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森おじの大槌移住ライフ【2024年6月活動報告】
毎朝、9時の定時になると大槌町内に鳴り響く防災無線。
乾燥や強風による山火事注意の内容から、いつの間にか高温による熱中症注意の内容へ変わっていた。
これも地方ならではというか、風物詩というか、季節ごとに放送される内容が変わることで「あぁ、またこの季節がやって来た」と、実感するのは私だけかもしれない・・・
いよいよ今月から本格的に鳥獣対策の緩衝帯整備事業が進み、昨年に比べて心なしか熊出没の放送が減ったように感じる。
自然環境と人間社会の共存を模索する中で、今後大槌町が実績を重ね、全国でもその模範的なモデルケースになっていけたらと願う。
それでは、今月の報告をどうぞ。
1.田んぼ草刈り作業@大槌町内
6/3〜7は先月に引き続き、大槌町内の田んぼの草刈りを行った。
毎年この季節になると、草と人間との戦いの火蓋が切って落とされる。
人間が生きていく限り、この戦いにおそらく終わりは来ないことだろう。
私たちとしては、毎年お仕事をいただけるのでありがたいことだが、自分が農家だったとしたら、毎年このためだけにお金をかけてこの作業を延々やっていくには、それ相応の覚悟と忍耐力が必要になると感じた。
何にしても吉里吉里国(私個人)としても、今後も末永くこの地で活動を続けていくためには、とても大切なお仕事の一つである。
引き続き丁寧な仕事を心がけていきたい。
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2.サーモン祭り@海づくり記念公園
6/9は第4回となる『岩手 大槌サーモン祭り』に参加した。
今年も大槌町商工会青年部の賛助会員として飲食販売のお手伝いした。
今年のメニューは、昨年の反省を活かし『サーモン焼きそば』を売り出した。
去年は『やきとり』だったので、提供までに時間がかかり、お客様を待たせてしまうことになってしまったが、今年はメニューを改善し効率よく提供できた上に、サーモン祭りの意図を組んだメニューにもなった。
制限時間いっぱいまで奮闘した結果、フードもドリンクも全て売り切るという最高の結果となった。
ただ、中にはサーモンの味が少ししょっぱいという意見や、売り方に改善の余地もみられたが、それも今後の課題として取り入れつつ、商品及びサービスをより良いものとして改善していけたらと思う。
今後もこのイベントをさらに盛り上げ、大槌の名物企画として定着していくように、私個人としても微力ながらお手伝いしていければと思う。
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この時ばかりは町民の老若男女関係なく、白熱したバトルが繰り広げられる
3.鳥獣対策草刈り作業@吉里吉里保育園周辺、大槌学園周辺
6/10〜21は吉里吉里保育園と大槌学園周辺の鳥獣対策草刈り作業を行った。
毎年この時期になると、桑の実や胡桃を求めて人里近くまで降りて来た熊が人間に危害を加えてしまうケースが多く報告されるが、元々この地域に生息する熊は『ツキノワグマ』という種類で、熊の種類の中でも臆病で温厚な性格をしていると言われている。
それにもかかわらず、ここまで熊による人身被害が多発するというのは、何かしらの異変が起きていると考えるのが自然である。
熊被害の要因は様々存在すると思うが、私が今一番有力な説だと感じているのは『里山文化の衰退による山林の荒廃』によるものである。
高度経済成長期の1970年代以降、オイルショックやバブル崩壊などの影響で景気が低迷したことにより、国産材の需要が減少、木材価格が大きく低迷したことにより、小規模林家が激減した。
それにより適切な手入れがされなくなった山が増え、かつての『里山』文化は衰退していった。
一昔前までは、この『里山』と呼ばれる地帯が人間界と自然界の間のちょうど良い緩衝地帯になってくれていた。
そのバランスが悪くなってしまったがための弊害が、昨今の熊被害の最大の原因となっているのではないだろうか。
大槌町では、近年多発する熊被害を深刻に捉え、2024年4月に『緩衝帯整備事業』を正式に採択している。
民間企業や個人だけでは対策範囲にどうしても限界がある問題でも、官民連携により解決することができる良い事例となりつつある。
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草刈りを開始する前に爆竹を鳴らしてから作業に入った
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この時期の草刈りは過酷である
安全第一で作業を進めたい
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密集しすぎていて向こう側がどうなっているのかわからない
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山の神様に尊敬の念を持って拝礼
