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教師が足りない【247限目】

2024.12.19

今週の21日が冬至で、1年で最も日照時間が短くなる日です。今年もあと10日ほどになり、1年の締めくくりをするためのラストスパートに入ります。

洗濯物を干していても、日暮れが早くあっという間に薄暗くなって慌てて洗濯物を取り入れるという毎日ですが、21日を過ぎるとまた少しずつ日が長くなっていくので、気持ちが少し明るくなります。

師走に入り先生方は忙しい毎日を送っていると思います。この時期は2学期のまとめ・成績を出して通知表を作成、冬休みの宿題の準備、2学期に作った作品や道具などを持ち帰らせることなど、やることがいっぱいです。先生にとってはとても忙しい月になります。


教師を希望する人が減少している

先生になる希望者が減ってきているというニュースがありました。

少子化で、子供の人数が減ってきている今、教師の数を減らさないで、教師1人に対する子どもの数を減らし1クラス20人ぐらいになると、手厚く、より丁寧に指導できると思っているのですが、先生のなり手が少なくなっていると聞いて、残念な気持ちになっています。

小さいころ、「何になりたい?」と、聞かれたら、「先生!」と、答える子供が多かったのですが、今はそうではないようです。

2021年に行なった「教師不足」に関する実態調査、文部科学省では、小・中・高校で、年度初めに不足している先生の数は、全国で約2500人、学校数では、約1900校です。

2023年度初めの時点で、教員不足の状況が1年前より「悪化した」と答えた地域が4割を超えました。学校では深刻な教員不足が続いている状況です。

実際、4月になっても担任の先生がおらず、専科の先生や管理職の先生などが、学級担任を兼務している学校も少なくありません。

同勤した先生と話したのですが、教師が不足していて、講師の先生も足りず、学校内で仕事を割り振って、自分の仕事以外にも仕事をしていると聞きました。そして来年度は先生が不足した状態でスタートすることになるだろうと管理職から言われたそうです。


教師志望の学生にアンケートをしたら

教師の仕事について94%が「長時間労働など過酷な労働環境」を挙げ、次に「部活顧問など本業以外の業務が多い」77%がありました。さらに2割の回答者は、「教師を目指すのをやめた。」と、答えたそうです。

政府や地方自治体は、こうした学生の声を受け止めて一刻も早く改善をしないと教師志望の学生が減る一方になりかねないと思いました。


教師不足による問題点

教師不足によって、一人ひとりの負担が増えることで、子どもとのコミュニケーションや授業準備といった本来時間を割くべき業務に使える時間が少なくなると、信頼関係を築いたり子どもの些細な変化に気づきにくくなったりする心配もあります。

授業の準備に時間をかけられないと、授業の質が低くなり、子どもたちの学習に影響が出るかもしれません。また、教師の仕事が増えたために、教師自身の心身の状態が悪くなって病休や退職することになれば、教師不足につながってしまいます。


教師不足の原因と現状

教師を希望する人が減ったことや、団塊の世代が定年を迎えて退職者がたくさんいることや、正規採用の教師が病気や産休・育休などで一時的に不足した場合に支えていた非正規採用の先生(期限付きで採用される先生)の数も十分ではありません。

急に教師が不足した場合でもすぐに別の先生を補充出来ないので、校内のほかの先生が補うことになります。

小学校では、図書・書写・音楽・家庭科などの時間(学年によって専科の授業は異なります)は、専科の先生が授業をしてくれて、その時間は貴重な空き時間です。空き時間と言っても休憩するのではなく、テストの丸つけや連絡帳のチェック、宿題の点検、授業の準備、それに事務仕事などを行っています。

その大事な空き時間に、担任不在のクラスの応援に回り、自分のやるべき仕事をする時間が無くなってしまうのです。このままだと教師の労働環境が限界を迎えてしまうと思います。


教師不足の解消に向けての取り組み

働き方改革は、どんどん進めていかなければなりません。

取り組みの一つに、印刷や授業の準備を手伝ってもらうスクール・サポート・スタッフは、国からの予算が付き全国に配置されています。

また行事を精選したり、運動会の練習に費やする時間を短縮したり、校内での会議を減らしたりといった業務負担を軽くする工夫もされています。

業務内容をこなせるように、効率化するシステムを開発し、業務内容を絞ることも考える必要があると思います。

また、2023年度から全国での導入が進む「部活動の地域移行」、地域の指導者が指導できるようになり、地域移行により、地域のクラブチームの指導者の指導も受けられるようになります。

国の方針では、学校と地域が協力して、地域で部活動の代わりになる質の高い活動ができるように体制や環境を整えたうえで、将来的には部活動を「学校単位」から「地域単位」に取り組んでいく方針です。

先日、神戸市の教育委員会が公立中学校での部活動を終了すると明らかにしました。現在、休日の部活動を地域のクラブや指導者へ段階的に移行しているそうですが、2026年8月までに平日も含めて全面移行しているということです。神戸市だけでなく全国的にもこの動きが出てきています。

学校もだんだんと働きやすい環境ができて 先生になりたいという学生や志望者が夢や希望をもって教師になって学校の門をくぐってくれるような働き方改革を進めていくことを心から希望します。


今年も植木屋さんが剪定したもみの木の枝でクリスマスの飾りを作りました


庭にサンタさんがやってきました


【今週のけい先生】*担当:夫(父)

今日はけい先生が16年間乗っていた愛車を手放しました。長い間けい先生や私や子どもたちの足として頑張ってくれた車で、長距離旅行やスキー旅行と楽しい思い出の中にいつもいた車でした。

車を見送りながら、懐かしく思い出話をしながら、少し寂しくもありました。

これからは、3年前に高齢者の運転に適した車を購入していますので、この1台で夫婦の予定をきめ細かく相談して使っていくことになります。重なったときはどちらが優先するのか??・・・話し合って決めていきます。


【編集担当より】
記事にもありますが、神戸市の中学校の取り組みをご紹介します。


我が家は、父がソフトテニス、母が器械体操&体育教師と、脳筋な環境でした。中学校のクラブ活動に入るのが当たり前と言った時代でもありましたので、部活にとりあえず入るかという感じでした。

中学3年生のときに、それまでの顧問の先生が転勤となり、新しい先生を探したことを覚えています。その時は、なかなかなってくれる先生がいなくて、いろんな先生にお願いにいきました。

新しい顧問の先生は、未経験者でしたので、OBの方がたまに練習にきてくれました。元々自由な雰囲気のクラブ活動でしたが、3年生の時は、ほぼ遊んでいたように思います。(おかげで仲良くなりましたが)

今になって先生の立場に立つと、土日も練習や試合があって、経験したことのないスポーツの顧問になるというのは、かなり大変なことだなと思います。昔は、いい意味でおおらかな時代でしたが、今は昔のような指導もできないでしょうし、生徒の安心・安全を守るというのも心労が絶えないことかとおもいます。

部活動というのは、海外ではあまりないと聞きます。漫画やアニメでよく題材になっています。地域のスポーツ団体で競技レベルを向上させたり、楽しくスポーツをするのも良いかと思います。しかしながら、部活でしか得られないこともたくさんあるかと思います。

神戸市の公立中学での取り組みを契機によりよい形が模索されていくことかと思います。個人的には、部活動を通じてたくさんのことを得たと確信しています。部活と言う形は残しつつ、外部の協力を得ていくことができるとよいのかなと、素人目には思います。

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