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チームで勝つという事

本記事の想定読者
・弊社に興味関心がある方
・外資系ITスタートアップ企業の文化や働き方に興味がある方


僕の働く外資系ITスタートアップでは、近年は以下に力を入れている。

  • チームで勝つという事

  • 相手を尊重した適切な批評(フィードバック)

日系・外資問わずに手法や考え方は若干の違えはあれど、実践されている企業・チームは多いんじゃないかと思う。自分の整理も兼ねて、上記の想定読者に向けて何を大切にして実践いる会社なのかポイントを記載します。
本記事は「チームで勝つという事」にフォーカスします。

お互い幸せになるために

外資系IT企業、特にスタートアップの場合、人の出入りは多い。外資人材エージェンシーなら統計データを持っている気がするが、それがなくても、平均2〜3年で転職するケースが多いのが僕の感覚だ。弊社の場合、早い人は1年以内に辞める。結果が出せずに戦力不足で辞めていく場合や、入ってみたけど合わない場合(会社のカルチャー、前職迄で築き上げてきたやり方 vs 弊社やり方へのGAPなど)場合だ。なので、採用面接の際にも正直にそれらは伝えるし、30分でも良いので出来る限り多くのメンバーと話して頂き、どんな人がいるのか知ってもらうようにしている。ただ、採用面接は時間・回数は限られているので、「入ってみたけど合わない」部分、例えば、組織構造や働き方、大切にする価値観(Core Values)、カルチャー等の事前擦り合わせも限られる。実績・ケーススタディ / ロープレによる実力確認、職務・給与の擦り合わせも大事だが、「入ってみたけど合わない」リスクを出来る限り無くし、お互いが幸せになれるように先に挙げた要素の確認も大事なポイントなのかと思う。

チームで勝つ意識

他外資同様に弊社も出来る限り属人化しないように様々なツール・仕組み・アプローチを取っているが、それでも結局は人が主語であり、ピンでは小さな成功しかなり得ないが、チームで大きく勝つことを目指している。そして、チームで勝つためには例えば以下のような事は大事になってくる。
・この会社で働く意義
・会社が掲げるCore Valuesへの共感
・チームの相互理解と連携
自分の仕事はここまでとか、自分の数字達成したから副業頑張りたいとか、高い給与だけが目当てなら、そのような企業や働き方を選択した方がハッピーだと思う。

以下は社内で実際に利用している図解だが、自分の数字達成は最低限の必須条件で、それに加えてCross-Functional / Cross-Regionalの動き方で「会社のサクセス」と「顧客のサクセス」の両方に寄与できる人が活躍できる場だと思う。そして、そのような人が社内認知・称賛されるカルチャーですね。Individual Performance = Goodですが、ここのGoodは「良い!」ではなく「最低限の必須条件」と解釈してくださいね。

そして、筋トレやスポーツ好きのAPAC MDは、四半期に一度はAPACメンバーにマイケル様のお言葉を引用して、チームで勝つ事の重要性を発信している。

Talent wins games, but teamwork and intelligence win championships.

by Michael Jordan

チームで勝つ事を目指す「Revenue Team」

米系IT企業はSFDCを筆頭に営業意識が強いことは既知だが、弊社もご多分に漏れず、営業意識が高い。
弊社の場合、単にフィールドセールス(AE/AM)だけではなく、導入後の顧客エンゲージ〜リニューアル活動を行うCSM(カスタマーサクセス担当)、僕のいるPS(Professional Service)、マーケティング、それ以外にも多くのポジションが「Revenue Team」に属している。別なのはProductとバックオフィス系の2つだ。違う見方をすると、企業IRのOperating項目でも出てくる「S&M / R&D / G&A」の3本柱に沿っているとも言える。分かりやすい構造だよね。

CROを筆頭に、各リージョン・各部門のトップがいる。ざっくり図解すると以下イメージ。

Revenue Team 概略イメージ

弊社はSFDCやMSのように大手テック企業ではないので、日本支社内で色々完結するほど大きくない。日本チームは20〜25名程度で長年推移している。そのような外資IT企業の場合、上記のようなマトリックス構造は珍しくないと思う。例えば、日本オフィスの事業責任者も、日本オフィス運営が職責、日本売上がKPIだが、People Mgmtはフィールドセールスの数名程度だ。僕のレポートラインも日本事業責任者ではなく、米国にいるVP of Global Servicesだ。余談だが、社内・顧客の両方にエンゲージすることが多いチームをまとめて社内では「Dream Team」と呼んでいる点は面白い。