みんなで気持ちを引き締める
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自分も見習っていつも笑顔で作業したいものだ
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これなら熊さんも来ないだろう
4.大槌情報共有会@大槌高校
6/11は大槌情報共有会に参加した。
この会では、大槌高校の生徒たちが興味関心のあるテーマを探求する『マイプロジェクト』という取り組みに対して、地域の知見者や技術者を集め、高校生たちに対話や体験を通して知識を深めてもらうと同時に、大槌の未来のリーダーを地域全体で応援し育てていこうということを目的としている。
自分の住む町に愛着を持ち、もっと町を盛り上げていきたいという気持ちになってもらうためには、まずは知ってもらわないといけない。
『地元のあの人は何をやっている人なの?』
『こんなことを地元でやりたいけど誰に相談すればいいの?』
など、今まであまり接点が無かった人とも広く繋がりができることで、思いもよらない明るい未来が待っているかもしれない。
我々大人たちも若者たちに負けている場合ではない。
新しいことにどんどんチャレンジして、かっこいい大人だと言ってもらえるように、行動で示していかなければいけない。
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5.けやき体験教室@吉里吉里国
6/12は『けやき共育』(大槌型特別支援教育)の受入れを行った。
これは、「大槌町の0歳から18歳までの全ての子どもたちを対象に、特別支援教育の視点で支援することで目指す子どもの姿(自立、協働、想像)を実現し、誰一人取り残さない学びを保障しよう」というものである。
今回の『けやき体験教室』では、地域の様々な大人たちと交流し、生きることや働くことに対する子どもたちの興味関心を広げてもらおうということを目的としている。
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暑い中でも学生達の一生懸命取り組む姿にやりがいを感じた
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人生の中で、信念を持った上で行動し結果的に失敗することは悪いことではない
たとえ何かうまくいかなかったとしても、そこから学ぶことは、時には成功よりも価値のあることかもしれないと伝えた
6.刈払機講習@吉里吉里国
6/14は奥州市からお越しいただいた小山石さんによる『刈払機安全講習』の補助をさせていただいた。
今回の講習は、先述の大槌町内『緩衝帯整備事業』を安全かつ効率的に進めるためにも、正しい知識を持って作業に入ってもらうことを目的としている。
私はというと、今後このような講習を自分でも開催していけるように、講師側の立場としてのノウハウを学ぶために参加させていただいた。
危険を伴う作業において、安全は何よりも優先されるべき事項である。
めんどくさいとか、ノルマがあるからなど、安全とは言えない状況で作業してしまっている理由は多々あるだろうが、怪我や死亡事故などが起きてしまうと元もこも無くなってしまう。
自分だけではなく、周りの人や家族のためにも、そこだけは決して怠ってはいけないのである。
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であるが故に、使い方を誤れば非常に危険な道具にもなり得る
正しい知識を知っているのと、知らないのとでは雲泥の差である
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参加者の中には普段から使う機会が多くても、意外と知らない内容もあったようだ
7.不動産看板設置作業@大槌町内
6/25は一般社団法人おらが大槌夢広場の移住定住事務局から依頼を受けて、空き物件の立て看板を製作及び設置させていただいた。
日頃から素人DIYerとして、暇を持て余した凡人の遊びを買っていただいたのか何なのかはわからないが、いろんなものを参考にして見様見真似で作ってみた。
形はそれなりにはなったが、やはり耐久性を再度検討し直す必要がありそうだ。
何事もトライアンドエラー。
やってみて初めてわかることもあるということだろう。
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8.新渡戸文化小学校受入れ準備@旧考古園
今月末は、先月から打ち合わせを重ねてきた新渡戸文化小学校修学旅行の受入れ準備を行った。
ありがたいことに毎年の恒例行事となってきている。
吉里吉里国作業場では体験プログラムの薪を使った直火調理を試験的にやってみて、必要な材料や手順、どんな危険性があるのかを確認した。
自然体験の会場である旧考古園では、実際に森の中で寝転んでみてどんな気分になるのか、時間はどれぐらいが適正なのかを実体験してみた。
何事も本気で血の通ったものを伝えようと思ったら、実際に身をもって体験してみないといけない。
