好きな昔のゲーム
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日はPS1時代の、今でも好きな昔のゲームをご紹介します。
双界儀
紹介したいのは『双界儀』というゲーム。
和風ファンタジーなアクションアドベンチャーで、自分が陰陽五行の考え方を知った作品。
発売元はスクウェア(現SQUARE ENIX)。
FF7の翌年、ゼノギアスと同年に発売されました。
時代が時代なので、ゲーム内グラフィックはポリゴンの目立つ作りですが、パッケージやキャラクター紹介は、皇なつきさんという漫画家・イラストレーターさんの日本画材を使った美しいイラストで、今でも記憶にしっかり残っています。
※この方の作品には、かなり影響受けました。
サントラは、聖剣伝説2・3の菊田裕樹さん。
この時代には珍しく、MIDIではなくて全編録音された生音が使われているのも特徴です。20年経った今でも普通に聴ける楽曲ばかり。
キャラクターの声優さんも、大塚明夫さんや大谷育江さん、山寺宏一さんなど出演されてて豪華な印象。
キャラクター自体も個性がはっきりしていて、ステータス値もそれぞれに沿ったものになっているので、魅力的です。
五行配当が面白い
「五行配当」がこのゲームの肝で、うまくゲームシステムに落とし込まれているのが特徴。
キャラクター、敵ともに五行のいずれかを持っていて、相剋の関係でダメージ量が変動します。
木行のキャラクターなら、
・木は土の養分を吸い上げるので、土行に強い。
・木は斧(金属)で切り倒されるので、金行に弱い。
という法則を、ダメージ倍率に置き換えて、
・土行の敵へ与えるダメージが倍、受けるダメージが半分
・金行の敵へ与えるダメージが半分、受けるダメージが倍
という感じで表現しています。
敵が何の五行なのかは、見た目では判断しづらいですが、
木行なら青い球を撃ってきたり、倒れる時に自分の五色の光を出したりで判別していきます。
あとは実際に攻撃当てて、ダメージが思うように通らなかったら苦手な五行、あっさり倒れたら得意な五行という考え方もできます。
色が判断基準になる良い例ですね。
ステージにも「ここは火行の敵が多い」みたいな設定があって、
選択画面でキャラクターが「ここは得意だぜ」「ここはなんか苦手」みたいなことをしゃべるのも面白かったです。
武器のカラーリングの秘密
武器には五氣をそれぞれ表す宝珠が埋め込まれていて、そのカラーリングに相生が関係しているのも、色彩好きとしては見逃せません。
例えば、木行の武器(剣)は、木氣を表す青い宝珠が埋め込まれていて、刀身が火行を象徴する赤になっています。(木は燃えて火になる)
土行の武器(扇)は、黄色の宝珠と白く磨き抜かれた金属で出来ていたり。(土生金)
金行の武器(弓)は、白い宝珠が埋め込まれた漆黒の弓になっていたり。(金生水)
ストーリー中では語られていない要素(のはず)ですが、色彩で連続性を感じられるが面白いです。
武器は持ち替えできないので、そのままキャラクターの特性になっているのもいいですね。
なんで書こうかと思ったかというと
今日の記事は、当初は日本の伝統色である「滅紫」のお話を書こうと思っていました。
滅紫について文献を紐解いていた時に、
ふと、このゲームで好きなキャラクターが使っている技に「滅紫」があったなと思い出しまして。
先ほど述べた五行配当や武器の色など、色彩にまつわる好きな要素があるので、「滅紫」の話の中で変に膨らませるよりは、独立させた方が良いなと感じて、先んじて記事にまとめた次第です。
ということで、明日は「滅紫」のお話を書こうと思います。
ちなみに、あらすじとかシステムとか知りたい方はwikiにまとまっていたので、こちらからどうぞ。
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