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僕がライブコマースアプリを作った理由

2021/12/29にパック開封配信アプリ「ミニッツ」の資金調達及びリリースの発表をさせていただき、取材記事も公開いただきました。
これを機に株式会社ミニッツの紹介とプロダクト開発への思いをまとめました。

ちなみに本タイトルは前職の上司であり株主でもあるFablic(フリル・ラクマ)、現スマートバンクCEOの堀井翔太さんのブログタイトルから引用させてもらいました。
僕がフリマアプリを創った理由

本ラウンド投資家からのメッセージ(一部抜粋)

ライブコマースという言葉が生まれてしばらく経ちますが、”ここだったか”という発見をミニッツと話して確信を持てたため、投資をさせていただきました。

中路 隼輔(ANRI プリンシパル)

ミニッツの事業ドメインは単にPMFが成立している以上に重要な、市場の勃興に沿った”昇りのエスカレーター”に乗れている状態であり、国内だけでなく海外にまでスケールするポテンシャルを秘めています。

堀井 翔太(スマートバンク CEO)

ミニッツというプロダクトからはまだ小さいですが、確かな"熱量"を感じます。それは突き抜けるプロダクトが最初に必ず持っているとても貴重なモノです。

takejune(スマートバンク CXO)

根源的な欲求を満たすプロダクトを創る

前職のFablicは「人が欲しがるものを創る」ことを大切にしていました。ミニッツではそこに欲求の強さを強調した「根源的な欲求」という表現をよく使います。
人が欲しがるものは世の中に溢れていて、その中で熱狂が生まれるプロダクトになるかはどこまで根源的な欲求にアプローチできるで変わると思っています。あれば便利ではなく、ないと困るものを作る。それくらいの熱量の高さがあるイシューを特定し、プロダクトに落とし込むことを心がけています。

株式会社ミニッツ

会社自体は株式会社monocariとして2017年には創業していました。いくつかのプロダクトを小さく試しつつは壊すを続ける日々でした。2021年3月頃から共同創業者CTOの長谷川さんとミニッツの事業を本格化していきました。
長谷川とは業務を通して知り合いましたが、エンジニアという職種に拘らずユーザーの課題を解決するためなら何でも行うスタンスが合うと感じ共同創業をお誘いしました。(今でも緊急時などは当たり前のようにCS対応やってます。)
2020年6月頃から二人でアイデアを検討する中、いくつもアイデアが出ては途中終了を繰り返していました。そんな中、僕が「こういうインサイトがあってライブコマースで解決する」という案を出したら、いつもは鋭い指摘をしてくる長谷川さんが「これいいっすね。」とすんなり検証してみようとなりました。

トレカのインサイト

プロダクトを作るときは自分だけが知っているインサイトがあるかでアイデア成否の確度が変わってくると考えています。これはよく翔太さんが「自分だけが知っているインサイトが大切」と言っていたことも影響しています。
トレカにおいて自分だけが知っているインサイトは

  • 1ミリの傷で価値が大きく変わること

  • オリパといわれる福袋のような販売方法で詐欺が多発していたこと

  • 同じIPだからこそ楽しめる熱狂コミュニティが生まれること

ライブコマースアプリではなく、パック開封配信アプリと表現していることもトレカの開封文化×コマースのインサイトを正しく伝えるためでもあります。

現在のイシューを強引に解決する代替案

ペインを見つけた後、課題の深さが大切であることはプロダクト作りにおいてよく言われることですが、この深さを測定するためにベストな方法はイシューを持つユーザー自身が自身でなんらかの解決策を「実行」しているかどうかだと考えています。これもフリルにおいて女子大生がヤフオクを使わずにmixiなどのブログサービスを作っていた前職の学びを活用しています。
トレカにおいては既存のフリマアプリやECサイトで解決できない問題をツイキャス×PayPayで解決していました。