そして、日本顧客がメインだが、必要に応じて他リージョンと協力して進める事も多い。各ローカルで商習慣、セールス性質、顧客ニーズは違えど、リージョン間のナレッジシェアやサポートは推奨されている。モバイルアプリの世界は日本独自の視点に加え、各マーケットのインサイトが大事になる事も多く、そのような場合、ローカルのナレッジシェアやサポートは助かるし、顧客が一番ハッピーになることを目指している。この場合、言葉を選ばず言えば、ボランティアワークになる事が多い。ただでさえ多忙で個人目標もある中で、それを半ばこじ付けでも良いので楽しめるかは大事な要素で、そのような人は社内認知され、称賛され、更に頼られる存在になる。その先は言わなくても分かるかと。

Core Values

以下が2022年1月時点で大事にしている価値で大きく4つある。

4つのキーワードだけだと各メンバーで共通認識も生まれないので、英語文章も記載している。そして、日本事業責任者と共に日本語的にしっくりくる表現も作り、日本チームに都度リマインドしていたりもする。余談だが、僕が在籍する6年間の中で、Company MissionやCore Valuesは変わっている。会社の成長と共に変化するものだと思うので、今後また変化する可能性もあると思っている。

Excellence
Consistently delivering great work. Rise to the occasion and never settle.
自分のコンフォートゾーンを超える仕事をし、個人や組織を超え会社全体に良い影響を与える。

Accountability
Commit fully and follow through with what we say we’re going to do.
やると言ったら必ずやる。自分の役割を超えて頼れる存在になる。

Innovation
To continue our success and expansion, we keep pushing innovation.
規模の大小に関わらず、新しいチャレンジをする。

Win With Style
Team is more than a sum of individuals. Work together with optimism.
他3つのValueを実践することで、周りを鼓舞し、良い影響を波及する。

四半期毎にEnd of Quarter CelebrationをAPAC全体で行っているが、その際に上記4つを実践した人を表彰していたりもする。因みに、Revenue Teamだけが上記に該当する訳ではなく、バックオフィスも含めてだ。2021年Q3は日本オフィスに籍を置く、Office Admin担当者がExcellenceを受賞した。Mgmt層や僕のような古参の老兵になると、全て実践していて当然なので表彰されなくなった(ボソ)

The Ideal Team Playerに向けて

上記までを大前提の上で、2021年から弊社内では「Ideal Team Player」がホットトピックになっている。その名の通りの本を参考にしている。

内容に関しては、こちらにまとめがあったので参照されると良いでしょう。

単に本を読んで分かった気分になるだけではなく、僕のいるProfessional Serviceチームでは、簡単なワークショップも実践している。

1)自分がどのポジションにいると思うか記載し、その理由を言う
2)各メンバーからフィードバックをもらい、自分視点 vs 周りの視点のGAPを知る
3)各メンバーのポジションを把握した上で、チーム改善点や伸び代を議論

ツール・Zoomを使って、ワークショップを実施

特に2番目のGAPを知る処は面白い。僕の場合、もっとHungry寄りにマッピングしていたのだが、周りからは「Humble(謙虚)」部分が多く見ているようで、もっと中心エリアに寄った部分に補正した。
こんな感じで、社内で話す場を設けていたりする。この辺は別記事で書こうと思っている相手を尊重した適切な批評(フィードバック)って観点にも通じる部分ですね。

余談だが、End of Quarter Celebrationでは、The Best of Ideal Team Playerという表彰枠もある。これはAPAC全員から360度評価のような感じで事前ノミネートがあり最終的に決定する。こんな感じで、会社が重要視している「チームで勝つこと」に貢献している人を認め合い・称賛するカルチャーです。

以上、想定読者に対して「チームで勝つ意識が高い組織なんですよ」ってことが少しでも伝われば幸いです。

もう一つの「相手を尊重した適切な批評(フィードバック)」は別投稿をご参照ください。

もし不明点や確認事項があれば、こっそりDMしてくれてもOKですよ。

では、またnote記事で会いましょう。


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