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「自分らしく生きている人の学びの引き出し術」 尾石 晴

本書の整理

誰もが持っている「学びの引き出し」

 私たちは、生きているだけで多くのことを学び重ねている。それに気づくために大切なのは、他人や世間と比べるのではなく、昨日の自分と比べて成長を感じること。そのために、日常生活で得た知識や経験を次のような形で整理する。
抽象化:物事の本質を取り出し、他の出来事との共通点を見つけること
具体化:物事を細かく分け、実際に行動に移すこと
一般化:経験から普遍的な原則や法則を見つけ出すこと
 このように得た知識や経験の集大成が、私たち一人ひとりの「学びの引き出し」である。 自分らしく活躍している人は、自然に自分の強みや特徴を発揮しやすい「スイートスポット」を見つけ、その場で力を発揮している。自分のスイートスポットを見つけるためには、「学びの軸」に気づくこと、つまり何をどう学ぶかを理解することが大切である。そのためには、自分の活動を記録することが効果的である。例えば、やったことや出来事、結果を日記として書き留める方法が良い。このような「ログ」を取ることから、自分の学びの軸を見つけることが始まる。自分らしい人生を歩んでいる人は、自分に合った学びの選択をしているため、行動にもセンスがあらわれる。

学びの軸を回すためのリソースの確保

 マーティン・セリグマンは、長期間にわたってストレス回避が難しい状況におかれると、のがれようとする意欲すら失う状態を「学習性無力感」と定義した。学びの軸を磨くためには、現状のリソースを可視化し、学びを受け入れる準備を整える必要がある。もし自分のリソースが不足していると感じた場合、これまでの経験を振り返り、過去に蓄積した知識を再確認することで、新たな学びに繋げることができる。

大人の学びは「アップデート」と「アンラーン」の繰り返し

 年齢を重ねると、若さで補っていた部分を自らの知識やスキルで補う必要が生まれる。しかし、大人だからこそ、これまで蓄積してきたデータをもとに、自分に必要なスキルを選び、表現し、変化に対応できる。 学びの「アップデート」とは、新しい知識やスキルを取り入れ、自分の能力をバージョンアップさせることである。これにより、「なりたい自分」や「理想の生き方」に近づける。 一方、すでに持っているスキルや知識を手放し、新しいものを取り入れるプロセスが学びの「アンラーン」である。アンラーンのコツは、「あれ?」と思うことをメモし、調べたり、自分の役割を振り返ることである。ここでも「ログを取ること」が重要となる。 大きな変化を求めるのは難しいが、まずは気軽な気持ちで始めてみる。学びに迷ったときには、自己理解を深める。学びの軸に気づくことで、情報を受け取るアンテナが研ぎ澄まされ、興味の幅も広がっていく。その結果、自分のやりたいことが明確になり、最終的には自分の人生をより幸せに導いていける。

まとめ

 本書を通じて、自分自身を理解することの本質に気づけたように感じる。20代を通じて多くのスキルや知識を身につけてきたが、振り返ってみると、すべてが今の自分に必要なわけではないことに気づいた。これからは、自分にとって必要なスキルと知識を明確にしていきたい。特に、自分自身のウェルビーイングの向上させるため、働き方改革を推進する上で重要なAI活用について学びを深めていきたい。 

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