銀行の営業はきついが、銀行業務の本質は一緒である
銀行の営業としての職務は、高いノルマや顧客へのプレッシャーなど、多くのストレスを伴います。
そのため、多くの銀行営業担当者がキャリアチェンジを考えるのは自然な流れだと思います。
しかし、単に「営業が嫌だ」という理由だけで銀行員生活を送ると、次の職場でも満足できない結果になるかもしれません。
そこで、「きつい」と言われる銀行の営業を辞めた後のあなたのキャリアについて考えてみます。
「営業に向いていない」と感じる理由
銀行の営業を辞めたいと思っている人の中には「自分は元々営業に向いていない」と感じている人が少なくありません。
具体的には、「金融商品の説明が苦手」「顧客からの断りを受けるのが辛い」「ノルマのプレッシャーに耐えられない」といった理由が挙げられるでしょう。そこで、彼らが直面している課題について詳しく考えてみます。
1.金融商品の説明が苦手
金融商品の説明に苦手意識を持つ主な理由は、金融商品が複雑で理解しにくい内容を含んでいるためでしょう。
金融商品は、市場の変動、リスク管理、投資戦略など、専門的な知識を要します。
営業担当者が商品を完全に理解していない場合、顧客に対して自信を持って、正確で説得力のある説明への難易度が高くなります。
その結果、営業成績にも影響を及ぼし、自己評価が低下する可能性があります。
2. 顧客からの断りを受けるのが辛い
営業職においては、顧客から断られることは日常的な出来事です。
しかし、断られる経験が続くと、それが精神的な負担になることがあります。
私の経験で言えば、何度も足を運んでも提案を受け入れてもらえない顧客は数多くいました。
営業担当者が、顧客からの断りを個人的な失敗と捉えてしまうと、職務へのモチベーションの低下を招くことのではないでしょうか。
また、このような経験が続くと自己効力感が損なわれ、将来的にも営業活動に対する消極的な姿勢を引き起こす可能性があると考えます。
3. ノルマのプレッシャーに耐えられない
銀行の営業職には高いノルマが設定されることが一般的で、達成するためのプレッシャーは非常に大きいです。
ノルマ達成は給与や昇進などに直結しているため、そのプレッシャーは精神的および身体的なストレスにつながります。
長期間に渡ってプレッシャーを受け続けるのは、仕事への熱意を損なうだけでなく、仕事に対する不満を引き起こす原因になりやすいと思います。
この課題解決には、銀行側で営業担当者がプレッシャーに対処できるような職場環境を提供するのが最も効果的だと思います。
メンタルヘルスのサポートや、適切なノルマの設定なども、環境整備の中に含まれるでしょう。
営業を辞めた後、どのような仕事をしたいか?
営業から他の職種を考える際、多くの営業担当者はノルマのプレッシャーから解放され、専門的な知識を深く活用できる職種を望みます。
例えば、金融アナリスト、与信判断業務、コンサルタントなどの職種は、営業の経験を活かしつつ、新たな専門スキルを磨く機会を提供してくれます。
私も同じような経験があります。私の場合はコンサルタント資格の取得を目指して、きつい営業から脱出したいと考えました。
1.金融アナリスト
金融アナリストは、経済や市場の動向を分析し、投資家や企業に対してデータに基づく洞察を提供する職業です。
市場のトレンドを解読し、複雑なデータをわかりやすく解説する能力が求められますが、営業で蓄積した顧客への理解力とマーケット動向の感覚は、金融アナリストとしての予測精度と説得力を高めるのに役立つと思います。
2.与信判断業務
与信判断の専門家は、個人や企業の融資申請を評価し、審査やリスク管理が主な業務です。
この業務は、財務諸表を解析するスキルや信用リスクを評価する専門知識が必要です。
営業の経験が、顧客の財務状況やビジネスモデルを理解するのに役立つはずです。
3.コンサルタント
コンサルタントは、企業や個人に対して投資、資金調達、資産管理に関するアドバイスや解決策を提供するのが主な仕事です。
コンサルタントには、幅広い知識とともに、クライアントのニーズに合わせたカスタマイズされたソリューションを提案する能力が求められます。
営業の経験は、顧客とのコミュニケーションスキルやニーズ把握の精度を高め、コンサルタントとしての効果を最大化するかもしれません。
結論:銀行員の仕事の本質は一緒
しかし、どのような職種を考えても、銀行での営業経験中に磨かれたスキルや能力が必要になることを忘れてはいけないでしょう。
特にコミュニケーション力や専門的な金融知識は、銀行内のあらゆる職種で求められる重要な要素です。
金融アナリスト、与信判断業務、コンサルタントなど、専門的な職種を考える際も、これらの基本的なスキルがなければ成功は難しいでしょう。
金融アナリストは正確な市場分析を行い、クライアントに信頼されるアドバイスを提供する必要があります。
与信判断業務では、リスクを正確に評価し、企業の健全な貸出を支える責任があります。
コンサルタントは、クライアントの問題を解決するための具体的かつ実行可能な策を提案する必要があるため、高いコミュニケーション能力とともに深い業界知識が不可欠です。
いずれも、顧客と効果的にコミュニケーションを取り、複雑な情報を分かりやすく伝える能力が求められます。
これは、銀行の営業で日々行っていることと本質的には変わりません。したがって、銀行での営業経験は、どのような職種にも有益な基盤を提供するのではないでしょうか。
最終的に、銀行での仕事に不満を感じる場合、その原因が何であれ、転職を考えることは一つの解決策です。
銀行に入行した時点で、金融の深い知識を身につける意欲がないのであれば、他の業界で新たなキャリアを築く方がより充実感を感じられるかもしれません。
それには自己の強みや関心を再評価し、どの業界や職種が自分に最適かを慎重に検討する必要があるでしょう。
営業から離れたいと考える銀行員は多いですが、その際にはこれまでの経験を捨てるのではなく、どのように活かすかを考える方が適切だと思います。
自分の能力と希望に合った職種を見つければ、銀行でも、新しい環境でも満足度は高まるのではないでしょうか。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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