『完全教祖マニュアル』~読書感想文#33
宗教、カルト、というと気が重くなる話題でも、これだと楽しく学べます。
もともと宗教にどれだけ造詣が深かったのか、この本を書くために宗教を勉強したのか分かりませんが、なかなかにマニアックな内容も含まれており、宗教学を学ぶとっかかりとしてもいいんじゃないでしょうか。
例えば以下の箇所など、真理を突いているなと感じたのですがいかがでしょう。
義務があったほうが安心
例えば、今まで全財産投げうって、国民年金に入れるお金があったらお布施していた人に、「みんなの信仰のおかげで今はは何も問題がないからお布施は要らないよ。今まで大変だったね。しばらくは自分の好きなことにお金を使いなさい」と教祖が言ったら、きっと信者は困ってしまいますよね。現世の楽しみは地獄への切符と思い、天に貯金していたのに貯金できないんですから。
権威が好き
たしかに、みのもんたも宗教も、人が何かしら頼らざるを得ない権威であることに変わりはないと言われると、無宗教と言われる日本人も、信仰心は十分に持っているのかもしれません。
実践編
この本には、布教しやすい人や、恐れずに金持ちを狙うメリットも説明されていますので、教祖初心者にもお勧めです。
また他教をこきおろし異端追放を行うメリットデメリットも分かりやすく解説されているので、教祖を目指す人にとっては必読の書ですね!
そして、最後は教祖になったなら「国教化を企てよう(p.209)」と大きな目標を掲げています。
いやぁ、私はそういうタイプではありませんが、この本を読んで教祖になろうと思った人には、ぜひ目指してほしいですよね。
とても楽しい本でした。
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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。