体験した上で伝えることができれば、その経験で得た充実感や悔しさ、奥深さみたいな、口では言い表すことが難しいことまで表現できるようになる気がするし、何より説得力が違ってくると思っている。
普段あまり使うようなことがない感覚も、最大限に働かせて全身で楽しんでもらえるように色々な体験をさせてあげたい。
来月の受入れが今から楽しみで仕方ない。
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思った以上に煙い
また、火に近いので特に熱中症にならないような対策も必要だと感じた
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結果少し長いと感じた
3分ぐらいがちょうどいいかもしれない
9.個人的活動(チャレンジ)編
業務以外でも、自分の個人的にチャレンジしたことや遊びから学んだことを少しだけ紹介したいと思う。
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参加者は皆分別のある大人ばかりなので、終始落ち着いた雰囲気で、静かなキャンプをしみじみと楽しむことができた
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キャンプだけでなく、災害時などでも非常に有効な技術なので習得しておいて損はない
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うまくできるか心配だったが、嘘のように美味しく感じた
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これも人生初めての経験だったが、想像以上に楽しかった
本気で購入を検討しようかと思っているが
まずは妻を説得するところからか・・・
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なのに何故か公園にあるシーソーよりも楽しく感じた
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とっても可愛くて、自分の子のような愛おしさを感じた
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10.個人的活動(生き物図鑑)編
最後は恒例となっている生き物たちの紹介をして今月の報告を終えようと思う。
今月は植物の写真はあまりなかったので2枚目ぐらいから虫たちの写真が出てくる。
苦手な方は早めのご退出をお勧めする。
それでは、また来月の報告をお楽しみに。
グッドバイ👋
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ウツギはアジサイ科ウツギ属の落葉低木。別名はウノハナ。日当たりのよい山野にふつうに見られる。和名のウツギの名は「空木」の意味で、幹(茎)が中空であることによる。また、花は卯月(旧暦4月)に咲くことからウノハナ(卯の花)とも呼ばれ、純白の花は古くから初夏のシンボルとして愛され、詩歌に詠まれて親しまれてきた。清少納言の随筆『枕草子』には、卯の花と同じく初夏の風物詩であるホトトギスの鳴き声を聞きに行った清少納言一行が、卯の花の枝を折って車に飾って帰京する話がある。
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ルリボシカミキリ(Rosalia batesi)は、コウチュウ目カミキリムシ科ルリボシカミキリ属に分類される甲虫の一種。和名の「瑠璃」の通り、鮮やかなブルーの体色が美しいカミキリムシで、切手などの意匠にもたびたび登場する。属名にあてられたRosaliaとは美しい乙女を象徴する女性名に由来し、本種の姿を見た人の抱く意識が万国共通であることが示唆される。この美しいブルーの体色は死後、紫外線に晒され続けると赤褐色化していき、そうなった場合は生前の美麗さを取り戻すことはない。
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ミドリイソギンチャクは刺胞動物門花虫網の無脊椎動物の一種。潮間帯の中部から潮下帯に生息し、砂や小石などがたまった岩の割れ目などにくっついている。 このため、体の部分は砂に埋まっていて見えないことが多い。 触手の色は、ピンク色のものが多いが、中には黄緑色のものもいる。 体の色は、黒っぽいものから赤っぽいものまであるが、体のイボ(吸着疣:きゅうちゃくいぼ)だけは、必ず緑色になっている。
ちなみに、イソギンチャクは触手の表面に0.01mm~0.1mmほどの刺胞が無数にあり、その中に毒液と刺糸と呼ばれる針のようなものが入っている。刺胞の一部が外部から刺激を受けると、刺糸が発射されて毒液が相手に注入される仕組み。毒の強さは種によって様々だが、相手の動きを止める程度のものから、青酸カリの8000倍といわれるほど強い神経毒を持っているものまで多岐にわたるため、不用意に素手で触れないことをお勧めする。