青をピンクに染める
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日はハーブの話。
青い色を出すハーブ
マロウブルーというハーブがあります。
和名では「ウスベニアオイ」。葵の一種で、紫の花が可愛らしいですね。
この色の成分(アントシアニン)が溶け出して、水を青く染めます。
使う量によって色が調整できて、薄い青~濃いめの青紫が楽しめます。
ガラスのポットやカップで楽しみたいハーブ。
これにレモンを浮かべると
このコバルトブルーを思わせるハーブティーに、レモン浮かべたり、レモン汁を加えると瞬時にピンクに変わります。
これはハーブティーが酸性に寄ったため。
時間の経過でも、空気中の酸素と結合して酸化し、ほんのり紫に近づいたりもします。
(もちろん元の青の濃さにも影響するので、濃ければ赤紫みたいな色になります)
逆にアルカリ性に戻す材料を入れれば、青色に。
状態や量を調整すれば、紫っぽい色合いにすることも可能です。
魔法みたいなハーブ
この色の変化は、マロウブルーに含まれるアントシアニンの影響によるもの。
夜明けの空のような、幻想的な色合いが楽しめます。
似た青色のバタフライピーというハーブも、同じ特性を示すのでそちらを使っても楽しいですね。
手軽に入手できる食材で、ちょっとした魔法のような変化を楽しめるのが楽しいですよね。
あえてマロウブルーを取り上げた理由
ちなみにバタフライピーの方が、アントシアニンの含有量が多く、青も安定した色を出せます。目の疲れにも最適。
でも、あえてマロウブルーを取り上げたのには理由がありまして。
冬の時期に最適
マロウブルーは粘液質やタンニンが多く、皮膚や粘液の修復に効果があります。
つまり喉に良いハーブ。咳や気管支炎に効果を発揮します。
冬は乾燥して喉が荒れやすいので、マロウブルーを飲んだり、うがい薬として使ったりすると、咳を和らげ、喉の状態を良くしてくれます。
目に楽しいだけでなくて、実用的なハーブですね。
同じアオイ科のマーシュマロウ、
免疫力を高めるエキナセアやエルダーフラワー、
栄養補給のハイビスカスやローズヒップを加えると、
リラックスとともに風邪への耐性を高められるのでオススメ。
乾燥時期に大活躍するハーブなんです。
ハイビスカスはクエン酸を含むので、一緒に使うといきなりピンク色を楽しめます。
ということで、メディカルハーブも勉強しているデザイナーの、
「マロウブルーが持つ色と薬効」の豆知識でした!
実体験&勉強から得た色彩のお話を発信しています。 よろしければサポートいただけると嬉しいです。 心躍る色彩のご紹介に繋がる様々なアイテムの準備に活用させていただきます。