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河をおさめるものは、国をおさめる。水辺のまちづくりについて一考


みんな大好き富士山。富士山の頂上は山梨なの?静岡なの?っていう論争があったり、プロジェクトXの第一は富士山頂上の天気の観測だったり。富士山自体に関心はいくと思うけど、富士山からの雪解けによる洪水に関心がある人はほとんどいないだろう。


冬の富士山



富士山の麓にある浅間神社は、富士山登山の入り口として、世界遺産として有名だ。けれど、参道となる街並は、神社からまっすぐに形成されなかった。それは、富士山の雪解けによる洪水が原因だ。

現在の町の形になるのが、確か室町時代付近。それまで町の人は、毎年毎年洪水に悩まされていた。誰がいいだしたのは定かではないが、



そろそろ、町ごと通り一本変えちゃわない?」


本当に通り一本町を移動させた。それが現在まで続いてる町の形になっているから驚きだ。今現在、治水が進んでいるのでまちが洪水に脅かされることはほとんどない。


富士山の入り口・浅間神社


かこってあるところが旧参道。137が新参道。新っていっても数百年以上たってる。



ある意味、まちを移動することで「治水」の対応をしたわけ。気候変動もあって、川の氾濫も大きく取り上げられる中、あらためて、治水って大事だよね。武田信玄も、



「河をおさめるものは、国をおさめる」



っていう名言を残したとか、残さないとか。



近くに水辺があるとなぜか穏やかになる




水辺のまちって穏やかな気持ちになれていいなって思うんですよね。例えば、ドイツとフランスの国境沿いにある街・ストラスバーグ。世界大戦中に何度も治める権利が国を行き来したので、相手側への権力の見せ合いで、まちがスーパーきれいになった。そして、なんといっても水辺の活用がさいこー!水辺に腰掛けてお話したり、ピクニックしてる人を何人も見かけた。


すぐそこに川!そもそも流れが穏やか
川辺のカフェとかあったりね。
町の中にがつっと川が流れてるんですね。
川との距離ちかし。



日本ってそういうの少ないよね。なぜしない!!!って叫ぶわけではなくて。やっぱり、そもそも山岳地帯が多いから、川っていうと穏やかでなくて、急斜面なんだな。


治水の歴史




うる覚えなんだけど、ギリシャなんかでまちづくりするときにはじめに行うことって、治水っていうことを何かで読んだことがある。それほど、まちの機能として大事。


日本って山岳地帯が多いから、三面張りっていう治水方法が多いっていうことを聞いたときあるけど。。。コンクリートで水の通り道を作っちゃうやつね。実際、いろいろな歴史や背景があって、現在の治水にたどり着いている、、と。




水辺のまちづくり、一考の価値あり!を考えたい




やっぱり様々な背景や歴史があっても、三面張りじゃ寂しい。いろんな可能性を考えてみたい。グリーンインフラなんて考え方もあるし。


ソトコトでも2016年に水辺のまちづくり特集してる。




あと、大好きなのが、三島だったかな。「右手にトングを、左手に空き缶を」っていうコンセプトで、川辺のゴミ拾いを楽しみに変えた事例がある。ちょっとその事例かはわからないけど、三島のプロジェクトを見つけました。



川って地域のアイデンティティを形成する一つの要素でもあると思う。流域で文化が変わったりすることもあるしね。今一度「河を治めるものは、国を治める」マインドを見直すのが、まちづくりのヒントになるかも知れないな。


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