努力は運の幅を広げてくれるじゃないの
こんにちは、3年のあべりくです。
あれだけ長かった夏季休業も終わりを告げ、昨日からまたあの監獄に戻ることになってしまいました。ということで、少々テンション低めでお送りいたします。
さて、皆様のご協力のおかげで、クラウドファンディング1000万円を達成し、蔵王、紋別、菅平、富津と計4つの合宿を無事に走りきることができました。この場をお借りして感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
おかげさまで、2ヶ月間陸上競技と真剣に向き合い、自分自身もチームも強くなって帰ってくることができました。
去年の敗退から早一年。
1年間目標として見据え続けてきた箱根駅伝予選会も、残すところあと11日となりました。そこで今回は、「自分の武器」について語らせていただきたいと思います。相変わらずまとまりのかけらもないブログですが、お付き合い願えると幸いです。
今回「自分の武器」について書こうと思ったのは、以前なんかの拍子で、「自分の武器」について考える機会があったからですね。思えば、大学入学当初はことあるごとに「自分の武器=ラストスパート」と言ってましたが、どうもこれがしっくりこなくて、今の自分のアイデンティティて何だろうと迷走した時期がありました。そこでまずは、他の人の「武器」って何だろうと考えてみました。
うちのエースのキム兄の武器は「勤勉」でしょうか。
6時から始まる朝練に向けて、毎日4時台に起床して独自のアップをして準備をしたり、本やインターネットを読み漁って自分に合ったトレーニング法を模索したりと、陸上競技に対する貪欲さがそのまま結果として表れている選手だと思います。
対して、キャプテンの田島の武器は「根性」でしょう。
どんなに状態が悪かろうとポイントは確実にやりきる執念。個人の結果だけでなく、何一つ言い訳せずにチームのために全力で動く。彼がいなければ、「30年ぶりの箱根駅伝出場」はとっくに幻想のまま終わっていたでしょう。
こう見ると、慶應のエース2人には確固たる武器があり、それ故に塾記録だったり箱根駅伝に出走したりと華々しい結果が出ているように思えます。
と同じと考えるならば、自分がそこそこの結果を出せてきた要因が一つあるではないかと、「自分の武器」を発見するにいたりました。
「運」
結論、自分の武器は「運」です。「運」てなんや、そんなん武器とは呼べんやろという声も聞こえてきそうですが、これを敢えて「武器」とまで呼んだ理由は最後の方で。
特に運がいいと思う点は3つあります。
”体”
一つ目に恵まれていた点は、"体"です。
はじめに、自分自身故障が少ないです。1年次に左足の中足骨疲労骨折を、2年次のカンカレで右足底腱膜炎を発症していたので、そのようなイメージはないかもしれませんが(笑)。しかし、中学生から陸上競技を始めて、大学に入学するまで、ケガによる長期離脱は高2の冬に肉離れ(しかもjog中に)によるものだけです。
体に関する知識も乏しく、最近(夏季休業除く)にいたってはタスクの多さゆえにケアに充てる時間も少なかった中で、大きな問題なく継続して練習が積めたのは幸運というほかないでしょう。
また、戻りが速いというのも幸運といえるでしょう。
というのも、1年次の3月、故障明け1ヶ月で1500mにおいてカンカレ標準を切ることに成功したり、その他にも2週間離脱くらいの小さな故障の後は、1週間もあれば、元のチームでポイント練習をこなすことができていたりと自分のベストな状態に戻すのが人よりも異常に速いです。たまに自分でもびっくりしてます。
治療院や学生トレーナーに治療をしてもらうときも、筋肉の反応が良いのが功を奏して、割と短時間で張り感が取れたりやアライメントが整ったりするらしい(?)です。
この点に関しては、このような体に産んでくれた親に感謝ですね。
“チャンス”
二つ目に"チャンス"に恵まれている点です。
高校2年生でインターハイ決勝出場、10000mで29分台。
実はこの実績も、本来ならば存在しないはずのものです。
地区大会の朝準備が面倒(ごめんなさい)なのとシンプルに「たまには1500mを試合で走ってみたい」という興味がわいてなければ、地区大会にすら出場していなかったであろう1500m。
県高校駅伝大会の直前に台風が直撃し、コースが走行不可になっていなかったら、トラックで10000mを走る機会はなかったことでしょう。
