんやろ?と必死こいて読んでいる中でポンポン登場人物が出てくるので、ええと、この子がこうで、そっちの子が~とちょっと混乱していました。段々一致してくるのも楽しかったんですけどね(笑)
ケンザキが出てくるときから急に話が進んでくる印象で、「え?なんで?どないしたんケンザキ?」と謎が謎を呼ぶ感じと世紀末感漂っていて、登場人物全体から感じられる絶望感から始まるので個人的にはいい引きやなあと

天蓋都市編1

カリス、覚醒と銘打たれた第二章。最終回のあの日以降、始と剣崎にはこれ以上変身する必要のない世界になればなと思ってはいたんですが、このサブタイトルは正直ワクワクしました。不謹慎ではあるんやけどね…
それはそれとして舞台は天蓋都市。このあたりから「今回の舞台は一体どこ?」と違和感を持ち始める俺氏。とはいえ、ハジメはとある老人の今わの際に立ち会う感じでもう写真は撮っていない様子で、このあたりでハジメがますます人間味を増している感じがあってキャラとしてますます好きになっていく感じがしました。ただ舞台の天蓋都市はなんとなくFF7のミッドガル感がある感じ。読んでて同じこと思った人いてはるんちゃうかな?
そして、ここで出てくる「提督」という人物。正直小説版だけのキャラとしてはもったいないキャラ付けをされている属性をお持ちで、剣のVシネマが制作されることになれば、この提督の家系とか軸にした話も見てみたいなあと思った次第です。あと、サツキというキャラは容姿は睦月と瓜二つということは頭で分かっているんだけど、なんとなく女性的な印象を持ってしまった…名前のせいなのか?(頭で描いていたのは艦これの那智とか矢矧とかのイメージ)
ただ、ハジメが人間の中で流されながら巻き込まれるというのは「人間の中で生き続ける」という本編最後のメッセージが引き継がれていている感じが👍です。

囚人島編1

いや、もうタチハラとサエコって…しかもここまで状況を似せるならいっそまんまでもええよ(笑)となりました。あと、大体この後の展開が読めちゃった…ていうね(笑)
ただ、タチハラくんはのっぴきならない状況で「何してこんなところにおるん?」っていうのがあった。
正直スミオ君とのやり取りはまあ、こういうプリズンブレイク的な話なら絶対あるよね(笑)っていう非常に物語のよくある要素が詰まっていて、一番読みやすかった感じ。
あと、俺虫平気やけど、カラスくらいデカいクワガタは正直怖いなと(笑)

方舟編2

ダイとメイと一緒に鬼ごっこしているケンザキ可愛すぎんか!!!
あと、レンとリキヤのひと悶着…おおおおおおって思っちゃったけどタクホがなんでブチ切れてたのかは、この時まだ分かっていませんでした┐(´∀`)┌ヤレヤレ
コジロウくんからさらっと告げられた「この世界は3つのカテゴリーからできている」発言にさすがの俺も「ここもしかして、違う時空?」と訝しんでいました。いくら未来で世界が荒廃しても価値観や文化まで変化するとは考えにくいし、いわゆる「剣の物語」が劇中に本として書かれているのはん?となりました。(実はウルトラマンではよくある話だったりする)囚人島で出てきたギャレンラウザーの説明見た感じ、「もっと現実味のある出現方法というか伝承のされ方よな?このお城BOARDと関係ないし…」と思ったので、色々匂ってきました(笑)
火口付近の戦闘のシーンはめちゃくちゃ手に汗握りました!

天蓋都市編2

やっぱり提督悪い奴やったんやな!分かってたけど!!
いわゆる穴の中でガーディアンが襲ってきた状況というのは555のパラロスを彷彿とさせる感じでしたね。ただ、違うのは穴側が強い…!!
あと、ハジメが天音ちゃんを思い出すシーンはもうヤバイ。天音ちゃんこそがハジメを人間たらしめた土台なんやなって改めて感じられた一節がありました。

