見出し画像

読書記録「死ぬ瞬間の5つの後悔」で特に響いたのは「働きすぎなければ良かった」だった。

読書記録

人はだんだん還暦も近くなると「枯れた話が好きなタイプ」と「まるで死ぬことなど念頭になく若いまま(と考えて)突っ走るタイプ」がいる。私の身近には、ほぼ同年代で大学院に入り、博士号をとるんだ、と論文執筆に精を出す人間もいる。逆に郷里に帰ったバンド仲間のボーカルの盟友は、東日本大震災が契機になって東京を引き払うことにし、郷里でギターショップを開いたが、会うたびに言うのが「いつ死んでもいいように、いろいろ準備をしておかなきゃ」と、まぁ枯れきっている。

そういうオレも、そいつも、近いところにいる友人たちもすでに還暦、あるいはそろそろ還暦だ。

冷静に考えれば分かると思うが、ご同輩たち、そろそろ還暦であれば健康年齢は楽天的に考えて20年だ。しかも僕、そしてこれを読んでいるほら、君も、とても健康年齢を長く考えられるような健康にいい暮らしをしてきたわけではないだろう。ねぇ。

そう思うと、まぁ健康年齢、いいところで、まぁ10年。
正直私はそれも悲観的だ。まわりで健康だったミュージシャンがバンバン死んでいく。

で、残りの時間のことをよく考える、私は「枯れた話が好きなタイプ」なのだった。

その私がこの本の存在を知って、すぐにAmazonでとりよせて読んだのだった。

「死ぬ瞬間の5つの後悔」

アメリカのケアワーカーで多くの方を看取ったの方の本。
全部は読んでいない。全部は読まなくていい、と勝間勝代も言っている。
気になるところだけを読んだ。
それは

「働きすぎなければ良かった」だった。この本で書かれている例は、大きな会社の責任ある立場にある夫と妻の話で、夫はもう引退していい年ではあるが、仕事がやめられない。たぶん自己実現になっていたのだろう。妻はもう引退してほしい、そして旅行に行きたいと言っている。
あるとき夫は、わかった、引退しよう、ただしいま手掛けている仕事が終わる一年後、という。妻は落胆する。そして夫が引退する直前に妻は亡くなってしまう。そして残された夫は自分を責める。「働きすぎなければ良かった」と。

友人と連絡を取り続ければよかった、も、たったひとりだけ、連絡が取れなくなった友がいる。後悔するまえに、連絡を取ってみようと思う。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集