へびがでた
にわの垣根にへびがいる
細くてうす白いからだをくねらせて
するりと上手に竹垣をわたっていく
へびがでたよと ひとりごと
ちいさくいきをのみながら
きっとこちらにはこないはず
だれにともなく ひとりごと
こわさと
見おくる安ど感
迷わないでおかえりよ…
こちらをむけば怖いだろうに
うしろすがたに 声をかける
ながいしっぽが しゅるしゅるまがって
おまえもな…と、聞こえたようで
たしかにわたしはへびといる
だいじょうぶ…わたしのうちはここだから
陽炎ゆれて せみが鳴く
わすれた汗が にじみでる
゜