早春、出会いと別れ。
2022.3.17【103限目】
別れの時
3月は別れの季節、梅の花が咲き終わり、暖かくなるにつれ、柳のやわらかい芽が出て、道を歩いていると、ほのかに沈丁花の花の匂いがします。毎年沈丁花の花が咲くと、多くの別れがありました。
3月は、早春の気配を感じながら、学校生活は最もあわただしく、少し寂しさを感じながら、子どもたちの成長やたくさんの思い出を一つ一つ思い出しながら、学年のまとめをし、子どもたちとの別れの準備をしていました。
文集作りや最後の通知表を付けながら、子どもたち一人一人にちゃんと向き合えたのか、もっとできることがあったのではないかと、思う事もありました。
またこの出会いを通して、一緒にいろいろな経験をして、子どもたちの成長を楽しめたことは、担任として幸せだったと、そして別れていく子どもたちの未来にいいことがありますようにと願いました。この時期、毎年そんなことを思って仕事をしていました。
先生達との別れの季節
卒業式を迎え先生たちは、今年も卒業生の未来にエールを送りながら、別れの時を過ごされたと思います。毎年、子どもたちの別れの後、同勤していた先生の異動、退職などで先生達との別れがあります。
一緒に働いている時は、一日一日が一生懸命で、一緒に仕事をするのが楽しかった仲間でした。離れてみると、ずいぶんお世話になったことや、助けてもらったことに気が付きます。一緒に学んだことは、私の宝物になっていました。
そして、私自身が学校を離れるとき、寂しさもありましたが、やり遂げたという気持ちの方が大きかったので、次へのスタートが切れたと思います。
出会いと別れ
今まで沢山の人と出会ってきました。その中でも出会ってずっとつながっている人達がいます。産まれて最初に出会った母と父、今となっては永遠の別れとなりましたが、私の悪い所も良い所もしっかり受け止めて、見守ってくれました。
出会った小さい頃の友、学生時代の友、教師時代の仲間、そして家族。今は、コロナ禍でもあり、友達といつでも会えることは出来ませんが、出会えた時、連絡があった時は、その友と同じ時間を過ごしたときに戻り、私に力をくれます。
しかし、去って行った友もいます。今から思うと、自分の都合で多くのつながりを無くしたこともあります。
色々な出会いと別れを経験することで今があると思うので、それを全部大切にして、無理をしないで、生きる力にしていきたいと願っています。
4月からは出会いの季節
3月は別れの季節、4月からは出会いの季節。
春の出会いを待つ先生達や子どもたち、どんな一年になるのかを想い巡らし楽しみにしていると思います。その出会いが、実り多いものであることを、心から期待します。
卒業するたびに、次の世界がありました。私は新しい世界に飛び込むことが好きでした。出会いと別れ、別れと出会いを繰り返して、私は生きています。
年を重ねると、沢山の出会いはありませんが、出会った人との縁を大切にしていきたいです。
卒業の季節に、今まで出会った人達と過ごした時間を懐かしく、愛おしく思い出すステキな時間になりました。
【編集担当より】
今週は、暖かな日差しを感じることが多く、少し早い春の陽気に誘われて、街を散策したくなるような気持ちになりました。また今日は、寒の戻りで冷たい雨の一日です。三寒四温で一雨ごとに暖かくなっていくかと思うと、傘をさして歩くのもまた楽しいものです。
3月4月は、卒業式・入学式の時期となり、また年度末の企業も多く、新たな年度を迎える準備と今年度の集大成の仕事をやりきる時期でもあるでしょうか。転勤の辞令などを受けて新たな街に向かう方もいるでしょう。
入学式や卒業式、始業式など、学生の頃は必要ないんじゃないかなと思っていました。今になって思うのは、毎日の生活を過ごす中で、生活に句読点をしっかりつけることが、結構大事なことだなと考えています。例えば、男女の出会いだと、区切りをつけて、次の恋に向かうとか。お葬式や四十九日なども、一つの区切りでしょうか。七五三のお祝いで、子供の成長を感じるなどもそうかもしれません。
「何かを始めよう ここから出て行くために 何かを捨てよう大きなものを手にするために」
学生の頃に買ったバンドのアルバムの最後の方のページにこんな言葉がありました。そのころは、あまりピンときませんでしたが、今は少しわかるように思います。新しい季節の1ページ1ページが、素敵な思い出で溢れますように。
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