「ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式」 山口 周
本書の整理
6つのメガトレンド
1.物の飽和と意味の枯渇
あらゆる物が手に入る時代が到来している現代では、その「意味」を世界に対して与えられる人材が求められる。
2.問題の希薄化と正解のコモディティ化
問題の解決方法が「調べれば見つけられる」時代となっている。そのため、今後必要とされる力は問題を発見能力であり、現代の枠組みの中で課題設定できる人材が価値を生みだす。
3.クソ仕事の蔓延
クソ仕事とは、無意味な仕事のことである。これが蔓延している中、常に「仕事の目的」「仕事の意味」「本質的な価値の言語化・構造化」を意識する必要がある。
4.社会のVUCA化
社会は予測困難な時代となっている。そのため、変化する社会にどれだけ柔軟に適応できるかという能力が重要となる。
5.スケールメソットの消失
莫大な費用を投資するような方法が少なくなっていく。
6.寿命の伸長と事業の短命化
人生100年時代において、キャリアシフトがますます一般化し、多くの人が複数のキャリアを経験するようになる。
これからの時代に求められる問題発見能力、課題設定、構想力
問題とは、あるべきの状態と現実のギャップである。現代では、問題が少なくなり、解決能力が過剰になっている。その結果、問題は「世界的レベル」と「個人的レベル」に二極化している。課題を具体的に設定し、画期的な方法で解決することがイノベーションである。これからの時代は、あるべき状態を構想し、あるべき状態と現実とのギャップから問題を発見し、人々が取り組むべき課題を明確にし社会の変化に柔軟に対応する力を持っているイノベーターが求められる。
これからの時代に求められる意味のある仕事
生産性が向上しているにも関わらず、労働時間が減らない理由は、多くの多くの人が仕事に対する「やりがい」や「意味」を感じ流ことができなくなっているからである。「やりがい」や「意味」を持つ仕事は人々のモチベーションが向上させる。これからの時代は、What(何のために)Why(それはなぜ重要か)How(どのように実現するか)を明確にし、意味のある仕事を追求する人材が求められる。
これからの時代に求められる思考力
今後の時代では「論理」と「直感」を状況に応じて使い分け、意思決定を行う必要がある。ルールの整備がされていない領域が増えてくるため、自分の「美意識」に基づいた行動が求められる。
これからの時代に求められるキャリア戦略
これからの時代は「複業」が当たり前となる。自分が価値を発揮できる場所を見つけ、自己成長を図りながらポジジョンを変えていくことが重要である。多くのことに挑戦し、成功した経験を抽象化して言語化し、自己成長につなげていく。
これからの時代に求められる学習力
これからの時代には、リベラルアーツ(常識を疑う)を通して世界を見ることが求められる。これにより、時間と空間の視点を持ちながら問題を提起し、コミュニケーションにおいて他者の意見も受け入れることで新たな気づきを得て、学びにつながる。また、過去の学びをアンラーン(学び直し)していくことも必要になる。
まとめ
これからの時代において、自分自身の内発的動機に基づいて行動できるかがますます重要となってくる。しかし、学校において、発達年齢が上がるにつれてこの内発的動機が薄れていると感じる。一方で、社会に出てからは内発的動機づけが求められるという矛盾が生じている。この矛盾を解決するためには、学校教育の中で、What(何のために)・Why(なぜ)・How(どのようにして)の整理しを行い、一つ一つの活動を見直して取り組むことが重要になる。
また、自分自身のキャリアを築くためには、自分の価値を見出し、様々なポジションをを柔軟に使い分け、他者との繋がりの中で共感し合いながら成長していくことが求められる。これまでの学びを見直し、アンラーンしていくことも必要であると感じた。
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