敬語が目指すコミュニケーションの在り方~敬語クイズ#Re:5
先週は、『聞き手(読み手)尊重』が表す敬意の中身についてクイズを出しました。
それに対し、
>中間にCがあれば良かった
>あまりにも対極過ぎ
>かえって頭の中がゴチャゴチャになる
とご意見を頂きました。
このような駄文に、誠実にもご意見を頂戴でき、本当に本当に感謝です。
他にこんな素晴らしいSNSがあるでしょうか。no+eと皆さまのお陰です。
あらためて御礼申し上げます。
私なりに一週間考え、なんとかクイズを作り直したものの自信があるわけではありません。ビシバシとご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします!
(読み飛ばしてOK)頂戴したコメントを見ながら考えたこと
前回のクイズは、誰もが正解できるクイズを出題しようと思い、そのために極端にすれば分かりやすいんじゃないかと考えました、しかし、結果としてそれは裏目に出ました。誇張が過ぎればギャグや嫌味にはなるかもしれませんが、敬意を伝えようとするその目的には合っていません。
また、敬語が指し示す内容を理解してもらいたいと思っていましたが、それは眠くなる哲学の講義のようだったかもしれません。
たしかに、「です」や「ます」の意味と言われても「へ?」となりそうですすし「聞き手尊重」という新しい言葉を作っても、それで意味が通じるわけではありません。
かといって、それは私が新たに作った概念ではありません。古来からある考え方です。ならば、それを使ってみるのはどうでしょうか。
それが、今回の出題です。
群盲が和を保って象を知るにはどうすればよいでしょう
インドの寓話に『群盲象を評す』というものがあります。
目の見えない人が象を撫でて、足を触った人は「柱のようだ」と言い、耳を触った人は「うちわのようだ」と言い、腹を触った人は「壁のようだ」などと言って意見が対立してしまうことです。
一方日本には、『和を以て貴しとなす』という言葉があります。日本の義務教育で習う、聖徳太子が制定した十七条憲法の第一条です。
この二つの言葉を使って言えば、そんな群盲が和を保って象を知るにはどうすればよいか、それができるコミュニケーションを教えてくれるのが敬語です。
問題
敬語は、自身を群盲のうちの一人と捉えつつも、なるべく事実に近い象の姿を把握するという目的を、和を保ち協力しながら達成していくことを目指します。このとき、最も良いと思われるコミュニケーションは次のうちどれでしょう。①②③のどれかで答えなさい。
選択肢
① 私には柱にしか感じられなかったのだから、別のことを言う人は間違っているとして、この寓話のように、意見を対立させる。
② 諍いを避けるため、柱のように感じられた自分が何かおかしかったのだろうと自分の意見は捨てて、他者に従う。
③ 私には柱のように感じられるのに別の人には違ったように感じられるものが象というものらしいと理解して、他の人が持っている情報や意見を共有しようとする。
🙇♀️少しは良い問題になったのか、ちょっとドキドキしますが、「そういうことじゃないんだよ!」と私の考えを遠慮なくぶっ潰してくださって構いませんので、どうぞご批判、ご意見、ご感想をよろしくお願いいたします。
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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。