白い紙は、白い 【色の恒常性】
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
いきなり「白い紙は、白い」なんて、
当たり前すぎる事を言って混乱させてますが、
人の認知能力に関するお話です。
ここに白い紙があるじゃろ?
さて、ここに白い紙があります。
なんの変哲もない、ただの紙です。
さて、では次の写真の
「赤い光に照らされている紙の色」は何色でしょう?
正解は「白」です。
そう思った方がほとんどではないでしょうか?
色の恒常性
赤く見える紙をなぜ「白」だと思うのか。
それはこの紙が「白」だという事を知っているからです。
元々の紙の色が「白」だと知っているので、
周りの光源の色が変わって、見え方が変化しても、
物体の本来の色が保持されます。
これを「色の恒常性」と言います。
例え、光が緑になろうが、青になろうが同じ事。
最初に「この紙は白い」という認識さえあれば、
何色に照らされようと、そこにあるのは「白い紙」という事になります。
物体の本来の色と、実際に見えている色が異なっていても、
「本来の色」を知ってさえいれば、
どんな光源でも元の色を正しく認知できるって面白い仕組みですよね。
もし知らないものでも、正しく色が認識できる空間で
「一度でも、本来の色を知る・記憶する機会」さえ出来てしまえば、
その後はどんな状況でも正しく認識できてしまいます。
当たり前の事ですが、驚くべき事でもあります。
こうした情報処理や判断を一瞬でしている人や脳って、改めて凄いな…。
以上、先日買ったリングライトを眺めて思いついた、
色の認知のお話でした。
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