自分の可能性を信じて
瑞から引き継ぎました1年の杉森星彦です。もうすぐ長い夏休みが終わろうとしています。人生で初めての陸上漬けの日々は長いようであっという間でした。僕は1年浪人して入部したため、今期の前半シーズンは2年間のブランクを取り戻すのにとても苦労しました。しかし、それ以上に学べたことが多くあるので、今回のブログで紹介しようと思います。
浪人時代の一日
まずは簡単に去年の生活を振り返ってみた。
朝7時に起床。朝ごはんを食べてから急いで予備校の準備。電車の時間に間に合わない。この前も同じ服だったなと思いながらも、たんすの一番手前の服を着る。着替えたら、重い参考書を持って自宅から約1キロ離れた駅までダッシュ。余裕をもって出発すればよいものの、ぎりぎりまで寝たい、勉強したいという欲が勝りいつも時間ギリギリを攻める。でも、駅までのダッシュが一日の唯一の運動だったし、これがなかったら競争部に入ってブランクを取り戻すのにもっと時間がかかっていただろう。予備校までの電車での通学時間は、一日の中での唯一フリーな時間。動画を見たり、爆睡したり。大宮で降りるはずが、寝過ごして横浜までいったことも。予備校では、ひたすら授業もしくは自習。家に帰ってしまうと誘惑が多いので、授業が終わった後も自習室にこもる。勉強に疲れたら、近くの公園でリラックスしたり、神社でお参りをしたり。イルミネーションを見に行ったことも。見出し画像はその一枚。一緒に頑張る仲間に刺激をもらいながら、家に帰りたいという気持ちや眠気と闘って勉強。夜9時にようやく解放された。
予備校の近くにあった公園。気分転換にここで昼寝したり走ったり。高校で陸上をやめようと思っていた。だが、ここの公園で走るとなぜか気分が上がり楽しかった。受験終わった後もまた走りたいと思うようになった。
一日中頭を使う去年の生活と一日中身体を使う今年の生活とでは真逆ではないか、と思うかもしれません。しかし、陸上と勉強は意外と共通している点が多く、陸上に生かせるなと思ったことを紹介します。
努力が実を結ぶには時間がかかる、いつ実を結ぶかはわからない
浪人時代、結果を出すのに非常に苦しみました。特に、苦手だった国語に関しては成績を維持するどころか下がってしまい、勉強するのが嫌になりました。その時、僕の担当だった先生に「結果が出るのには時間がかかるから、多くの受験生は嫌になって諦めてしまう。でも、継続して勉強しない限りは成績が伸びることは絶対にない。今はつらいかもしれないけど、結果が出ることを信じてできることをやろう」と言われました。僕はその言葉を信じて、毎日勉強し続けました。最後の最後まで結果は出ませんでしたが、奇跡的に共通テスト本番では過去最高得点を出すことができました。あの時はこの上ない達成感でいっぱいでした。しかし、二次試験では点数が取れずまた国語で足を引っ張ってしまいました。でも、これだけ勉強したのに結果が出なかったのは仕方ない、とわりきれたし、仮に勉強していなかったらやっておけばよかったと後悔していたと思います。今振り返ると、努力が実を結ぶには時間がかかったし、努力が報われない時もあったけど、諦めずにやりきってよかったと感じています。
陸上競技、特に長距離においても同じことが言えると思います。1回の練習でどんなに頑張っても、練習を継続しなければ全く意味がありません。練習したら次の日に速くなっている、みたいに練習効果はすぐには出ません。努力が結果として明白にあらわることもあるし、時と場合によっては努力が報われないこともあります。また、タイムがいつどれくらい伸びるかは個人差があると思います。他人はもちろんのこと自分でも未知数です。競技人生のピークや引退の時期が人それぞれ違うこともそのうちの一つでしょう。重要なのは、自分の可能性を信じてどれだけ努力し続けられるかだと思います。
僕は多くの実績を残せた中学時代とは正反対に、高校時代は怪我にも苦しみタイムも伸び悩みました。今のままだと、中学の時が競技人生のピークです。でも、中学が競技人生のピークだったとは思いたくないし、環境が変わってまだまだ伸びると信じています。大学で一番記録が伸びたといえるような大学4年間にしたいと思います。
最後になりますが、クラウドファンディングにご協力していただいた皆様、本当にありがとうございました。非常に充実した夏合宿を経て、心身共に力をつけることができました。箱根駅伝まであと1か月をきりました。あらゆる面において恵まれた環境で陸上ができていることに感謝して、チームのために自分ができることを考えて予選会まで駆け抜けます。これからも温かい声援を宜しくお願いします。
次は野田です。彼は夏合宿で持ち味のスピードを生かし、積極的に先輩方に食らいついたり引っ張ったりしていて、刺激をもらいました。よろしく!