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LEAPと私 2
こんにちは。関口から引き続きました中井です。
最近はインフルエンザが流行っていたり、花粉が飛び始めたりと周囲の人に体調不良者が多いように思います。私も席をすることが多く、先日まで咳のし過ぎでろっ骨にひびが入っていました。今はようやく痛みが治まって、腕を上げても痛くない状態になってきました。ろっ骨は案外簡単に折れるそうなので、皆さんもお気を付けください…
今回もまた前回のブログに引き続きLEAPの話をしたいと思います。
前回のブログでも簡単に説明しましたが、LEAPがどんな団体なのか本題に入っていく前に軽く話させてください。
LEAPとは「Leadership Education Athlete Program」の略称です。LEAPの目的は慶應の体育会生が社会に出た際、組織でリーダーシップを発揮するために彼らへの実践的な研修を通してリーダーシップ/マネジメント・スキルを習得してもらうことです。
通常16〜20人を1回の受講者数として、受講者は1日8時間程度(1日4コマ)の講義を2日〜3日間受けます。受講者はこの講義を通して、リーダーシップ/マネジメントの基礎となる10スキルを学び、リーダーシップ/マネジメントの5機能の発揮に生かしていくこととなります。
私がLEAPの講師候補として活動してきて早3か月になりますが、主な活動としては月一回行われる公開演習に向けて万全の準備をすることです。公開演習とは学生講師候補がセッションをもっていいかどうかテストする場であり、講師候補生は一般の受講者を迎えずにLEAP関係者数名の前でセッションを行うことになります。一般受講生がいる実際のセッションではグループディスカッションやプリントを埋める作業などがありますが、この部分を省いた部分のセッションが公開演習では審査対象となり、全11個のセッションのうち一つを毎月テストしていき一年かけて候補生はすべてのセッションの合格を目指します。
私はここまで「オリエンテーション」「組織化」「時間管理」という3つのセッションを練習してきましたが、どのセッションも違った特徴があってそれぞれのセッションを作るにあたって違った難しさを感じました。例えば、「オリエンテーション」はLEAPというものがなんたるか知ってもらうためにたくさんのたとえ話が出てきます。木こりのジョージの話、A-HAを感じる瞬間の話、トーマスワトソンのThinkの話…受講生に物語に入り込んでもらい、理解してもらうために演じるスキルが講師には求められます。一方で「組織化」にもたとえ話はあるものの、生徒に物語自体に入り込んでもらう必要がなく、理解さえしてくれればいいたとえ話を話すことになるため演じるスキルは必要になってきません。だからこそセッションが講義のように情報提供のみの場になってしまう危険性が高く、LEAPが目指すところ、つまり対話型のセッションの形態を維持するのが非常に難しいです。
私自身は公開演習に向けて準備をするにあたって座学が行うことが好きで、セッションが含む知識の前提を検証するのに時間を使います、そのためかここ3回の公開演習で常に課題となってきたのは必要な知識の取捨選択と講義型セッションの脱却です。
今月私が公開演習で担当するセッションの「リーダーシップ」はこれまで行ってきたセッションをまとめるような役割を担います。だからこそセッション自体の雰囲気が体系的な知識理解を提供する場のようになるため講義型セッションになりやすいのです。
LEAPが目指すのは対話型であるからこそ、座学は前提知識とセッション自体の理解を深めるという利点がありながらも講義型に偏らせてしまう傾向があるため、セッション作成を手伝ってくれているメンターやLEAPの先輩方にはあまりおすすめされませんでした。それでも私は高校生の頃に参加していた古典哲学書の読解に近しい感覚を得るのでとても好ましく思っています。
私は高校生の頃、いくつかの哲学書の切り抜きを読んでその意味について語り合うというワークショップに参加していました。それの面白さは小さな言葉の言い回しに着目していくと最初漠然と読んでいた時とは180℃違うような解釈ができる時が訪れるところです。数百年も前の西洋書を取り扱うことが多いので、複雑な言い回しが非常に多く、解釈が困難なものがほとんどです。とあるフランスの学者も「哲学書は書いている本人でさえ分からなくなることがある。読者がわからないところが20%もあったとしてもそれでいいのだ...」とさえいうほど近代の哲学書は複雑怪奇だと感じます。結局何が言いたいかというと、そういった難解書を読解するとき漠然とした読解は通用しないため一文一文に着目していくことが重要であり、それこそが醍醐味だと私は思うのです。
LEAPの話に戻ると、そんな読解が好きな私は、セッションを作る際も参考にする解説本を読解したくなっちゃいます。そうするとますます講義型セッションに寄ってしまい、公開演習ではそれに関してのアドバイスをもらうことが増えてしまいます。
期待に沿ったセッションを作れないことへの申し訳なさを感じる一方、私自身はこの三回の公開演習を通して深く探求することに自分の関心があるということに気づいたことを大きな収穫に感じています。職人気質なところがあるのだと実感しました。
LEAPは部活動を前提とした組織です。長距離ブロックのブログで長々とLEAPについて話してきてしまいましたが、やっぱり部活に集中できていない限り胸を張ってLEAP講師をできないなと感じるこのころです。LEAPで得たものは部活に還元すべきであり、今回実感できた職人気質な自分の還元方法も見つけていかなければならないなと思いました。
私は去年の夏の間が最も部活のモチベーションを高く保てていた時期だと感じています。自分がモチベーションの波を保てないタイプだからこそ始めたLEAPです。LEAPを通して常に部活動が身近になるように意識しなければとつくづく思います…
すこし歯切れが悪い感じで、しかも100%自分語りのブログになってしまいましたがここで終わらせてください。
次のブログは安田になります。次回もぜひ読んでいただければ嬉しいです。
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