囚人島編2

いや、こっちはこっちでバイオハザードやな…(笑)
というかサエコさんフラグ立ってるなあ…とマジでやめてよねと思いながら読んでいました。

方舟編3

金持ち連中の反逆で船が上陸していたやつらを置いていこうとしている。方舟とはよく言ったもので、この船の中がいわゆる一つの世界でそれが悪い方向に進み、足の引っ張り合いにつながるというね…そこで船長たちの大胆な作戦で船にはたどりつくんやけどもう、そこからの怒涛の展開がやばい。自分が仮面ライダーの小説を読んでいることを忘れるくらいの臨場感と緊迫感。

天蓋都市編3

意外にも提督の最期はあっけないもので、反提督派との抗争どころではなくなっていてもう3つの舞台の状況が段々似通ってくる事態になってきた。このあたりからどう、各キャラが合流していくんやろうと思い始める

囚人島編3

あああ、サエコさん生きてえええ!

方舟編4

キングフォーム来たああああ!!!もっとはよ来いいいい!!!

天蓋都市編4

サツキ君かっこいいなあ…隊長!!

囚人島編4

あああああああああああああ!!!サエコさー-----ん!!!!
というか、境遇的にはタチハラ君が一番不憫な状況かもしれへんとこの時はまだ、思っていました。

方舟編5

なんで、トウゴとリキヤの記憶がテレコになっていたのかに関してはこの時はまだ、あまり注意を向けられていなかったです。正直幼少期のころの記憶なら多少混濁することもあるのかなとくらいにしか思ってへんかったな…
もう段々状況がタイタニックみたいになってきていて、ケンザキも自分が助けられた船のために必死になってボロボロになって…お前記憶なくしてもケンザキなんかよ…

天蓋都市編5

いやああサツキ君かっこいい…(2回目)
なかなか、銃撃戦の間に割って入るなんてできないよ…

囚人島編5

割と真面目にタチハラ君の怒りはごもっともやった。それに呼応するかのように今回の事件の黒幕の存在も出てきていよいよお話が佳境を迎えようとしているのが分かった。

方舟編6

この部分は本当に悲しかった。船長や機関長が最後の最期まで自分たちの使命を全うして、乗組員の命を守ろうとする姿勢は本当に尊かった。
そんな感傷に浸る暇もないままにダイとメイが海の中に投げ出されてしまった。それを助けようとタクホも海に飛び込んだんやけど、タクホは帰ってこなくて多分俺もその時小さく「えっ…」って言っちゃってたかもしれへん。
その時にレンとタクホの関係性も分かるんやけど、ショックでレンが正気を失ってしまったときには本当にこの世界に救いはあるのか?結末には何が待っているのか?とより覚悟を新たに見届けようと思った。

天蓋都市編6

次々に湧いてくるアンデッドに対して、依然ガーディアンとゲリラ側で分かれていた情勢やったけど、アンデッドが人々を襲いだしてきたときのガーディアンの覚醒がすごくて、読んでてものすごく嬉しかった。今まで天蓋都市にいる住人は彼らも含めて自立というものを完全に失った存在と書かれていてそんな彼らが自分たちで考えて行動するようになるところに胸を打たれた。で、サツキとアズミが窮地に陥った時の蜘蛛…タチハラ君の時も思ったけど、ベルトもないのにこいつらおるんならご先祖様よりカテゴリーエースに愛されてるやろ…と思った。そこで、またアンデッドに殺された人によるアンデッド化ということで、正直ここは安易にそういうゾンビ映画要素を入れないで欲しかったなっていうのが本音。提督の支配という天蓋から解放された天蓋都市には明るい兆しが出てきている感じがした。

合流編1

ここからは各エリアのキャラクターが交わってくるので小見出しのナンバリングを変えます。
みんなして、封印の石を目指し始める状況に一変!てかレンゲルバックルはこれどっから出てきたんや…
天蓋都市が崩壊し、南極を解放するとトウゴが持っていた携帯端末に情報が入ると、みんなして南極に行こう!ってなってたけど、めっちゃ寒いけど大丈夫?ってなった(笑)

