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一緒にいる意味

どこにでもいる普通の夫婦だと思う。
多分、私も夫も子供が大きくなるまでの、
あと数年我慢したら

“特別仲が良いわけではないけど、仲が悪いわけでもない夫婦”

になるんだと思う。

だけど、それになんの意味があるんだろう?

夫がいると、それなりに気を遣う。
飲みに行くにも、友達と旅行に行くにも、家事を手抜きするにしても。
それなりに相手の顔色を伺わなくてはいけない。

そんな夫と一緒にいる意味って何だろう?

夫は、仕事が忙しい人。
夫が辛い仕事を頑張ってくれているおかげで
子ども達には、人並みより少し贅沢できるくらいの生活を与えられる。

だけど、私が夫の稼ぎの中から友人とのランチや美容にお金をかけるのは少し厳しい。

下の娘が幼稚園に入ってからは、お小遣い稼ぎにパートに出るようになった。一番は、自由に使えるお金が欲しかったから。

それと、出産して何の迷いもなく専業主婦になり、社会と接点がなくなった自分に焦りを感じていたからというのもある。
子どもが巣立った時の自分を想像して、何も思い描けない未来が怖くなった。

パートに出たからと言って、家事を手抜きすることなんて無かったし、子育てに関しては、自分の時間なんてほとんど無いに等しいくらいに子どもと向き合った。
ただ、自分が自由に使うお金を稼ぐ為に、毎日ヘトヘトだったけど楽しかった。社会に戻れたことも嬉しかった。

今思えば、夫は支配欲の強い亭主関白タイプ。
楽しそうにしている私が気に入らなかったのだろう。
自分はこんなに苦しい思いをして、家族の為に働いているのに
私が、自分の働いたお金を自由に使っているのが羨ましかったのかもしれない。

この頃から、夫は私に対してとても意地悪になったし、喧嘩も絶えなかったけど、私の中に離婚という選択肢はなかった。

夫が子どもたちの為に、辛い思いをしながらも働いてくれていることに感謝していたし、自分一人で子どもを養っていく自信なんてもちろん無かったから。

だから、どんなに疲れていても、夫の食事は手抜きしなかったし、私なりにサポートしているつもりだった。

こうやってまとめてみると、結局は“お金”なのかもしれない。
一緒にいても、楽しくないどころか苦しいとしか思えない夫と一緒にいる意味は、お金だったんだな。

娘が小さい頃、「女なんて、どうせ結婚して家庭に入るんだし、勉強なんてどうでもいいから、愛想よく笑顔振り撒いて、愛嬌よく人に好かれ、いい人に巡り合えるといいな」なんて、思っていた自分が恥ずかしい。

いま、中学生の娘には、子どもを産んでも女一人で育てていけるくらいの稼ぎを得れる社会にしていかないといけないんだと、しつこいくらいに言い聞かせている。



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