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昨年予選会チーム最下位の男

おはこんばんにちは、無事3年生になれました、橘谷です。
久しぶりに自分の番が回ってきました。

この間、学科の研修でアメリカへ行ったり、ハーフマラソンを2回走ったり、推しが卒業発表したり、スパイダーバースが大傑作だったり、色々あって浮き沈みが激しい期間でしたが、怪我せずに練習を継続することができました。

最近、友達のコネと運の良さで、自分と数個しか年齢が変わらないのに、スペックが異次元の社長やベンチャーキャピタルの方などとお話できる機会が何度かありました。

自分は昔から人見知りで、初対面の相手に自分について語ることが今でも苦手です。そんな自分とは対照的に、彼らの目はみなぎる自信と野望に満ち溢れていて、自分が何者なのか、どんな夢を持っているのか永遠に語ってくれました。

私の人となりを聞かれた際は
「大学で陸上競技をやっていて、箱根駅伝目指して毎日練習してます!」
と言うものの、彼らのように永遠に話し続けることはできませんでした。シンプルに私の対人スキルが絶望的なこともありますが、この差が現れたことの一番の要因は自分に自信を持っているか否かです。

おいおいばなやくん、書き言葉では絶対に箱根に出ますと簡単に書けるけど、人前でその熱意を伝えられないってのはどうなのよ?

おっしゃる通りでございます。この回の後、結構思い悩みました。

一般論だと思いますが、自分に対する自信の値は観測可能な世界が大きくなればなるほど小さくなります。自分より能力が高い人なんぞ観測範囲さえ広げれば幾らでもいるわけですから。

私は昨年の予選会で自分の個人順位はチーム最下位でした。
今年の予選会でも私は田島より速く走れないし、木村より足が遅いです。とてもじゃないけど自分がチームを箱根に連れていくと言える立場ではありません。

自分がチームを引っ張る存在ではなく、自分の力だけでは目標を達成不可能であることから来る自信の喪失によって、自分が本気で取り組んでいる活動を目の前の人へアツくプレゼンできなかったのです。

やはり自分には存在価値が何か欲しい。

1年生の頃、4年生から何度も競走部という組織における自分の存在価値を見出せと言われました。当時はよく理解できませんでしたし、いつかはっきり認識する時が来ると予言もされたりしたわけなのですが。

で結構最近、着地点が見つかりました。

自分の役割は「王子」なんだと。

自分は蔵原走ではないし、清瀬灰二でもない。なりたかったけど自分のポストではない。自分の役割は王子(柏崎茜)です。実力は10人中10番ですが、最低人数で予選会を戦う寛政大にとっては貴重な戦力で、彼の成長なしには予選会突破はあり得ませんでした。偶然にも私は王子と似たオタク気質を持っています。

(置いて行かれた方、申し訳ございません。この男は「風が強く吹いている」という、選手たったの10人の寛政大学が箱根駅伝を目指すストーリーの傑作小説のキャラクターを全くの前置きもなく引用しあがりました。未読の方には予選会突破のネタバレをしましたが本選もものすごく面白いので興味ある方は是非。アニメの出来もいいです!劇場版は…ちょっと…)

箱根に行くには少なくとも10人の戦える選手を揃えなければいけないわけでエースの活躍だけでは足りないのがこの残酷な挑戦の魅力です。エースですら自分の力だけで箱根にはいけないんだから、人前で盛大に目標を叫べない要因は排除されました。意外とあっさり…

まとめると、
チーム10番になりたいというわけでは決してありませんが、エースじゃなかろうと俺は本気で箱根を目指しているんだ。そこに俺の居場所はあるんだ。というような感じで脳内会議が終了しました。

強くなりましたばなやくん、人前でしっかり箱根への挑戦について永遠に語れるメンタルの出来上がりです。


長くなりましたが最後に一点、お伝えさせてください。

先日、我々長距離ブロック、本年もクラウドファウンディングを開始させていただきました。
本原稿執筆時には合計2,932,000円のご寄付をいただいております。
たくさんのご支援、本当にありがとうございます。

本クラウドファンディングはALL or NOTHING方式となっており、目標金額を超えなかった場合は支援がキャンセルとなり、我々は支援金を受け取ることができません。

第一目標の達成には皆さまのご支援が必要です。しつこくはなりますが、ご支援・ご拡散のほどよろしくお願いします。


最初に構成を考えずに思いついたことを書いていくスタイルなので結論が遅れたり、読みづらい文章だったとは思いますが最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

次は鳥塚です。君の方が王子みたいな顔してたわ。

ではでは、サラダバー


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慶應義塾大学 競走部長距離ブロック 〜選手たちの軌跡〜
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