合流編2

みんなしてそれぞれ違う場所から封印の石=統制者のところに向かうんやけど、サツキだけ様子がおかしい…
そして、タチハラさんも半狂乱になりながら自分をタチバナさんと思い込み、ブレイドと戦うことに正直本編でもクワガタを自在に操っていたら最強やったやろうな…キングフォームへの変身防ぐのは反則やろ…
そこから、ケンザキはジョーカーの姿になってしまう。。。正直単純にガワとしてのデザインは見たいとは思ったけど、ストーリー上でなってほしいとは思わなかったからやっぱりショックやったね…
一転して、ハジメのほうは統制者側の意図を看破してワイルドカリスに変身した。つくづくこの対比にはうならされる。。。

合流編3

4人のライダーがここから揃うことになるんやけど、ホンマにここからのシーン読んでマジで映像化してほしいと思った。ギャレンはブレイド・ジョーカーにボコボコにされて、レンゲルはカリスに灸を据えられた後やけど。。。
ケンザキとハジメが合流してからはジョーカー化したケンザキに対してハジメが必死に説得している。この説得の中にある言葉の一つ一つがハジメから発せられていると思うと本当にエモくて…本編の「人間の中で生き続けろ」という言葉がハジメの支えになっていたことが分かってもうこの辺りは声にならない声を抑えるのに必死やった…
こうした必死の説得の甲斐もあって記憶を取り戻すんやけどそれも束の間、統制者がケンザキとトウゴを取り込んでアンデッドになってしまったときに思わず、このアンデッドは映像化したらどういう姿なんやろうと俺の関心は映像化したらのイフに半分意識をもってかれてた。

決着(ケッチャコ)編

突然破壊者と名乗るねじれこんにゃくの2Pカラーが出てきてカリスと合体。物語の流れからするとええもんに見えるけど今思い返すと世界の理としては2体のジョーカーのうち片方を倒す、もしくは両方を始末することが目的で同等の力を持たせて滅ぼし合わせるための措置かなと…
ケンザキを追いかけたハジメの344Pの最初にあるセリフが本当に涙腺を攻めてくる…そして、三百年という時間を旅したケンザキの記憶が開示されることになるんやけど、いやお前辛すぎるって。死ねない苦しみに抗い続け自ら死地に赴き続け、死に場所を求め続けてもなお、逃れられない苦しみ。さらには自分が人間を捨ててまで救った世界になおも蔓延る戦火の数々に対する失望…そこで出会った少年兵…そりゃ狂ってしまうよ。自己防衛として記憶が無くなるのも無理はない。この部分を読んで方舟の人たちへの恩に報いようとした最初あたりのシーンを思い返すと、そうした記憶と自我の消失があってなお根っこのヒーローとしての部分が消えなかったことに本当に胸が締め付けられた…

ここからは統制者と破壊者の決着。いよいよ以て今回の物語のからくりが明かされた。いわゆるここまでこのクソ野郎どもの手のひらで全て踊らされていたということ。
ここに来て、トウゴを人質に取るという姑息な手段に出たこいつらに対して一番勇敢やったのは他でもないトウゴ自身。それに感化される形で4人はそれぞれの最強形態に変身して立ち向かう…ギャレンとレンゲルの最強形態って何?状態は、まあ、ここまで来たら細かいことはええわ!って片づけました(笑)
4人のライダーが力を合わせて統制者と破壊者を打ち倒すことに成功。
それと同時に人類は元の地球に戻ってこれた。ここでタクホも戻ってくるという人によってはご都合主義ともとれる展開があるんやけど、ここまで人類が統制者側に振り回されてたんやからこれくらいの奇跡くらいご褒美としてなくては採算が合わないと思う。思えば、方舟の彼らは今後の人類が進む未来の象徴そのものやったのかもしれない。

最後の浜辺の一節。もう、この部分を読むだけでこの小説を手に取るに足る価値があると思います。剣崎一真と相川始のこれでもかという絆を感じられる結びでした。

まとめ

なんとなく前半は話があっちゃこっちゃに飛んで行っている印象を受けたんですが、最後に近づくにつれてググっと視線が定まる感じ。統制者と破壊者に踊られていたのは読者の俺自身やったのかもしれない(笑)
映像化とか期待したい話でしたね。これも一つのイフというなれば企画もしやすいんちゃうかな?と20周年の企画として非常に楽しみ(笑)
あんまりまとまりのない読書感想文になってしまって申し訳ない…原稿用紙1枚に昔はどうやって収めてたんやろうね(笑)




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