また、大学においても1年次から関東インカレや箱根駅伝予選会、そして21年ぶりに出場を果たすことができた全日本大学駅伝予選会と、様々な大会において長距離ブロックの代表として選んでいただきました。
陸上競技から1年も離れており、実力が至らない部分も多かった自分がこのような大舞台で1年次から走ったことで、練習では得ることができない経験や反省を得ることができ、自分のスキルアップにつながりました。
本来ならチャンスをいただくことさえ難しいところで、走る機会をいただけること。これが2つ目の幸運だと思う点です。
“縁”
なんといっても、自分が一番幸運だと思う点は”縁”、すなわち”人との関わり”だと思います。
中学時代、鬼のようなコーチに出会ってなかったら、県大会出れたら万々歳だった自分の目標が「全国大会出場」に変わることは絶対になかったし、それを実現させることは夢のまた夢であったに違いありません。
高校時代、数多くの選手をインターハイに輩出してきた敏腕コーチが転勤してこなければ、自分の1500mの才能に気づくことはなかったでしょう。
また、チームメンバーに恵まれていなければ、4×400mRで関東大会に出場するなど誰が想像できたでしょうか。
そして現在。
大学時代
・関東インカレ優勝
・ユニバーシアード入賞
・出雲駅伝1年次で区間賞
実業団時代
・ニューイヤー駅伝優勝
と、まさに長距離界で「スター」だった保科コーチの指導の下で競技生活を送れていること。
自分の体のことを熟知し、いつもベストなコンディションで大会や記録会に送り出してくれる治療院の先生に出会えたこと。
今でもたくさんのOBが我々の練習に駆け付け、エールを送ってくれたり、差し入れをいただいたりする機会が多いこと。
公式戦に出場するとストーリーにあげるだけで、たくさんの応援メッセージをいただけること。
欲しいものリストを流すと、十分すぎるほどのウイダーやポカリの粉 etc.を送ってくださる、保護者の皆さんやOB会の方がたくさんいること。
実績の少ない我々に協賛品をくださる、Tabioをはじめとしたたくさんの企業さんがいること。
「箱根駅伝プロジェクト」の成功のために1000万円ものお金が集まること。
これだけたくさんの人に支援していただける状況に身を置くことができているからこそ、今の自分が陸上競技で結果を出せているのだと思います。
努力は運の幅を広げてくれるじゃないの
こうしてみると、こいつ「運」だけで勝ち上がってきているじゃねえかと思う方も多いと思います。
これは、あながち間違いではないかなと思います。
"体" "チャンス" "縁"
この一つでも欠けていたら、今自分はこうして競技生活は送れていないと思います。
ただ、こうやって勝利の女神が自分に笑いかけてくれるのは、「運がいい」というのではなくて、「常に100%出す準備」をしてきたからだと思います。
忙しさを言い訳にせず、生活リズムを崩さないこと。
きつくなったところで、もうひと踏ん張りすること。
ベースとなるjogを速く走ること。
アンテナを高く張って、自分の体の状態をきっちり把握すること。
弱点を補うエクササイズを継続してきたこと。
地道にコツコツ妥協せずに陸上競技に向き合い続けてきたからこそ、大事な場面で「運」をつかみ取ることができるのではないかなと思ってます。
というのも、100%が出せなければ勝負のチャンスは訪れないと思うからです。
「運をつかみ取る力」。この力だけは、他の誰にも負けない「自分だけの武器」だと自負しております。これをわかっていて活かさない手はありません。
「準備8割、本番2割」なんて言葉がありますが、本当に皆様のおかげで、十分すぎるくらいの準備をすることができました。
あとは箱根駅伝予選会当日、気候コンディションや他校のレース進行などなど、状況が好転する要素を一つも取りこぼすことなく、「自分の武器」を活かし、全部利用して勝ちに行くことをここに約束します。
次に皆様にお会いするときには、笑顔で結果報告できるように死力を尽くしてまいりますので、慶應義塾大学の応援よろしくお願いいたします。
次は尼子です。
紋別合宿のTTにおいて、難攻不落のAチームの一角、佐藤瑞を落とし、5位でフィニッシュ。富津合宿においてもBチーム上位で帰ってきた、個人的伸び率ランキングトップだと勝手に思っている注目選手です。
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