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【映画】デイヴィッド・リンチ監督の体験

https://ja.wikipedia.org/wiki/デイヴィッド・リンチ

先日訃報が流れたデイヴィッド・リンチ監督。
そんなには観てないなあーと思ったのですが、意外にも、映画作品の半分は観ていました。

以下、⭕️は鑑賞済みで❌が未見。

⭕️1976 イレイザーヘッド
⭕️1980 エレファント・マン
⭕️1984 デューン/砂の惑星
⭕️1986 ブルーベルベット
⭕️1990 ワイルド・アット・ハート
❌1992 ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間
❌1997 ロスト・ハイウェイ
❌1999 ストレイト・ストーリー
❌2001 マルホランド・ドライブ
❌2006 インランド・エンパイア

『エレファント・マン』『 デューン/砂の惑星』はTVで、『ブルーベルベット』と『ワイルド・アット・ハート』は名画座で、『イレイザーヘッド』はレンタルビデオで……と公開当時劇場で観たものはないんですね……

『ブルーベルベット』は、これは絶対自分が好きな映画だろうと思っていたのを後悔で見逃していたので、浅草の名画座にかかったので観に行きました。
最初のシーンが最高で、それ以降だんだん面白さが下降する作品でガッカリしてしまいました。
3本立て上映で、『メンフィス・ベル』はともかく『ゴッド・ギャンブラー』がやたら面白かったですね……なんちゅう3本立てでしょうか。

『ワイルド・アット・ハート』は文芸坐で観た記憶。
結構良かったのですが、クライマックスの「デウス・エクス・マキナ」には、これがヨーロッパ演劇の伝統というものかと無理やり納得することで楽しむ作品だなあーという感じでした。
思えばニコラス・ケイジという存在に対する私のキャパシティが小さかったよなとも思います。

『エレファント・マン』がもしかしたら最初のリンチ体験かもしれないですが、グロとハートウォームのブレンド具合は結構良いなと思いつつ、以降「あれはハートウォームでも感動ものでもない悪趣味映画なのに、日本の映画会社が感動ものとして宣伝した」と知るにつれ、リンチ、また『グレイテスト・ショーマン』でおなじみとなるP.T.バーナムへのリスペクトが増していくのでした。
そんな中、『イレイザーヘッド』をビデオで観て、不快感に満ちた感触は素晴らしいと思い、私が観たリンチ作品ではベストでしたね。
『デューン/砂の惑星』は、やはりTVで観たのですが、普通のSF映画という印象のつくりになってしまっていました。
数年前にPrime Videoで冒頭だけ見直したのですが、美術デザインが素晴らしいのに、この頭の悪い感じの照明は何!?としか思えず……
ヴィルヌーヴ版の照明の素晴らしさを再度実感するばかりでした。

さて問題は、TVドラマ『ツイン・ピークス』ですよね。
結局、話数の多い海外TVドラマを観るのは難しかったんだよというほかありません。
最初のエピソードだけレンタルビデオで観て、ナルホドと思ったのですが、この思わせぶりがずーっと続くらしいと聞いていたので、これに金と時間を投資する自信はないなって思ってしまったのでした。

それ以降、リンチの映画を追うこともなくなっていた私でしたが、2007年10月の「美術手帖」デイヴィッド・リンチ特集は買っていたのでした。
『インランド・エンパイア』公開をきっかけにした特集でした。
未見の映画も観ておかなくちゃー、と当時思ったのでしょうね。
今、開いてみたら美術手帖らしいアート感バリバリの誌面にリンチのグロテスクな絵画や写真作品などが掲載されており、最高です。

そのように、平面作品などもあわせてリンチの世界を体験することが重要であり、単なる映画監督というのとは少し違う、との理解ができる人だったということなのでしょう。
ご冥福をお祈りいたします。

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