またコマースではないですが、トレカのパックの中身をみんなで楽しむパック開封の文化はYouTubeに根付きつつありました。

代替案の存在は熱量を現す側面と使うかどうかの予想の難しさを和らげてくれる要素があると考えています。
予想の難しさに言及されることは少ないですが、実際にユーザーが代替案を発明し、使い続けている事実は自身が代替案よりも良いプロダクトを作れば使われる確率を大きく上げてくれます。
代替案を持っていない(身銭を切らない)限りは客ではなく観客である
と意識することを大切にしています。

開発を進めつつユーザーを憑依させる

丁寧にやるならば開発をせずに、まずはユーザー検証からスタートするのが妥当であり、これまでもそういうプロダクト作りを行ってきました。
ただ今回の「ツイキャス×PayPay」という代替案は十分すぎるプレトタイピング(注:プロトタイプにも満たない簡単な試作)であり、プロダクトの開発自体はキックオフして良いものだと考えました。
一方で自分自身にユーザーの感覚が乗り移ってない違和感があり、それを解消するためのインタビューは繰り返し行いました。
このタイミングでインタビューの必要性があるかと問われれば「流派の問題」と思います。これは自分が作るプロダクトにおいて、さまざまな局面で「Aさんならこう感じてこうアクションする」という感情が憑依するところまでユーザー真理を理解していないと気持ち悪いというエゴでもあります。
ただそういうデータをチームに持ち帰り、ユーザーさんの風貌や人柄などを伝えることはチームが同じ方向を向いてプロダクト作りをする上で大切にしたいと思っています。
だから僕はユーザーを憑依するレベルまでヒアリングを繰り返すことを大切にしています。

無消費層の発見に執着する

バーティカルな事業において、規模が小さくニッチであればある程、イシューの特定やプロダクト作りはしやすいと考えています。
フリマアプリのすごさは女性向けファッションというバーティカルな領域から1兆円規模に迫るほどのオールジャンルに拡張できたことにあると考えています。それを支えたのが無消費層といわれるこれまで何かしらの理由でサービスを使えなかったユーザー層の利用です。
ミニッツも非常にニッチな領域からスタートしているので、ここからどう無消費層を取り込むかが非常に重要になってきます。
裏を返すと無消費層の取り込みを見込めないなら本プロダクトはキックオフすべきではないと思いつつ検証を繰り返していました。
無消費者層の発見には

  • 法規制やデバイスの変化など未来から逆算して現れるまで待つ

  • 市場に深く潜り込み、誰よりも早く無消費者層を見つける

というアプローチがあると思っています。ミニッツの場合は後者からアプローチしており、無消費者層を発見した時にこのプロダクトで全振りすると確信しました。

 デカいナンバーワンにならないといけない

現状は市場の追い風もあり、プロダクトは順調に成長しています。国内でここまで粘着性高いライブコマースサービスは限られていると思います。
ただフリルも創業1年でmixiやサイバーエージェントなどさまざまな会社が参入し、メルカリという黒船もやってきました。ここからさらに競争は加速していくと思っています。そんな中でもプレスリリースを打ち、情報も開示している背景には自身の覚悟や勝算、力強いバックアップ体制があるからです。

未来のマーケットプレイスを作る

ミニッツは圧倒的なユーザー熱、成長性を持っています。ここから未来のマーケットプレイスを作っていきます。現状がただのバーティカルなマーケットプレイスに見えた方も、これは世界的にとんでもなく伸びると思ってもらえた方もお気軽にお声がけください。
多くのスタートアップが余白たっぷりと宣言しますが、弊社は役員2名と社員1名の本当の本当に余白たっぷり状態です。
一緒にグローバルにデカいナンバーワンマーケットプレイスを目指しませんか。(響きがカッコ悪い。)

山本直通の15分Meetyも用意しておりますので、正社員ジョインに限らず、業務委託、副業、話を聞くだけでも結構ですのでご連絡ください。
今後も引き続きライブコマースの熱狂や難しさなども発信予定ですので、興味ある方はフォローもよろしくお願いします。

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