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夏のマスクを作ってみて、改めて思ったこと。 ソーイングの 【ユニバーサルデザイン】 を目指したい。

今年の2月末から3月にかけて、このご時世だから人の役に立つ事を何かしたいと言う思いで(テキスタイルデザイナーの島塚絵里さんとの出会いと助言のタイミングも重なり)、自分なりの手作りマスクの動画を作りました。

ありがたい事に、その動画は沢山の方に見ていただきました。そして時は流れ、気がつけば同じようなデザインのマスクの動画が乱立していました。

動画を見て作ってくださった方からは、沢山のレビューをいただき、お役に立てたような気持ちになり、本当に嬉しかったのですが、実を言うと、もうマスクで自分が出来ることはやらせてもらったし、私は私なりに何か別の「新しい作品」を模索したいな...。と思っていました。


そんな時、先日介護施設で働いている友人から連絡があって、「職場で支給されるマスクの素材にアレルギーが出て困っている、自分で布を買ってマスクを作ろうと思ってるんだけど、ガーゼのハンカチってスウェーデン語で何て言うか知ってる?」

その友人は私の動画を見て自分で作ろうとしていたようだったので、「ガーゼのハンカチなんて売ってるのみた事ないし、それなら私が作った方が早いから作ってあげるよ!」と、すぐに返事をしました。普段まったくお裁縫をしない友人が自分で作ろうとしているんだから、これは本当に困っているのだと感じたのです。

【注】私の住むスウェーデンの地方都市では市販のマスクは売っていません。そもそも一般の人々はマスクをしていません... ガーゼのハンカチも売っているのを見たことがないです。(知らないだけで存在するのかもしれませんが)

それで久しぶりに以前自分で考えたマスクを作っていたのですが、今まで寄せられたコメントを思い出しながら、はたと気がついたことがありました。

このご時世、マスクは普段ソーイングをしない方でも作る可能性があること、年齢も性別も国籍も、不特定多数の人が作るんだから、コツがいるような作り方じゃ駄目だと言うこと。


そうだ、ソーイングのユニバーサルデザインだ!


ユニバーサルデザイン(Universal Design/UD)とは、文化・言語・国籍や年齢・性別などの違い、能力などにかかわらず、出来るだけ多くの人が利用できることを目指した建築(設備)・製品・情報などの設計(デザイン)のことであり、またそれを実現するためのプロセス(過程)である。Wikipediaより。


前回のマスクの作り方も、もちろん誰にでも簡単に作れることを意識して考えていましたが、完璧ではなかったんだと思います。今回そんな気づきもあって、友人のように普段ソーイングをしない人にも分かりやすく改良して、尚且つ着けていて楽しくなるような、爽やかなマスクを作ってみたい。ソーイングのユニバーサルデザインを目指そう!

と、その瞬間からむくむくと創作意欲に火がつき、家事も放棄して必死に完成させたのでした。(夫よ、この数日適当なご飯を食べさせてごめんなさい)


そして、昨日YouTubeに動画をアップロードしました。

マスク不足はすでに解消されているかもしれませんが、夏用のマスクにもし興味がありましたら、ぜひ見てみてください。

今回こだわった点は、

1、前回のマスクよりもとにかく工程を少なくする

2、誰でも綺麗に仕上げる事が出来るようにする

3、ワイヤーなどを使わず、なるべく顔にフィットする形にする

動画では簡易的な地直しの説明に加え、縫う工程は「ぐるりと一周、直線3本、計4回」で、出来上がります! 折る工程も、簡単な折り紙感覚で出来ます。お裁縫が苦手な方でも気軽に綺麗に出来る方法を考えました。


最後に

今までも、ソーイングの楽しさを沢山の方に届けたい!をモットーとして、分かりやすい動画作りを目指してきましたが、これを機にさらにソーイングのユニバーサルデザインを意識して、これからも沢山の方に喜んでもらえる動画作りをしていきたいと思います。今日はその記念として記事にしてみました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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keiko olsson | ケイコ・オルソン
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