2024.7短歌まとめ
2024.7.1~6
2024.7.1
(我思う故に我あり)黒いツヤ、孤高の烏 そんな顔して
睡蓮に魅せられてゆく朝の風
久々の俳句 季語:睡蓮
ほんとうはきみへの恋色しっていた?わたしがかけるイチゴシロップ
(イチゴシロップのかかったかき氷の上に立つ女の子のイラストより)
2024.7.2
分け入りてお花畑に雲の影
俳句 季語:お花畑
・「雨」のなかに「あめ」が降る
・雨粒がいい?雨の雫がいい?
・透明な雨、透明な涙、
水たたえ君のこころに花束を 雲間にうかぶ陽もさんさんと
困難を乗り越えたさきにある光その手につかむ試練が糧に
七色にひかりの反射うけとめて癒しもロックもあなたし好みに
2024.7.3
あなたって可愛いひとね照れてるの?ブルーハワイはわたしのもので
・三社祭と風鈴の音/りんか
・五尺玉があがる夜/りんか
・活気と汗と男と女
歌詠みで言の葉おりて脳内を麻薬のようにゆたり侵して
2024.7.4
キスしてもいいですかなんて聞かないで あなたのことをずっと待ってた
歪なの LEGOで作ったハートではわたしの心はきみに届かず
2024.7.7~13
2024.7.7
光のなかに愛も怒りも閉じこめてみんなの秘密 電波は知って
天の川の付近を避ける流れ星今日はふたりの夜だと知って
2024.7.8
笹の葉に彩りそえる短冊ら 込めた願いは星の川へと
旅立ちにあなたがくれた本を手につつむ残り香 抱きしめてみる
野に咲く花が誰のものでもないようにわたしはわたし、音を奏でる
2024.7.9
恋の実をついばんでいるフラミンゴほのかに赤くほのかに淡く
艶めいたきみの唇が泣くようでそっと触れたらにがめの煙草
熱帯夜に甘さに飢えてしまっててどうしても今きみに会いたい
ビニ傘をみあげてみれば雨つぶが水玉柄に傘をかえてく
錆びついたこころの劣化をとめるようきみの樹液を吸えば蝶へと
マシュマロのふわりほろりの感触が浮かぶ雲にはあるのでしょうか
恋心 あなたにだけは燃えやすいようにできてるわたしのからだ
しぼりたて果実のように爽やかな青春の日日 汗もはじけて
2024.7.10
きみにルージュは似合わないからそっと触れわたしの指でぬぐう唇
2024.7.11
ケチャップで「すき」と書くのはたやすくも熱い想いは包みこまれて
七ミリの厚さのなかを彩るは思い出の場所 思い出の人
この箱で当たりがでたらきみのこと好きになってもいいといってよ
玉虫に焦がれて潤むかなぶんや
俳句 季語:かなぶん(そしたら玉虫もだったんだよね~確か)
カゴのなかきみの名と同じ嘴が「スキ」「スキ」 (好き)とわたしも呼応
5cmのヒールをはいて背伸びする近くなったねあなたの顔に
夜に咲くひまわり畑にひとり待つ明日のひかりに羽を休めて
20240.7.12
預けよう僕の未来をきみの手に今日までのときに別れを告げて
錆びついたメトロノームは動かない海に沈んだピアノとともに
釣堀で月に向かって魚跳ねる
俳句 季語:釣堀
瓜の種かぞえてまたも孤独知る
俳句 季語:瓜
雲間にはきみの希望がうかんでて放物線の虹を渡ろう
夜のなか線香花火ははじけだす 重ねて遊ぶふたりの火花
2024.7.13
このさきにもしもあなたがいないならわたしはどこへ向かえばいいの
2024.7.14~20
2024.7.14
この胸にメスを入れたらいっぱいの青い鳥らがきみへと向かい
2024.7.15
ひまわりが雨に打たれて頭垂れ大地に笑みをうかべてるよう
2024.7.16
湿気吸うコンクリートの壁のようあなたの肌が恋しくなって
2024.7.17
重い雲が陽射しこぼして緑咲くキミの息吹に手をかざしては
夢追い人の終の住処はどこでしょうきみのとなりはあいていますか
陽を浴びるトマトのような青春を目の前にいる女子高生(きみ)らに写し
2024.7.18
桜貝てにしたきみはほほえんでぼくをほわりとつつんでくれる
2024.7.19
まるで雨 たたきつけてる恋慕から狂い咲いてくきみの想いが
2024.7.21~27
夜深く君の優しさ目にしては自然と浮かぶ、どぶ色の歌
2024.7.21
帰りみち赤赤とした満月が右によりそいともにドライブ
2024.7.22
アスファルトが打ち水あびて濡れそぼる あしもとひやり灼熱のした
あなたとの思い出のまち残れどもゲリラ豪雨が消してゆく日日
酔いしれるあなたのかおりひとしずく雨が消してはさまようばかり
2024.7.23
なにもない武器をもたないわたしならなにもないまちにいていいですか
ネオン降る夜の都会をみおろして桃パフェを食む甘いひととき
2024.7.24
2024.7.25
生ビールワンコインデーといってても隣の席はまだ空いている
夜に輝くブレーキランプだからって愛してるって言ってくれない
2024.7.28~31
2024.7.29
たぶん嘘。きみを嫌いといったこと つよがりという氷がとける
人間はだれがつくったものでしょう わたしはきみに形成される
2024.7.30
あの星にきみがその手をのばすときわたしは星に嫉妬していた
2024.7.31
じりじりと夏草色がとけてゆき残されてゆくセミのぬけがら
飛び立った蝉はどこへとゆくでしょう 軌跡をなぞるきみの指先
じゃばじゃばと雨のしずくが絡みつく きみを掴んだ空いた右手で
バスタブに愛の分だけオイルいれベタベタになる、こんなにすきで