主体を立てる「お~」の正しい使い方は?~敬語クイズ#2
「お~!」という感嘆の声ではありません。
「~」には名詞化された動詞の連用形が入ります。
名詞化された動詞とは
「名詞化された動詞の連用形」では、普段決して使わないような言葉が3つも含まれてしまうので、ここは連用形を割愛して「名詞化された動詞」としてみましょう。
「遊ぶ」という動詞に対して、「遊び」は名詞です。名詞ですから「ひとつの遊び」「面白い遊びです」と言うことができます。これが、動詞の名詞化です。
ここで、センスの良い方なら、以下のように思われるのではないでしょうか。
そうです!まさしくそれが連用形という形なのです。
形としては動詞の連用形と同じだけど、それを名詞として扱うということです。
動詞を動詞として表現するのは恐れ多い(と考えるのが敬語)
そして、その動詞の主体(←文の主語ではないところに注意)を立てたいとき、動作を動作として表したのでは配慮もへったくれもないので、名詞化することで動作なのに動作ではないかのように表現することが、動作主体(=その行為をする人)への敬意の表れになります。(これが、聞きなれた言葉でいえば「尊敬語」というものですが、「尊敬」という言葉に引きずられすぎないようご注意ください)
ということであべみょん様より頂戴したご質問へまいりましょう。
お並びください っていうのは正しいですか?
「お並びください」と言っているのが店員など目下で、並ぶほうが客のような目上という関係性であれば、「お並び」という表現が正しいということになります。
「並ぶ」を名詞化して「並び」。
その頭に「お」を付けて「お並び」。
これが、並ぶ人を立てるときの表現です。
※「お」は漢字で書くと「御」です。後に続く言葉によって「ご」のときや「おん」「み」などの場合があります。
念のため、これが動詞でないことを確認しておきましょう。
動詞なら「彼が歩きます」「私が笑います」という具合に「ます」がつながります。
一方、名詞なら「これは本です」「あれはリンゴです」という具合に「です」がつながります。
しかし「オナラ日です」(←いやいやこれは誤変換💦)
目上を立てる目的で使う場合、「お並びです」と言います。
これが「並び」が名詞として使われていることの証明です。
それでは、確認テストへまいりましょう。
「お~」クイズ
それでは、問題です。
【問題】
次の文章にある①~③の空欄に当てはまる言葉は何か?
選択肢の中から、記号で答えなさい。
ただし、記号は一回ずつしか使えない。
【選択肢】
ア)する人
イ)してもらう人
ウ)現金化
エ)形容詞化
オ)名詞化
カ)ちょんまげ
キ)お
①~③すべてにお答えくださいね。
皆さまのご参加お待ちしております。
盛り上げ、質問、感想、大歓迎です。
それでは、正解は次週。(2023/4/14 6:00に↓が活性化します)
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