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桂花の漢詩講座(2024冬の部)無事終了しました!

師走ももう半ば、何かと気忙しい毎日をお過ごしのことと思います。

そんな師走の夜(昨夜)に冬の漢詩講座を開講いたしました。

今回は夜の部のみで、4名の方がご参加くださいました。夏の部・秋の部の『長恨歌』マラソン(?)をご受講くださったお二人と、『長恨歌』は初めて・・・というお二人。和やかな雰囲気の中、講座がスタート。

前2回はひたすら『長恨歌』を読むことに主眼を置いていたため、今回は、作者白居易についてと『長恨歌』成立の時代背景等も含め、解説の時間を多く取る形で進めました。

もちろん、120句の中の有名なフレーズについては朗読・桂花私訳を確認しつつ、全体の流れを説明させていただきました。

そして、有名な「比翼の鳥」「連理の枝」についてもご紹介。

また、平安時代の日本文学への影響にも触れてみました。この詩が『源氏物語』や『枕草子』にも大きな影響を与えていることはよく指摘されています。『長恨歌』のフレーズそのものが『枕草子』に引用されているのです!

200年ほどの時の隔たりはありますが、今から1000年余り昔のこと、外国の文学作品がそのような形で日本の文学に繋がっているなんて、驚くべきことではないかと思います。

最後の、意見・感想タイムで皆さんが仰ってくださったことばが私にとっては何よりのクリスマスプレゼントになりました。

「贅沢な時間を過ごすことができました。」

日常のあれこれからしばし離れて、1200年前の、外国の詩(漢詩)の世界に浸るなんて、最高に「贅沢な時間」ですね😊

文学は日々の暮らしに直接役立つものではありませんが、心のゆとりをもたらしてくれるもの、また、自分とは異なる視点に気づかせてくれるものであると私は思っています。

「コスパ」や「タイパ」ばかりが重視されがちな現代の日々の中でこんな「贅沢」を満喫してみるのもよいのでは?と、改めて感じました。

お付き合いくださった受講生の方に心から感謝申し上げます。

『長恨歌』マラソンからダイジェスト版講座へと3回にわたるシリーズを完走できたことが、今年の漢詩講座の実りであると言えそうです。

この記事をご覧くださった皆さま、ありがとうございました!


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