【テクテクライフ遠征記】 唐津と伊万里と松浦とアジフライと
散歩をするようになってから、こういうアプリを使っています。
移動したぶんだけ、地図に色が塗れるわけです。なんともシンプルなつくり。それだけに目的が明確であって続きやすい位置ゲーです。興味を持たれた方は公式サイトを見ていただくとして、とにかく散歩のモチベーションの源泉になっています。
遠征へ
土日を使って長崎方面へ遠征することにしました。
行こうと決断してから、仕事が始まったり、台風が来たり、子どもが発熱したりで三回も流れてしまったこの遠征、いざ四度目の正直!
まずは唐津へ
JR筑肥線で唐津へ。
車窓から唐津湾をのぞむ。この路線はほとんど海岸線を走っているので、車窓の景色がとても楽しいです。補正なしでこの青さ。
南国少年パプワくんに登場した、唐津くんちくんです。調べたらそんなキャラはいませんでした。私の脳内でのみ躍動しています。
同じJR筑肥線でも、唐津で乗り換えとなります。伊万里行きはなんとロマンシング佐賀車両!
つぎは伊万里へ
一両編成のロマサガ車両に乗って、次の乗換地、伊万里へ向かいます。
車内はレトロ。緑ともグレーともつかない風合いが歴史を感じさせます。小学校の職員室にあるキャビネットってこんな感じじゃなかったですか。
信じられないだろ。これJRなんだぜ。まるでアトラクションのような路線。保線が大変そう。
伊万里のひと駅手間の上伊万里駅で下車します。切符は運転手さんに直接手渡すシステム。唐津でICカードで乗車してしまったのが仇となり、あわてて両替機で千円札をくずして現金支払いしましたとさ。
反対側のペイントはこんな感じ。かっこいい。個人的にロマサガは通ってないのですが、生まれて初めてプレイしたRPGは「魔界塔士Sa・Ga」でした。へへへ せんが まじわった ところだぜ にいちゃんよ。
上伊万里駅全景。
上伊万里駅へのアプローチ。駅前大通りと呼んでも過言ではありません。
なぜこんな情緒あふれる駅で下車したかというと、目的はこれ。伊万里ちゃんぽん。
ちゃんぽん、800円。めちゃくちゃ美味しい。濃厚でとろみを感じるスープに弾力のある麺。そして新鮮な野菜。新橋にもあるらしいですよ。
テクテクしてたら遭遇した伊万里神社。ただしくは伊萬里神社と書くそうで、このほうが格好よさが倍増しますね。どうですか、この魅力的な参道。直感的にこの川も参道なのかもしれないなと感じました。
門が中国風なのが地理を思い起こさせますよね。伊万里川を下ればすぐ玄界灘。そこから先は大陸まで開いているので、文化の出入り口ってことを実感。
だそうです。いかがでしょうか。
美しい階段ですよね。水辺の神社って急傾斜の高台にあることが多いです。
静謐な本殿。人の姿はないけれども、とても清潔に維持されていて、まさに神域という雰囲気。こういう偶発的な出会いが散歩の醍醐味だなと思います。
陶磁器の婦人。なんだか怖いですが、さすが焼き物の街。ちなみにわたしが伊万里焼のことを知ったのはこち亀がきっかけです。73巻。
ICカードに乗車記録だけが残っているはずで、あとあと面倒なことになりそう。事情を説明してリセットしてもらうべく、JR伊万里駅に立ち寄ります。
衝撃の営業時間。窓口には鍵が。ICカードを持ってしばし立ち尽くす。
いよいよ松浦へ
松浦鉄道に乗ります。
またしても一両編成のかわいい車両。白くて清潔感あるし、ちょっとだけ近代的。MRっていうのは「松浦鉄道」の略のようです。JRに対抗するな。勝ち目はないぞ。
開口部が大きくて車窓がきれい。ロマサガ車両の外と内のギャップがすごかっただけに感動してしまいました。缶コーヒーを飲みつつ眺める海は最高。ビールでもよかったかもしれない。
一時間ほどで松浦に到着。じつに快適な各駅停車の旅でした。そう、ここはもう長崎県。もうちょっと行くと平戸です。
どうですか。良い街でしょう。長崎県松浦市ですよ。
アジフライの聖地を自称しています。
今夜の宿、ビジネスホテルにチェックインするとこれをもらいました。松浦市の本気を見た。
食味酒処「あじ彩」さんで夕食をいただきます。夜でもアジフライ定食をやってるのはありがたいです。で、でてきたのがこれ。アジフライのボリュームすごい。こんなの見たことない。
コロッケのような厚さで、箸で持ち上げるとずっしり重いんですよ。それが三枚ですよ、三枚。単位は枚であってますかっていうくらい。かぶりつくとザクッとしてホロホロです。超絶うまい。タルタルとソースがついてくるのがまたいいですね。キリンラガーがすすむすすむ。
満腹とほろ酔いでホテルに戻ります。まるで戒厳令が出ているかのような夜の松浦市ですよ。有名観光地でもないので不思議ではないのですが、アジフライのレベルの高さからすると拍子抜けどころじゃないです。で、ホテルに戻ってからアジフライお食事券を使い忘れて定価で支払ったことに気付いたんですよ。
そう、ここは松浦党の本拠地でもあるわけです。陸路より海路が発達するこの入り組んだ海岸線、海賊を生業とするにはもってこいだったのでしょうね。奥に建設中の高速道路が見えます。右手には火力発電所。人は海路を捨てる。化石燃料は海を通じて運ばれる。なんだか歴史と進歩の結節点ですね。
なんでなんで? どういうことかわかる方いますか?
帰路
福岡市へ向かいます。
切符と整理券の組み合わせですよ。なにか違和感でも?
ふたたびロマサガ車両に乗って伊万里から唐津へ。
唐津は二度目の来訪。遠くに唐津城が見えます。明らかに攻めにくそう。
唐津も良い街なんですよ。この石垣、丸さが古さを感じさせますよね。時代が下るとなんだかピシーッとするじゃないですか。あれもいいんですけど、これもいいんですよ。
唐津神社。よく見ると東郷平八郎の名前があります。そうか、日本海海戦。蒙古も退け、ロシアも退けた舞台なのですよね。このあたりは。
唐津駅はそこそこ大きい駅なので、ちゃんと窓口に人がいました。事情を説明してICカードをリセットしてもらうべく依頼したら「証明書を出してくれ」とのこと、いやいや、あっちは常務中の運転手さんに直接支払う方式でしょ。証明書なんて書いてくれるわけないでしょ、とジェスチャーを交えて力説します。怪しまれながらも、しぶしぶリセットしてくれました。
最後に見かけたロマサガ列車の三両編成がこちらです。
そして帰還
唐津のお土産屋さんで、奥さんの大好物のイカの塩辛(呼子産)を買って帰ることにします。
ということで、テクテクライフの成果はこんな感じですよ。唐津市は二度目ですけど、松浦市と伊万里市は初上陸だったのにこれだけ塗れたので満足です。
ただ、アジフライお食事券はまだ財布に入ったままです。使うあてもないまま。捨てる豪放さもないまま。