寄り道の時間が育んだ、先生との絆
袈裟江先生との創作の源には、二人で同じ風景を見たり感じたりした時間や先生を通じて広がる人との出会いがあった。
袈裟江先生がお迎えに行く日は、学校の帰り道にどこかへ立ち寄ることがよくあった。
この日は車窓から美しく咲くあじさいを見つけ、思わず車を停め、袈裟江先生に抱えてもらいながら二人でひとしきり眺めたそうだ。
この時は先生の知り合いのお宅に寄って一緒に談笑。そして、お庭の見事な紅葉に目を奪われた。
―――タイトルは?
「もえつきろ」
深く考えてると色々なるけど、木は見た時すぐ木のメッセージが来る。
(2016.6.30談)
鹿留の紅葉。
・・・
こんなエピソードも残っている。
これ ほんとは 道を青く描きたかったんだけど
先生の描きたかった色を選んだ。
(2016.6.30談)
この絵は袈裟江先生と二人で見た景色ではない。真ん中の道は本当は水路だったのだが、先生からなかなか「青」という色が出てこなかったのだろうか?、後日談でこんなことを話してくれた。何もかも最初からうまくいったわけではなく、二人で過ごす寄り道の時間やそのとき交わされる感性のやりとりがあったことで深まっていった絆であることがうかがえる。
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