Stay hungry
去年はフレッシュな勢いそのままに乗り切った紋別合宿。一方で、今年の8月はかなり苦汁を嘗める結果となった。
紋別合宿を終え、気づけば箱根駅伝予選会まで1ヶ月半。
追い込めるポイント練習も数えるほど、ということで前半シーズンを軽く振り返ってみた。
出だし好調
4月。毎週のようにレースに出て、5000m・10000m共に関東インカレ標準突破。どちらも標準ギリギリで、ほぼ執念で出した自己ベスト。
やっと大学陸上のスタートラインに立てた気がした。
負のスパイラル
記録は突破したものの疲労骨折で関東インカレは欠場。
怪我と復帰を繰り返してろくな練習もかなせない毎日。気が付けば7月も終わりが近づいていた。
きっかけが欲しくて
網走学連挑戦会で東が29分台を出して帰ってきた日、当然嬉しかったが、同時になんで自分は網走で走ってないんだという気持ちになった。
理想と現実が噛み合わなくて、もどかしかった。何かが変わるきっかけになればと思って深夜にノリで坊主にしてもらった。
髪がなくても変わらない
坊主にして何か劇的に変わるかと言われればそうではなかった。なんなら非坊主の慶應高校が甲子園出場、優勝まで決めていた。
本調子に戻らないまま夏合宿を迎えた。
ものは考え様
低調のまま迎えた蔵王合宿では自分の魅せ場はほとんどなかった。
本来ならチームを勢い付けなければいけない立場のはずが、3年生のエース3人に任せっきりで自分はマイナスなことばかり考えていた。
なんで俺部活に入ったんだろう。他の選択肢もあったのに。とまで考えていた。
はっと思った。いつのまにか自分の持ち味であるハングリー精神は無くなっていた。
去年部活に入った当時は、絶対に自分がやってやるだとかのしあがってやるんだとかいう気持ちで満ちていた。一個上の学年でも自分は浪人してるから同い年、絶対に負けられないという気持ちがあった。
それがレースの結果にもはっきりと表れていたから、去年は飛躍的に競技力が上がった。
それが今は、3年生エース3人の次、というポジションに落ち着いて、甘えていた。
一個上だもんなぁ。そりゃ速えよなんて思うようになってしまった。
当然、保科コーチには自分の気持ちが切れかかってるのを見透かされていた。
「お前は気持ちで走ってるんだから、気持ちが切れたら終わりだぞ。」
やっと火がついた。エース3人に勝って紋別の最後はトップで帰ってくるぞと思った。
Stay hungry
2次合宿の紋別では自分の思うような走りが戻ってきた。結局、ラストのタイムトライアルではエース3人にボロ負けしたけど。
でもやっと背中が見える位置に戻ってきた実感があった。
こうして前半シーズンを振り返ってる時に、ふとあるニュースを思い出した。
今年の3月いっぱいで田中希実選手が豊田自動織機を退職し、ニューバランスと契約してプロランナーに転向したというニュース。
田中選手は、「近頃は自分自身の甘えによりハングリーさが失われてきたと感じた」とコメントしていた。
東京五輪で入賞するようなトップアスリートですらハングリー精神を持ち続けているのだから、まだまだ自分のハングリーさは底を尽きないはずだと思えた。
シーズン後半戦、みんなの予想を超える活躍をしたい。
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